2003/04/29 木曽駒ヶ岳

目的地
木曽駒ヶ岳
地域
中ア
日時
2003/04/29
コース
千畳敷~木曽駒ヶ岳往復
メンバー
徳内
装備
ELAN:KARAKORUM('12)/Voile:Switchback X2, Scarpa:T2('13)
天気
快晴

コースデータ

コースタイム
ロープウェイ千畳敷駅[08:xx]-[09:30]乗越浄土-[10:40]木曽駒ヶ岳[11:10]-[11:55]乗越浄土-[xx:xx]ロープウェイ千畳敷駅
山行時間
23:15
実移動時間
23:15
最高高度
2953m
最低高度
2607m
累積標高差(登り)
603m
累積標高差(下り)
603m
移動距離
4.42km
平均速度※1
0.19km/h

※1 ... 休憩時間を除いた実移動速度

記事

今シーズンは仕事があまりに忙しく、11月に1度滑ったきりでGWを迎えることになった。さいわいGWはまとめて休むことができそうだが、体力の落ちきったこの体ではハードな山行なぞ望むべくもない。ということでまずは軽めの日帰りコースに行くことにする。
場所は中央アルプス千畳敷カール。中央道方面でどこかないかということになり、思い浮かんだのがここである。冬季ならば黒川を滑って菅の台に至るロングコースがあるようだが、この時期はせいぜい千畳敷カール内を滑るだけ。ほとんどゲレンデのようなものだが、もともとスキー場でも構わないと思っていたくらいなので、これくらいでまあちょうど良いでしょう。
滑降のスタート地点は稜線上の極楽平や乗越浄土で、そこまでの登りはたかだか1時間程度。スキー目的の連中は何度か往復してカール内の滑降を楽しむようだが、我々はそこまで滑りに執着心があるわけではない。それよりも、天気も良いことだし散歩がてら木曽駒ヶ岳まで足を延ばすことにする。
結果、正解だった。乗越浄土-駒ヶ岳間はアップダウンもありスキー向けとは言い難いのだが、景色が良く、滑りについても地図上で想像していたよりもはるかに楽しむことができた。
もちろんその後の千畳敷カールの滑降も迫力満点で、短いながらも大変満足のいくツアーになった。


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南ア方面
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カール全景

駒ヶ岳ロープウェイへの道はマイカー規制されているため、駒ヶ根ICすぐの菅の台駐車場に車を置き、バスに乗り換える必要がある。面倒ではあるが、環境保全はもちろんのこと、危険防止という観点でやむを得ないようだ。過去に一度ハイキングに来たことがあるのだが、その時も今回も、崩落の危険ありということで途中でバスから降りて歩かされる羽目になった(今回は10m程度なのでまだよいが、前回は沢まで降りて数100mも!)。
しらび平でロープウェイに乗り、標高2612mの千畳敷カールに到着。なんの苦労もなく岩と雪のアルペン的風景を見られるとあって、観光客は多い。
ところで事前の情報では近年登山規制が敷かれ、アイゼン・ピッケルが無いと稜線まで登らせてくれないという。アイゼンは持ってきているが、ピッケルなぞ持っていない。そもそもこの柔らかい雪ではピッケルはいらんだろう。途中で止められるかもしれないが、とりあえず宝剣岳右手の乗越浄土目指して登り始める。
ちなみに一般スキーヤーは主に宝剣岳左側の極楽平が滑降の対象になるようで、多くのパーティがそちらを目指している。
しばらく登ると、待ちかまえていたかのように登山指導員と出会う。曰く、途中に見える大岩までならピッケルなしでも登ってもいいとのこと。そこまで登ると別の指導員がいたので、いちおう上まで登っていいか聞いてみると、「うーん、、、まあいいか」。規則にがんじがらめではなく、ちゃんと状況に応じて判断してくれたようだ。

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乗越浄土
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中岳へ

9:30 さほどの苦労もなく稜線上の乗越浄土に到着。
さて、これからどうするか。たくさん滑りたいのであれば一度下まで滑り降り、続けて極楽平方面にでも登ってカール内を繰り返し滑るのがいいのかもしれない。しかしドロップ地点は違えど結局は似たような無木立の斜面なわけで、一度滑ればもうそれで十分のような気がする。それに次も稜線まで登らせてくれるとは限らない。それよりもこの先の木曽駒ヶ岳まで足を延ばしたほうがより楽しめそうだ。スキー向けの地形とはいえないのだが、天気も良いことだし、散歩がてらちょうどいいでしょう。
途中、中岳のゴロ石の上でゆっくり休憩し、1時間ほどで木曽駒山頂に到着。うん、ここまで来て良かった。そもそも中アの百名山に登るのは今回が初めてなのだ。風もなく暖かいので御嶽山を見ながらのんびりくつろぐ。

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木曽駒ヶ岳山頂
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木曽駒直下
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中岳から宝剣へ
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カール上部

11:10 滑降開始。乗越浄土までの滑りは正直期待していなかったのだが、意外に楽しい。中岳への登り返しもたいしたことはなく、右手に中央アルプスの山々、正面に宝剣岳を見ながら快適なザラメ雪を滑る。
乗越浄土まで戻ったら、いよいよメインの千畳敷カールの滑降。
オットセイ岩までは岩壁に挟まれた細く急な雪渓を滑ることになるが、雪が適度に緩んでいるので特に問題はない。剣岳のどっかの谷を滑っているようで、なかなか気分が良い。

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カール上部
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カール中間部
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カール下部
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Tバーリフト乗り場

岩場を抜けると、今度は富士山のような無木立の大斜面。こういう斜面は往々にして滑り飽きることが多いのだが、ここはそのような単調さは感じずに終始快適に滑り続けることができた。まあ単に距離が短いからなのだろうが……。
そんなこんなであっという間にロープウェイ駅下の広場に到着。一般スキー客目当てのTバーリフトがあるが、もはや完全な開店休業状態である。
30mほど登ってロープウェイ駅まで戻り、本日の山行は終了。滑った距離からすればあまりにアクセスが面倒だが、それでも初めての中央アルプス滑降であり、観光気分も相まって十二分に楽しめた1日であった。

周辺情報

露天こぶしの湯 ★★・・・
600円

(2003/4/29)
「こまくさの湯」というメジャーっぽい施設を目指したのだが、道がよくわからなかった。
で、代わりにたどり着いたのがここ。
駒ヶ根高原家族旅行村内にある施設だが、風呂自体は全然覚えてない。
新しい施設で、少なくともマイナス要素はなかったはず。


やまだや保翁 ★★・・・

(2003/4/29)
早太郎伝説(しっぺい太郎ってやつ)やしだれ桜で有名な光前寺の前にある雰囲気のある店。
でも、蕎麦自体は別にコメントするほどのものではない(印象が薄く、どんなだったか忘れた)


中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイ

(2003/4/29現在)
菅の台駐車場:400円/1日
バス(菅の台駐車場~しらび平)往復 1,600円
ロープウェイ往復 2,200円