2016/04/30 燧ヶ岳

目的地
燧ヶ岳
地域
尾瀬周辺
日時
2016/04/30
コース
御池~燧ヶ岳往復
メンバー
単独
装備
MADSHUS:EPOCH('13)/Burnt Mountain Designs:Lite Spike 3pin('15), Scarpa:T2('13)
天気
曇り時々晴れ

コースデータ

コースタイム
御池駐車場[8:59]↑[11:19]燧ヶ岳(俎嵓)[11:58]↓[12:58]御池駐車場
山行時間
04:01
実移動時間
03:27
最高高度
2340m
最低高度
1506m
累積標高差(登り)
963m
累積標高差(下り)
967m
移動距離
8.77km
平均速度※1
2.54km/h

※1 ... 休憩時間を除いた実移動速度

グラフ

記事

さてGW。今年はもう北アルプス最奥部ぐらいじゃないと滑れないんじゃないかと思っていたが、ヤマレコの記録を見ると、東北北部の山々はまだそれなりに雪が残っている様子。それならばと、今年もまた月山・鳥海山に行くことする。
ただし連休初日の29日は全国的に大荒れで、標高の高い山はそこそこ雪が降るらしい。目指す庄内地方なんかはまだしばらく好天が望めない。
それでも尾瀬の辺りなら翌30日には回復するというので、初日はまず燧ヶ岳で一滑りすることにする。天気の悪そうな翌日は丸1日移動に使い、道中で喜多方ラーメンや村山の板そば、河北町の肉そばでも食べればよい。これはこれで悪くない計画だ。

08:55 1510m<br />御池駐車場
08:55 1510m
御池駐車場

七入から先はところどころシャーベット状に雪が残っており、特に御池ゲートから駐車場までは完全に雪道。夏タイヤに交換しないでいて正解だった。
駐車場もまた真っ白。それはいいのだが、天気の回復が予報より遅れており、朝になってもまだ吹雪いているではないか。
コンディションが良ければ朝早くから登ってナデッ窪なんかも滑ろうと考えていたが、この天気では雪崩が怖く、往復だけにしておいたほうが無難。となれば急ぐ必要はない。雪がやむまでしばらく仮眠しよう。

09:05 1529m<br />最下部はヤブだらけ
09:05 1529m
最下部はヤブだらけ
09:12 1556m<br />広沢田代への登り
09:12 1556m
広沢田代への登り

8:59 510m 御池駐車場。
駐車場の雪の壁は例年の5月半ば程度。これぐらいあれば普通なら十分楽しめるはずだ。
しかしいざ山に入るとヤブが目立ち、出だしなんかはヤブをかき分けて進まなければならない。それでも一応雪はつながっているし、ちょっと進むとヤブも邪魔にならなくなる。ギリギリ賞味期限に間に合ったというところか。
10分ほどで最初の急斜面。ここは効率を考え、傾斜が緩くなるまでシートラーゲンで登る。
ちなみにこの斜面は雪が消えやすく、雪の少ない年は板を担いで下ることもあった。しかし今年はまだなんとか大丈夫。快適とはいえずとも、板を外さずに滑り降りられそうだ。

09:37 1752m<br />広沢田代
09:37 1752m
広沢田代
09:55 1863m<br />時々晴れ間も見えるように
09:55 1863m
時々晴れ間も見えるように
10:00 1903m<br />1986点への登り
10:00 1903m
1986点への登り
10:14 1975m<br />1986点より燧ヶ岳
10:14 1975m
1986点より燧ヶ岳

9:40 1753m 広沢田代。
ここもいつものように雪原が広がっている。しかしよく見ると雪はわずか数cm程度残っている程度。途中、横を歩いていた登山者の悲鳴が聞こえたので何事かと思ったら、地糖を膝下まで踏み抜いてビショビショになっていた。他にも茶色く水の染み出した跡があちこちに残っており、ツボ足の登山者がけっこう踏み抜いているようだ。
広沢田代の先は再び急斜面。昨日の雪がそれなりに積もっていて、ここは潜るのを避けシールのままジグザグに登る。
この頃になると、時折だが青空が見えるようになる。辺りの木々は一面の霧氷が付いていて、なかなかいい感じだ。

10:13 1986点ピーク。
ここで燧ヶ岳山頂が見えるようになる。山頂はまだガスの中。午後には晴れるようなことをいっていたが、まだそんな気配はない。

10:16 1951m<br />熊沢田代
10:16 1951m
熊沢田代
10:36 2067m<br />いったん樹林帯に入る
10:36 2067m
いったん樹林帯に入る
10:44 2117m<br />森林限界へ
10:44 2117m
森林限界へ
10:48 2142m<br />沢の間はヤブが目立つ
10:48 2142m
沢の間はヤブが目立つ

1986点からいったん下って熊沢田代へ。
ここはコース中もっとも雪解けの早いところで、他の場所が十分雪の残っている時でも、ここだけは地表が見えていることもある。
上から見下ろした時は、木道が出ているだけで他は真っ白に見えた。しかし実際は昨日の新雪がうっすら被っているだけ。昨日の雪がなければ板を外して木道を歩くことになっていただろう。

熊沢田代を抜けたら再び樹林帯。山頂はちょっと東側になるので、小沢を越えて左寄りに登っていく。
途中、下山してきた人にアドバイスを受ける。上部は雪渓と雪渓の間のヤブがひどいので、早めにトラバースしたほうがいいとのこと。なので森林限界を抜けたら、いつもより下のほうで東側に移動し、山頂の真下の雪渓に入る。
ちなみにこれはあまり効率的ではなかった。登った雪渓は雪が吹き溜まっていて、これまで以上のラッセルを強いられる。もっと上、いつも登っているルート辺りにも雪がつながっている箇所があったので、普通に登っていたほうが楽だった。

11:06 2252m<br />まさかのラッセル
11:06 2252m
まさかのラッセル
11:10 2284m<br />まもなく俎嵓の肩
11:10 2284m
まもなく俎嵓の肩
11:43 2328m<br />肩の広場から俎嵓へ
11:43 2328m
肩の広場から俎嵓へ
11:46 2340m<br />山頂より尾瀬沼
11:46 2340m
山頂より尾瀬沼

11:15 2326m 山頂直下の広場。
山頂(俎嵓)はすぐ目の前の出っ張りを登るだけ。たいていはこのまま山頂までシールで登れるのだが、今年はあまり雪が付いてなくて無理。板をデポし、山頂まで往復する。

11:19-11:32、11:45-11:48 2340m 俎嵓。
展望はほとんどなし。ちょっと粘ってみたが、ガスは晴れそうにないので広場に戻って昼食をとる。
しかし昼食の間にどんどんガスが薄れてきた。せめて至仏山の姿だけでもカメラに収めておこうと、再度登頂する。

11:46 2340m<br />尾瀬ヶ原と至仏山
11:46 2340m
尾瀬ヶ原と至仏山
11:48 2340m<br />山頂の祠と越後三山
11:48 2340m
山頂の祠と越後三山
12:02 2320m<br />滑降開始。重めだけどパウダー
12:02 2320m
滑降開始。重めだけどパウダー
12:05 2232m<br />沢は新雪が溜まってる
12:05 2232m
沢は新雪が溜まってる

11:50-12:01 2325m 山頂直下の広場。
ここから滑降開始。
この時期の新雪はすぐに腐ってしまい、かえって滑りにくくなることが多い。しかし今日は気温が上がらず、フカフカ感を保っている。暖冬少雪の今シーズン、まさかここにきてパウダースノーを滑れるとは。
ただしこの細板では勝手が違い、調子に乗って滑っていたら派手に転倒、新雪に埋まって雪まみれになる。しかも針金状のスキーのストッパーが内足側に折れ曲がってしまい、時々反対側の足に引っかかってしまうように。以降、これのせいで何度か転倒する羽目になる。

12:07 2168m<br />楽しい斜面
12:07 2168m
楽しい斜面
12:08 2154m<br />大斜面下部はトラバース気味に
12:08 2154m
大斜面下部はトラバース気味に
12:12 2074m<br />途中の樹林帯も快適
12:12 2074m
途中の樹林帯も快適
12:13 2021m<br />熊沢田代へ滑り込む
12:13 2021m
熊沢田代へ滑り込む

12:17 1955m 熊沢田代。
朝はまだうっすらながらも雪が被さって真っ白だったが、この時間にはすでに溶け、グシャグシャの泥道になっているところもある。歩きやすい場所を選び、傾斜のない雪原をスキーで進む。
1986点への登り返しは、状況によってはウロコ板を生かしてそのまま登っていくことも多い。しかし今日は木道が出ていたので、素直に板を外して木道上を登ることにする。登り返しといってもたかだか数分程度。ウロコ板で無理して登るのより実は効率よかったりする。

12:30 1850m<br />1986点からの滑降
12:30 1850m
1986点からの滑降
12:40 1704m<br />広沢田代から先もしばらくは快適
12:40 1704m
広沢田代から先もしばらくは快適
12:52 1543m<br />最後はヤブだが、スキーを外さずに滑り通せる
12:52 1543m
最後はヤブだが、スキーを外さずに滑り通せる
12:59 1507m<br />小屋側に降りる
12:59 1507m
小屋側に降りる

1986点から再び滑降。
さっそく疎林帯の急斜面が現れるが、ここでまたしても転倒。ストックの先端が雪面に突き刺さり、つっかえ棒のようになったところに持ち手側が喉にぶち当たる。剣道の突きを喰らったような感じだ。
その場はぶつかった箇所が痛むだけだったが、やがてめまいがし、目の前が真っ暗になって立っていられなくなる。ちょっとシャレにならない感じ。それでも数分休んだらなんとか落ち着いてきた。結果的になんともなかったようだが、間接的にでも頭をやられたのは初めてだったので、動揺が残る。

広沢田代の先の最後の急斜面は、場所が悪かったのか、往路の印象よりもヤブが多い。滑降を諦めて担ぎ上げの準備をしているパーティーもいる。自分は諦めきれずに滑れそうな場所を探してウロウロし、適当な場所からドロップ。ヤブを掻き分けなければならないところもあったが、幸いまだなんとか滑り降りられた。
最後は駐車場の登山口側(西側)ではなく、土産物屋などの施設がある東側を目指す。こちら側に下りれば、そのままトイレに寄ったりスキー板を洗ったりできる。東側のほうがだいぶヤブが少なかったので、こちらを滑って正解だった。

周辺情報

古町温泉 赤岩荘 ★★★★★
600円

(2015/03/21)
以前南会津の温泉を調べた際に良さげな印象があったため、帰宅路からちょっと離れているが寄ってみることにした。
内湯と露天風呂があるが、残念ながらつながっておらず、両方入るには(基本的には)一度服を着る必要がある。 まずは内湯。湯船はこぢんまりとしており、常連らしきお年寄りでいっぱい。ただ、「こっちの方がぬるいから」と場所を譲ってくれるなど、ウザく感じない程度にいろいろ話しかけてくれて、居心地は良い。
内湯だけでも十分だったが、せっかくなので露天風呂へも。
常連の方曰く「パンツくらいは履いてった方がいいな」。その程度でいいのか? もちろんそれなりの格好で移動したが、以前タオル1枚巻いただけで移動したおばさんもいたそうだ。
内湯は多少透明感もあったが、露天風呂のほうは泥のような赤茶色。露天風呂のほうが効能は高そうだが、そういうわけではなく、内湯のほうは酸化する間もないほど新鮮な湯がどんどん注ぎ込まれるかららしい。
露天は普通の客層。湯船は内湯よりずっと大きく、2つに仕切られている。
片方が空いていたのでそちらに入ってみたが、足を入れた瞬間ビックリ。強烈に熱い。あとで頑張って肩までつかってみたが、なかなかしんどかった。
もう一つの湯船はちょうど良い湯加減。眺望がいいわけではないが、かつて蓮華温泉の雪の中の露天に入ったくらい居心地が良かった。
洗い場はそれぞれ2つずつしかないし、服を着ないと露天風呂に行けないなどデメリットは多いが、それ以上に風呂自体の良さがたいへん気に入った。
今後も南会津に行った際には多少離れていても寄りたい温泉である。


来夢 ★★★★・
和豚トロチャーシューあぶり焼きらーめん 918円、餃子 324円

(2016/4/30 会津若松駅前店)
会津地方や郡山に店舗を展開する喜多方ラーメンのチェーン店。
燧ヶ岳から月山に向かう途中に立ち寄った。本当は喜多方のどこか有名店に行きたかったが、喜多方に着く頃にはどの店も閉まってそうだったので、ここでいいかと妥協したところはある。
とはいえ、喜多方ラーメンとして十分な基準に達していると思う。
なにより一般的な喜多方の店と違って夜遅くまで開いているのがありがたく、個人的にリピート率は高い。
ちなみに翌日、朝7時前に喜多方の有名店を何軒か回ったが、雨の中どの店も大行列だった。結局マイナーな店(そこもほぼ満席だった)で朝ラーを食べたが、かなりどうでもいい味。来夢のほうがよほどうまかった。