※1 ... 休憩時間を除いた実移動速度
もはや惰性の感がある毎年の会津駒山行であるが、今年は仕事などで最適期を逃し、いつのまにかGW前になってしまった。残雪の多い年なら問題ないだろうが、今年はちょっと厳しかろう。
今週末は全国的に冬に舞い戻っての悪天候とのことで、予報では会津も新潟も雨または雪。が、なぜか檜枝岐のピンポイント予報ではここだけ睛れである。相当怪しいが、これは行くしかないでしょう。
結果、大当り。
着いた時には大雪だったが、登っているうちにみるみる空は晴れ渡り、登山道への階段を登る頃にはすっかり快晴に。しかも早朝は悪天だったせいか、入山者も少ない。下部はさすがに雪が少なく思うようには滑れなかったが、共同アンテナから上は30cm以上の新雪が積もっており、ノーシュプールのパウダーを思う存分楽しむことができた。
塩原温泉を越え、会津に入ると道路脇は真っ白。天気も良くこれは楽しめそうだと胸を躍らす。が、進むにつれ空は暗くなっていき、檜枝岐ではもはや猛吹雪。フロントガラスに見る間に雪が降り積もっていく。天気のせいだろが、日曜のこの時間で登山口の道路脇に停めることができた。
なかなか用意する気になれないが、本日の目的はGW前の体力維持、イヤイヤでも出発しましょう。と、準備する間に見る見る天候は回復してくる。結局30分もしないうちに快晴となったのであった。
大雪のせいで登山口となる滝沢橋からしっかり雪が付いているように思われたが、さすがに日当たりの良い林道ではすでに雪は融けており、終始板を履いたままという訳にはいかなかった。といってもこの時期にこれだけ雪があれば御の字だが。
雪のある時期は右岸に渡ったところで林道を離れ、P3の階段手前まで一気にショートカットできる。今日は正直どうかと思っていたが、昨日からの雪が15cmほど積もっており、なんとかスキーを履いたまま登ることができた。とはいえ雪は表面を覆っている程度で、登ることはできても滑るのは無理だろう。所々デブリもひどい(P2)。
P3からはいつものごとく板を担いで登山道を行く。
10:15 共同アンテナ下の台地着。あとは尾根を一直線だ。空ももうすっかり晴れ渡り、気分良く登る。
下部は表面に新雪がうっすら被っている程度だったが、この高さまでくると30cm以上しっかり降り積もっている。幸い先行者はいるので、ラッセルの苦労はない。気分良く登らせてもらう。登るにつれ雪は深くなっていく。
11:50 樹林帯から出、山頂まで一望に(P9)。もういい時間なのだが、まだ滑り降りてくるメンツはいない。なんとか一番乗りして、真っさらな新雪の中を滑りたいものだ。
12:35 山頂着。先行者が一人いたが、そのまま下山するわけではなく、南東の沢への滑りを繰り返し楽しんでいる。つまり下山コースはまったくのノーシュプールだ。
休憩もそこそこに滑降開始。想像以上に深い。新雪の下のアイスバーンなぞ感じることもなく、ショートターンで肩の小屋とのコルへ滑り終える。いつもはクラスト気味のこの斜面、ここまで快適に滑れたのは初めてだ。
肩の小屋は小ピークにあり若干の登り返しが必要であるが(といっても板を履いたままでも登れる)、今回はより滑りが楽しめそうなので小ピークに立ち寄る。
肩の小屋直下の滑りも楽しい。もともと本コース中もっとも雪質の良い場所だ。が、斜度はすぐに緩くなり、これだけの新雪だと直滑降でないと進まなくなる。
P7より林間の滑りに入る。
この先も純白の斜面を先頭切って滑れると思っていたのだが、ここで折り返したパーティーがいて、いくらか荒らされている。が、新雪は十分積もっており、ちょっとやそっとの滑りで新雪がそぎ落とされるようなことはない。コントロールもしやすく、共同アンテナ下の広場まで快適に滑る。この辺りまで降りるとさすがに新雪も浅くなり、シュプールの跡は旧雪が露出している。
さて、雪の少ない時期はここからが核心。細い尾根、狭い樹間、腐った雪で、雪解けの進んだこの時期にはいつも苦労するところだ。尾根を降りて林道上の広々した斜面に出るまで、横滑りやジャンプターン、あげくのはては木にぶら下がって雪のはがれた斜面を乗り越えたりと、あらゆるテクニック?を駆使して降りて行く。
なんとか林道まで降り、あとは林道上をちんたら滑る。途中何カ所か雪がきれていたが、まあこの程度ならマシというものだろう。
最後は例によって苦しんだが、当初「楽しめなくても体力維持のために」程度に考えていただけに、季節外れの大雪のおかげで楽しい山行になった。
(2004/4/25)
たまには趣向を変えようと「駒の湯」に向かうが、休業のため結局いつもの燧の湯へ。
空いていて良い風呂なのだが、入り慣れたせい(?)か新鮮味にかけ、なんとなく2つ星。
が、檜の湯船は心が落ち着き、公園から丸見えの露天風呂もおおらかで好きだ。
(2017/4/8)
三岩岳最寄りの「窓明の湯」は移転休業中だったため、やむなくここに入ることにした。
窓明の湯は、秋ごろ「駒の茶屋」のあった場所に新築されるらしい。