※1 ... 休憩時間を除いた実移動速度
湯ノ丸山は行程が短く、東京からこれだけのために出かけるのもどうかという気はするが、登りの労力をはるかに超える滑りの楽しさを味わうことができ、かつ晴天率も高いということで、厳冬期にも手軽に楽しめる山となっている。
山頂へは湯ノ丸スキー場から登るのが一般的で、その場合はたかだか300mの登りであっという間に山頂に立つことができる。
ただし十分に滑りを楽しみたいのであれば、スキー場に戻るのではなく旧鹿沢温泉まで滑り降りたいところ。その場合は車2台で行くか、湯ノ丸スキー場まで車道を歩いて登り返す必要がある。
今回は天気も良いということで、下山口の旧鹿沢温泉に車を置き、車道は使わずに角間峠経由の登山道でのんびり登ることにする。
思ったより時間はかかったが(といっても2時間程度)、山頂には富士山から北アルプスまで360度の素晴らしい展望が待っており、疲れを感じさせぬ最高の山行となった。
小諸側から県道94号を嬬恋方面へ向かう。峠付近の湯ノ丸スキー場を過ぎ、少し降りたところが鹿沢温泉。道沿いに駐車上がある。
2台の車でやってきて、1台を置いてもう1台で湯ノ丸スキー場へ向かう車が多い。準備を整えている間にも2組が車を置いていった。天気が良いのだから登りも楽しめば良いのにと悔し紛れに思う。が、この方法であれば2~3周はできるので、滑りを存分に楽しみたい人には良いだろう。
09:20 出発。角間峠まで何本か夏道があり、鹿沢スキー場(P19)からの登りのトレースもあったが、民宿沿いにあるもっとメジャーそうな道(P2,P3)を選ぶ。たぶんこちらの方が登りやすいだろう。
しばらく沢沿い、途中から中腹をトラバース気味に歩くと、角間峠に続く開けた場所に出る(P4)。この辺りは初心者が滑るのにうってつけの斜面である。
10:18 角間峠着(P5)。ここまでで1時間もかかったが、標高はまだ1800m。イメージ図のR1(スキー場からのルート)の出発地点の高度にも達していない。
ここから左に折れれば湯ノ丸山、右が角間山。角間山の斜面も手頃で面白そう。時間があれば角間山で遊ぶのも良いだろう。
角間峠から湯ノ丸山までは雪が深く斜度もきつくなるため、多少疲れが出始める。といっても今年これまでに登った八幡平茶臼岳や根子岳に比較してのこと。これまでがラクしすぎであって、実はたかがしれているのである。
11:32 湯ノ丸山(北峰)着。湯ノ丸山には2つのピークがあり、そのうち三角点のあるほうだ。
ここからの展望は見事。
昨日はガスの中だった根子岳、四阿山や浅間山は当然のこと、頸城三山、白馬から穂高、乗鞍までの北アルプス大パノラマ。これまでも晴れた日に登ったことがあるのだが、北アルプスがこんなに見事に一望できるとは知らなかった(忘れていた?)。南を望めば遠く富士山もくっきりと見える。
湯ノ丸山のもう一つのピークである南峰もすぐ目の前だが、特に行く意味もないのでここから滑ることにする。
11:50 滑降開始。山頂付近は風が強くて木も少ないため、あちこちクラストしている。おまけにそこそこ急斜面のせいか、誰もここを滑った形跡はない(P16)。が、特に危険を感じるようなところもなく問題なく滑れる。
ちょっと下ると風が当たらなくなり、ここからは一面のパウダーである。夢のような斜面を独り占めで滑る。
1900m付近からだんだん木が濃くなるが、雪が良くてスキーを容易にコントロールできるため、意外と、というよりむしろこちらの方が面白かったりする。少なくとも個人的には旧鹿沢スキー場の切り開かれたゲレンデ跡を滑るよりは楽しい。
が、もし林間を避けたいのであればR2を滑れば良いだろう。
12:25 旧鹿沢スキー場のゲレンデ跡(G2,P13)に出る。このまま下ると沢に入り込んで滑りにくそうなので、最下部のゲレンデ跡(G3)に出るべく牧道を少し歩く。平地だが、シールをつけるほどのことはない。
G3に入る手前、牧場の有刺鉄線が出ているので注意。
最後はG3をのんびり滑り終了。駐車場の目の前に直接出ることができる。
(2004/1/12)
上田方面に来た場合必ず立ち寄る風呂。
いろいろな施設が併合されているため駐車場は混むが、風呂自体はそうひどくはない。