2011/04/24 悪沢岳(尾瀬)

目的地
悪沢岳(尾瀬)
地域
尾瀬周辺
日時
2011/04/24
コース
津奈木橋~悪沢岳往復
メンバー
ピエール
装備
Rossignor:B2('04)/Rottefella:Cobra R8, Scarpa:T2('05)
天気
晴れ

コースデータ

コースタイム
津奈木橋上部1375m地点[9:47]↑[11:00]1866m(鳩待峠コース合流)↑[11:31]悪沢岳[11:55]↓[12:47]津奈木橋上部1375m地点
山行時間
03:06
実移動時間
02:42
最高高度
2035m
最低高度
1371m
累積標高差(登り)
697m
累積標高差(下り)
697m
移動距離
6.55km
平均速度※1
2.42km/h

※1 ... 休憩時間を除いた実移動速度

グラフ

記事

春スキー定番の至仏山であるが、4月後半、鳩待峠まで道路が開通した後は人が集中して大混雑となり、無木立の大斜面もあまりにゲレンデ的で変化に乏しいため、個人的にはそれほど好きな山ではない。
ただし4年前、GWの1週間前に行ったときは車が数台停めてあるばかりのガラ空き状態であった。その頃はGWと同時に道路開通するのが一般的で、たまたま少雪のためかその年のみGW前に開通することになったのだ。コースのつまらなさは相変わらずだったが、なにしろアクセスが非常にいいので、こういう静かな山行を味わえるならそれなりに魅力はある。

09:42 1375m<br />
09:42 1375m

さて、今年もGWの1週間前に鳩待峠まで開通される由。それならばまた静かな山行が味わえるかもしれないと行ってみることにする。夜間は通行止めで戸倉ゲートが開くのは7時ということなので、沼田のファミレスでのんびり朝食をとり、7時過ぎに着くよう戸倉に向かう。
しかし……
鳩待峠まであと数キロというところで渋滞となり、駐車場がまだ開いていないのかまったく進まなくなる。挙げ句の果てにやっとのことでたどり着いたと思ったら、鳩待峠の駐車場はもう満車とのこと。道が狭いので、登ってこようとする車が連なっているこの状況では路駐なんてのもできるわけがない。
他の連中は諦めきれないのかそのまま列に連なっているが、我々は並んでまで(そもそも並んでどうにかなるのか)何かしようとする習慣はない。さっさとUターンする。たしか津奈木橋の上部に車数台を止められる路側帯があったはず。その辺りから悪沢岳まで直接尾根が繋がっているはずだし、ダメなら清水に車を置いて尾瀬沼散策でもすればよい。
しばし下り、津奈木橋上部の路側帯に車を停めて地図を確認。十分行けそうだということで、ここから登り始めることにする。

10:16 1583m<br />
10:16 1583m
10:39 1758m<br />
10:39 1758m
10:48 1819m<br />
10:48 1819m
10:56 1860m<br />
10:56 1860m

09:47 1375m 登山開始。
5分程で尾根上に出る。地図をみる限り、あとはこの尾根をまっすぐ登るだけ。そう広い尾根ではないが、木はさほど濃くないので滑るのには何ら問題なかろう。
登るにつれ、若いブナ林からダケカンバや針葉樹の点在する開放的な斜面となる。ダケカンバには一面の霧氷がつき、日を浴びて虹色に輝いて大変美しい。混雑した鳩待峠からのコースと違い、自分らのペースでこの素晴らしい尾根を気分よく歩くことができる。これは大当たりだ。

10:44 1785m 津奈木橋からの尾根に合流。
傾斜は緩やかになり、広々とした開放的な景観となる。

10:58 1866m点。
ここに至るちょっと手前あたりから、右下のほうから人の声が聞こえるようになっていた。別の場所から登ってきた連中がいるのかと思いよく見てみると、驚いたことにワンサカいる。これはあれだ、鳩待峠からのノーマルコースだ。こんなに早く合流するとは思っていなかった。せっかく気分よく歩いてきたのに、残念。

11:09 1904m<br />
11:09 1904m
11:33 2035m<br />
11:33 2035m
11:59 2030m<br />
11:59 2030m
12:02 1970m<br />
12:02 1970m

11:03 鳩待峠からのコースと合流。
残念ながら静かな登山はここまで。ずいぶん下から登り始めた気がしていたが、思ったよりあっという間だった。
目指す悪沢岳はすぐそこ。ちょっと物足りない山行になりそうだが、このまま至仏山まで登ってもこの先はずっとトラバースが続き、下りもまたトラバースで戻ってくる必要がある。それでは面白くないので予定通り悪沢岳までとし、さっさと下山して温泉でくつろぐことにしましょう。
1935m点の先で混雑するノーマルルートと別れ、悪沢岳へ向かう。山頂までちょっとの間だが、再び静かに、自分のペースで歩けるようになる。

11:30 2035m 悪沢岳山頂。
もちろん他に誰もおらず、尾瀬ヶ原を見下ろしながらのんびりくつろぐ。

11:59 滑降開始。
まずは1935m点のコルまで、100m程度ながら無木立の下り。適度なザラメ雪で、しかも今日は滑り優先でバンディッドを持ってきているので非常に快適に滑れる。
しかしたかだか100mチョイ、あっという間に滑り終わる。

12:22 1821m<br />
12:22 1821m
12:29 1651m<br />
12:29 1651m
12:40 1491m<br />
12:40 1491m
12:44 1426m<br />
12:44 1426m

1535m点は左から巻いていく。心持ち登り斜面となり、はじめは八の字歩行や斜登行で進むが、途中で面倒になり板を脱いで手に持ったまま歩く。といってもほんの20mほどだ。
次は1866m点とのコルまでの滑降。ここもあっという間だが、滑りやすい雪質、適度な林間でなかなか楽しい。

12:20 1866m点。
ここから先はもう登り返しはなく、駐車地点まで南東の尾根を一直線だ。
しばらくは針葉樹とダケカンバの快適な疎林帯。しかし日なたと日陰の雪質の差が激しく、思うようには滑れない。
1750mの細い尾根に入ってからはいよいよ滑りにくくなる。雪質さえ良ければまったく気にならないはずなのだが、ところどころ雪面から顔を出したブナの若木が思った以上に邪魔になり、イメージ通りに滑り抜けられない。そう酷いことはないのだが、登っている最中は結構期待していただけに、ちょっと残念。

12:46 1371m 滑降終了。あっという間だった。標高差700mも滑ってないのでさすがに物足りないが、朝のあの状況を考えればここまで楽しめただけでも十分だろう。
次回はここから至仏山まで登り、普通にムジナ沢かワル沢を滑った後で再び鳩待峠から1866m点まで登り返し、それから滑って戻ってくるなんてのがいいかもしれない。