※1 ... 休憩時間を除いた実移動速度
二分からの大岳往復コースが人気の守門岳。山スキーの鉄板ルートだが、最近はこのコースばかり滑っているので少々マンネリ気味ではある。たまには目先を変えようと、今回は久しぶりに最高峰の袴岳へ登ることにする。
起点は魚沼大原スキー場。かつて登った時は尾根コースを往復したのだが、その場合は最上部がトラバースばかりになってしまい、その点がイマイチだった。しかし山頂からは本高地沢も滑れるらしく、そうすればそのトラバース区間をパスできる。コースに戻る際に多少の登り返しは必要になるが、標高差はせいぜい100m程度、たかが知れている。
さらに守門岳南稜から魚沼大原スキー場にかけては、狭い尾根上ではなく東側の下祝沢も滑れるらしい。上部は急傾斜で雪割れがあるかもしれないが、途中からは広々とした斜面となるため、細かいターンの苦手なダマにはこちらのほうがいいかもしれない。状況しだいでこちらを滑ってみよう。
リフト2本、計480円でゲレンデトップへ。今どき良心的な値段だ。ちなみにリフトチケットは、食堂の自動販売機で食券に交じって販売されていた。ローカル色満載でいい感じだ。
9:17 646m 魚沼大原スキー場ゲレンデトップ。
最初ちょっとだけ下りがあるのでそのままコルまで滑り込み、そこでシールを付けて登行開始。
この辺りは細い雑木林。木は多少濃いものの、ヤブがないのでスッキリしてる。ここを滑るのも楽しそうだ。
755点から先は尾根が細くなる。しばらくの間は傾斜が強くないのでシールでも真っすぐ登っていける。
900mからはかなりの急登。尾根上をシールで直登するのは難しく、右斜面に逃げながらなんとかジグザグに登っていく。ダマはシール登行を諦め、シール面を雪に押しつけながら四つん這いで登ってくる。
1150mで藤平山稜線につながる緩やかな斜面へ。東~南側の展望が開ける。今日は雲が多くて遠望は利かないが、それでも浅草岳や毛猛山など会越国境の山々が間近に望めるようになる。山深い地域だけになかなかの景観だ。
11:00 1191m 藤平山-袴岳稜線。
この辺りは稜線上とは思えないような広大な雪原になっている。まだ木がところどころ生えているので森林限界という訳ではなさそうだが、それでもまさに「雪の砂漠」という形容がピッタリの場所だ。
あとはこの広い稜線を真っすぐ登るのみ。
山頂側が重い雲に覆われているのは残念。しかし風はなく、気分よく登ることができる。
1348点の先のコルを越えると多少傾斜が増し、袴岳に向けて最後の登りとなる。山頂付近はいよいよ雲が厚く、時折ガスに包まれ視界がなくなる。右側は雪庇が発達しているので、そちらに寄りすぎないよう注意して登る。
12:00 1534m 守門岳(袴岳)。
残念ながらガスで眺望はほとんど得られず。ときおりガスは薄まるが、それでも近くの浅草岳が望める程度。北側はすぐ隣の大岳すら見えない。まあ滑降ルートとなる南側にガスがかかってないだけ良しとしよう。
到着時点で山頂には誰もおらず、後に大岳から都合2名がやって来ただけ。大盛況であろう大岳に比べ静かなものだ。
12:34 滑降開始。
青雲岳方向に少々下り、そこから本高地沢へドロップイン。無木立の広い沢で、滑ってくださいといわんばかりの素晴らしい斜面だ。
ただ、コンディションはイマイチ。新雪をうっすらかぶっているものの、その下はカチカチのクラストバーン。もともと雪質は期待していなかったのでそれ自体はいいのだが、薄暗くて雪面がろくに見えないのがつらい。三半規管がおかしくなり、上下もおぼつかなくなる。ガスに巻かれたわけでもないのにこれだけ平衡感覚がなくなったのは初めてだ。
それでも100mほど下ると多少明るくなり、雪もほどほどに柔らかくなる。こうなると楽しい。広大な斜面を自由自在に滑り降りる。
それにしても、ここにこんないい斜面があるとは知らなかった。尾根ルートの場合は途中までトラバースばかりになるのがネックだったが、こういうルートがあるのなら、今後この袴岳に登ることも多くなりそうだ。
12:46-12:53 本高地沢1250m。
ここで本高地沢の滑降は終了。沢はまだまだ続くが、この先は若干ながら谷が深くなるのでこの辺りが適当だろう。
シールを付け、稜線まで登り返す。標高差はたかだか100m、15分もかからない。
13:06-13:14 守門岳南稜1356m。
再びシールを外して滑降開始。が、稜線に出るのはもう少し先のほうがよかったかも。この辺りはまだ雪庇のあるヤセ尾根で、トラバース気味に滑るしかない。それに、この先にはまだ1348点への登り返しがある。といっても多少の階段登行で済む程度なので、悔やむほどのことでもない。
1348点を越えたら尾根は広がり、ゲレンデのような広大なスロープとなる。傾斜はゆるいが良く滑る雪質で、景観も良いので楽しく滑ることができる。
13:27 守門岳南稜1186m。
予定ではこの辺りから下祝沢に滑り込もうと考えていた。しかし雪庇があったり崖になってたりと、適当なドロップポイントが見つからない(後でわかったが、覗き込んでいたのは上祝沢のほうだった)。それに、下から見たときは放牧場まで雪はつながっているようだったが、上から見ると雪割れが多く、滑り通せるか微妙なところ。無木立の放牧場も一見魅力的だが、傾斜が緩く、今日のベタ雪では楽しめないかもしれない。なので、今回は素直に登ってきた尾根を滑ることにする。狭い尾根でけっしてスキー向きとはいえないが、以前ここを滑った時の印象は悪くなく、むしろ守門岳南陵よりも面白く感じたくらいだ。
尾根の上部は急傾斜。それでも雪が緩んでいるので危なげなく下ることができる。残雪期ならこういう斜面も大歓迎。本高地沢のような大斜面とはまた違った面白さがある。
途中、尾根はかなり狭まったりするが、これはこれで練習になる。なによりヤブがないのがありがたく、不格好なショートターンながらも楽しく滑り降りる。
ゴールが近づくと尾根は広がり、傾斜も緩くなる。しかしここまで下ると雪が重く、あまりスキーが走らない。直滑降のように滑るしかない。
14:18-14:22 630m
オフピステの滑降はここで終了。板を担ぎ、ゲレンデトップまで250m、標高差15mほどを登り返す。
最後はゲレンデを滑って終了だ。
(2004/4/10)
入広瀬村という辺鄙でかつ分かりにくい場所にあるにはあまりにゴージャスな日帰り温泉施設で、新潟でも有数の人気施設とのこと。「国内屈指の噴出量を誇る自然温泉」だそうだ。全然知らなかった。
露天風呂と内風呂が離れた場所にあり、それぞれ別料金。セット料金もあるが、露天風呂と内風呂を行き来するには一度服を着る必要がある。
通常ならマイナス要因だが、広くて立派な内風呂だけでもう十分だ。
人気施設といっても場所と季節柄我々が行くときはいつもガラガラ。もちろん広い休憩室もガラガラで、ゆっくり仮眠できる。
(2017/3/12)
600円→700円
この地で内風呂のみで700円というのは割高に感じる。評価も4→3
(2016/3/12)
守門岳や浅草岳の帰り道となるR252沿いのへぎそば屋。
以前たまたま入って、へぎそばが美味しくてけっこう気に入ったのだが、我々がここを通るのは昼営業と夜営業の中休みのことが多く、なかなか行けずにいた。
合盛りはへぎ蕎麦とうどんのセット。へぎ蕎麦は太め、うどんは細めで太さが同じくらいになっている。ともに旨い。へぎ蕎麦は美味しいが、たくさん食べると飽きるのでこの合盛りはよかった。
ちなみにダマのリクエストで4人前にしたが、自分には2人前は多い。1.5人前、いや1人前でも十分。