2011/12/31 蔵王山(刈田岳)

目的地
蔵王山
地域
東北中部
日時
2011/12/31
コース
宮城蔵王すみかわスキー場~刈田岳往復
メンバー
単独
装備
K2:BACKUP('12)/Voile:Switchback X2, Scarpa:T2('05)
天気
曇り

コースデータ

コースタイム
すみかわスノーパークゲレンデトップ[11:49]↑[13:24]刈田岳[13:49]↓[14:41]すみかわスノーパークゲレンデトップ
山行時間
02:51
実移動時間
02:33
最高高度
1754m
最低高度
1374m
累積標高差(登り)
440m
累積標高差(下り)
440m
移動距離
8.19km
平均速度※1
3.19km/h

※1 ... 休憩時間を除いた実移動速度

グラフ

記事

毎年正月は宮城の実家に帰るのだが、ついでに近場の山を滑ろうにもこの時期はまだまだ雪が少なく、スキーを楽しむことは滅多にない。
が、今年はセミファットの新板を買ったので、ゲレンデでもいいから試してみたい。
調べると、蔵王刈田岳の登山口となる宮城蔵王すみかわスキー場で120cm。それくらいあれば十分楽しめるだろうと、久し振りに刈田岳まで登ってみることにする。天気はさほど良くなさそうだが、足馴らしと思えばいいだろう。
このスキー場は雪上車で山頂まで登るツアーを開催しているが、この時期はまだ13時の便が1本あるのみ。これならツアー客とかち合うことはないだろう。

11:50 1379m<br />
11:50 1379m
12:17 1456m<br />
12:17 1456m

11:49 1374m 第3ペアリフトトップ。
シールを付け、雪上車のルート通りに南へ進む。前回は直接西へショートカットしたが、コース外はまだブッシュが埋まりきらずに歩きにくいし、雪上車のルートもそれほど遠回りしている訳でもない。道路上を歩いたほうが楽だろう。
しばらくはそのまま道路をたどる。
途中、エコーラインと合流する手前でショートカットできたのだが、トレースもなく微妙だったのでなんとなくそのまま道路上を歩いてしまった。

12:18 1459m 大黒天。
この先で道路を離れ、刈田岳東尾根に取り付く。このままエコーラインを辿ってもいいのだが、この先は南に大きく迂回する形になるので非常に遠回りになるのだ。
さて、新雪ゾーンに入ったということで、初めて使用するSWITCHBACKビンディングの歩行モードを試してみよう。
――なるほど、板の先端が下がらないのか。たしかにラッセル時には役に立ちそうだ。この程度の新雪の量ではさほど効果は発揮できず、しばらくは歩きづらいだけだったか、じきに馴れ、普通に歩けるようになる。

12:35 1561m<br />
12:35 1561m
12:51 1615m<br />
12:51 1615m

尾根は登り出しこそ問題なかったが、風が非常に強く、大黒天登山道と合流する辺りは雪が飛ばされ岩だらけの地表が露出している。
普通であれば遠回りしてでも風下側の雪の多い箇所を歩くなり、板を担ぐなりするところだが、ガスが濃くて周りの様子が見えず、バラクラバのせいでサングラスも曇りまくって色々と面倒になってきた。えーいもうそのまま歩いてしまおう。どうせ1年も経てば傷だらけになるのだ。

時折ガスが切れて晴れ間が覗き、素晴らしい樹氷群が見えるようになる。あっという間に隠れてしまうが、この時ばかりはモチベーションが上がる。
それにしてもまだ1時間しか歩いていないというのに異様に疲れた。写真を撮るためガスが切れるのを待ちながらゆっくり登っているというのに、どうしたことだろう。たしかに夏の間まったく運動をしないままのシーズン最初の山行ではあるが、これは酷すぎる。新板も、まあいつものステップソール板に比べれば重いことは重いが、そう酷いこともない。さすがにもう歳ということか。これは今シーズン先が思いやられる。

13:25 1754m<br />
13:25 1754m

13:13 1737m 刈田岳避難小屋。
もはや氷の塊となり果てなんだかわからない。
山頂の刈田峰神社はすぐそこなのだが、サングラスが凍りまくってもう限界。雪は降っていないしゴーグル嫌いなのでここまで無理やりサングラスで通してきたが、ここは素直にゴーグルに替えましょう。
20年ぶりに新調したゴーグル、機能うんぬん以前にレンズが綺麗でよく見える。なるほどゴーグルとはいいものだ。今さらだが。

13:24 1754m  山頂、刈田嶺神社。
もちろん中には入れないが、風が完全に遮られるのでゆっくり休憩できる。
昼食の間に2名のスプリットボーダーがやってくる。御釜まで下ろうと考えていたが、シールを忘れ、スノボシューズでは登り返しが厳しいだろうということでやめるらしい。御釜に滑り降りるなんて考えたこともなかった。今度晴れた日に機会があったら行ってみよう。

13:59 1688m<br />
13:59 1688m
14:15 1595m<br />
14:15 1595m

13:49 滑降開始。
過去2回はいずれも登ってきた東尾根を滑ったが、積雪は十分でもカリカリにクラストしていてあまり面白くはなかった。ましてや今日は地面が露出している箇所もあるため、否応なく西斜面を滑ることになる。
避難小屋までクラストバーンを滑り、そこから西斜面にドロップ。こちらは風下のため雪は十分。滑り出しこそシュカブラでデゴボコしていたが、すぐに快適なパウダー斜面となる。ガスで視界が利かないのが残念。

GPSでコースを確認しながら慎重に滑っていくと、やがて下方に人影を発見。ルートは正しいようだと調子に乗って滑っていくと、、、ん?地面がない。なんか飛んでるぞ……?
半除雪されたエコーラインに突っ込んだのだと気づいた瞬間、地面に叩きつけられる。胸を強く打ちしばらく呼吸ができない。肩にも激痛。道路までの落差は2mもないが、なにしろスピードにのったまま突っ込んだので衝撃は大きい。ましてや下は雪が付いているとはいえ雪上車で踏み固められた道路。単に雪の上で転ぶのとは訳が違うのだ。
しばらく動けないが、それでもしかし骨は折れていなさそう。よし、問題なし。
といってもすぐに動き出せる訳ではなく、しばし休憩。

その間に下から雪上車がやってくる。13時のツアー便だ。3台もいて大勢のツアー客が乗っているが、山頂までまだしばらくかかるのでかち合うことはあるまい。
と思って脇により通り過ぎるのを待っていると、、、ちょうど私のいるところで停車。次々とスキーヤーが降りて来る。視界が悪いので上まで行かずにここを終着とするようだ。
これはノンビリしていられない。幸い雪上車のツアー客は写真を撮ったりとまだ滑り始める様子はない。その間にさっさと消えることにしましょう。

14:22 1535m<br />
14:22 1535m

14:12 1630m 滑降再開。
エコーラインをショートカットする形で西尾根を滑る。
雪はフカフカ、視界もだいぶ効くようになり実に快適。右肩は上がらないが、まあ滑る分にはそう問題ない。
このままどこまでも滑り続けたいところが、あっという間に再びエコーラインに合流。今度はさすがに落ちない。
新雪滑降はここまで。このまま井戸沢右岸を滑ってゲレンデ中間部に出るルートもあるようだが、その場合は途中で沢越えをしなければならないし、下部はまだブッシュが埋まっていない上に傾斜もないので新雪だと板が滑らないだろう。このまま圧雪されたエコーラインを滑って戻ることにしましょう。
あとは車道を一直線。ターンも何も必要とせず、突っ立ったままあっという間にゲレンデトップ到着である。

周辺情報

遠刈田温泉 神の湯 ★★★・・
310円

(2011/12/31)
遠刈田温泉の温泉街にある比較的新しい共同浴場。
この温泉街には全部で3つの共同浴場があるが、一番わかりやすい場所にあって隣に広い駐車場もあり、かつ最も大きく新しくきれいとあって、最近はここに行くようになった。
それゆえ他の共同浴場より人気があり、自分が行くときもたいてい混雑しているが、まあこれくらいなら許容範囲。
日帰り温泉施設のようではあるが、あくまで共同浴場なので、石鹸、シャンプーの類いはない。


(2015/12/30)
料金 300円 → 310円