2018/04/29 月山(行者ヶ原・湯殿山神社)

目的地
月山
地域
東北中部
日時
2018/04/29
コース
月山スキー場~月山~行者ヶ原~月山~湯殿山神社
メンバー
ダマ
装備
MADSHUS:EPOCH('13)/Burnt Mountain Designs:Lite Spike 3pin('15), Scarpa:T2('13)
天気
快晴

コースデータ

コースタイム
月山リフト山頂駅[10:13]↑[11:32]月山[11:47]↓[12:11]行者ヶ原北東1500m[12:30]↑[13:55]月山[14:04]↓[14:46]金姥[14:47]↓[14:59]装束場[15:00]↓[15:22]湯殿山神社本宮[15:53]↓[16:17]仙人沢駐車場
山行時間
06:04
実移動時間
04:57
最高高度
1981m
最低高度
921m
累積標高差(登り)
1145m
累積標高差(下り)
1731m
移動距離
16.08km
平均速度※1
3.24km/h

※1 ... 休憩時間を除いた実移動速度

グラフ

記事

東北BCツアーの2日目は月山。もともと今日からは一人の予定だったが、明日も休みだからとダマも参加することになった。
そうなると車を2台使える。その場合は1台を志津温泉付近にデポし、石跳川などを滑るのがいつものパターン。が、今回は変わったところで月光坂から湯殿山神社に滑り降りることにした。
スキー目的なら湯殿山南面や石跳川、四ツ谷川を滑った方が楽しめるのだろうが、毎回それでは芸がない。それに湯殿山神社には行ったことがないというダマに、あの独特な参拝形態を体験してもらいたかったのだ。

08:34 1507m<br />湯殿山仙人沢駐車場に車をデポ
08:34 1507m
湯殿山仙人沢駐車場に車をデポ
10:09 1507m<br />月山スキー場リフトトップ
10:09 1507m
月山スキー場リフトトップ

まずは下山口に車をデポすべく、湯殿山有料道路を通って仙人沢駐車場に向かう。道路の開門時間は8時15分。早立ちできないのがこのコースのネックだ。
車をデポして月山スキー場に向かってリフトに乗って……とあれこれやっているうちに、時刻は10時を過ぎてしまった。

ちなみに全国的に少雪の今シーズンだが、仙人沢からスキー場に向かう道中はけっこう雪が残っており、例年並みという印象を受けた。 しかしリフト山頂駅に降り立ってみるとやはり雪は少なく、月山南尾根なんかはだいぶ黒々している。冬の積雪量は多かったが、春の雪解けは早かったという一昨年と同じパターンのようだ。それでも一昨年よりかはだいぶマシ。これくらいあれば十分楽しめるだろう。

10:26 1577m<br />姥ヶ岳東斜面をトラバースし、牛首へ
10:26 1577m
姥ヶ岳東斜面をトラバースし、牛首へ
10:56 1753m<br />牛首から雪渓をつめる
10:56 1753m
牛首から雪渓をつめる
11:05 1849m<br />背後に朝日岳・飯豊山
11:05 1849m
背後に朝日岳・飯豊山
11:22 1951m<br />鍛冶小屋跡上部。雪のない登山道を登る
11:22 1951m
鍛冶小屋跡上部。雪のない登山道を登る

10:13 1510m 月山リフト山頂駅。
まずは姥ヶ岳東面をトラバースし、牛首を目指す。この区間はさほど登りがなく、シールを滑らせてどんどん歩いていける。前を歩いていたツボ足のボーダーさんたちもごぼう抜き。あまりのペースの違いに、彼らも「今度はスキーにしようぜ」と口にしていたぐらいだ。

牛首から本格的な登り。近年はこの時期に山頂まで雪がつながっていることは少なく、上部はまず雪が消えている。今年の雪渓は標高1860mで終了。ここから板を担いで夏道を登ることになる。やはり麓の残雪量に比べ、上部の雪解けは早い感じだ。
山頂広場は途中から雪が付いていたが、ゴールはすぐそこ。そのままシートラーゲンで登り続ける。

11:27 1972m<br />山頂直下の広場
11:27 1972m
山頂直下の広場
11:33 1978m<br />山頂の月山神社
11:33 1978m
山頂の月山神社
11:52 1894m<br />北東斜面の滑走
11:52 1894m
北東斜面の滑走
11:55 1805m<br />葉山をバックに
11:55 1805m
葉山をバックに

11:32-11:47 1980m 月山。
ここまでは順調なペースだが、なにぶんスタートが遅かったのですでに昼前。それでも時間的になんとかなりそうなので、予定通り行者ヶ原まで北東斜面を滑ることにする。
まずは北月山コースと同じく北稜線上をちょっとだけ進み、大峰を越えたところで北東斜面へ滑り出す。
滑り始めてすぐにハイマツ帯に行く手を遮られてダメかと思われたが、ちょっと戻るように迂回すると、無事に真っ白な雪原に出ることできた。

12:00 1681m<br />広大な緩斜面が続く
12:00 1681m
広大な緩斜面が続く
12:05 1596m<br />濁り沢左俣を越える
12:05 1596m
濁り沢左俣を越える

その後は順調。南東の清川行人小屋コースなどに比べて傾斜は緩いが、この時期のザラメ雪ならどんどん滑っていける。ところどころ新雪のストップスノーが入り交じってつんのめりそうになるものの、総じて楽しく滑ることができる。
しかしそれも1650m付近まで。行者ヶ原に入るといよいよ傾斜が緩くなり、ストック漕ぎを多用しないと進まなくなる。単調で面白みに欠けるが、ここを我慢すれば再び傾斜は増す。もうちょっとの辛抱だ。

ちなみに計画ではこのまま北東尾根を滑る予定だったが、この先はヤブが目立つ。左手の沢(にごり沢左俣)の向こうは真っ白なので、そちらに移ることにしよう。

12:11 1490m<br />溶岩台地の末端で滑走終了
12:11 1490m
溶岩台地の末端で滑走終了
13:32 1842m<br />山頂へ登り返し
13:32 1842m
山頂へ登り返し
13:40 1885m<br />距離が長くて飽きる
13:40 1885m
距離が長くて飽きる
14:05 1978m<br />再び山頂
14:05 1978m
再び山頂

12:11-12:30 行者ヶ原北東1500m。
予定よりだいぶ北寄りになったが、溶岩台地の末端に達したところで予定通り滑走終了。この溶岩台地の末端は崖状に切れ落ちており、滑走を切り上げるにはちょうど良い場所なのだ。
この末端部はなかなか見応えのある景観で、ダマもここまで滑って良かったと言ってくれている。スキーコースとしてはイマイチだったが、それだけでも良しとしよう。

昼休憩後、山頂まで標高差500m弱を登り返し。清川行人小屋コースの標高差は600mなのでそれに比べれば少ないわけだが、距離は3kmほどとさほど変わらない。
傾斜は緩くて体力的にキツイということはないが、参拝時間のことがあるのであまり余裕はない。ここまで滑ったのはやはり失敗だったかと思いつつ、緩やかな斜面を急いで登る。

14:06 1968m<br />山頂広場の滑走
14:06 1968m
山頂広場の滑走
14:27 1861m<br />ここから滑走本番
14:27 1861m
ここから滑走本番
14:33 1747m<br />鍛冶坂の滑走
14:33 1747m
鍛冶坂の滑走
14:40 1627m<br />牛首~金姥間はトラバース
14:40 1627m
牛首~金姥間はトラバース

13:55-14:04 1980m 再び月山。
さすがにこの時間ともなると静かなもので、他には1パーティーいるだけだ。
あとは下るのみ。とはいえ単純なコースではないし、途中で雪切れの懸念もある。どのくらい時間がかかるか予想できず、気は焦る。
ともあれシールを外し、山頂広場をちょっとだけ滑走。すぐに雪は切れるので、あとは鍛冶小屋下の雪渓まで板を担ぐ。

14:24-14:31 1860m 雪渓上端。
ここから本格的な滑降。ただしフォールラインに向かって思いっきり滑れるのはちょっとだけ。今日は稜線上の金姥に向かうため、牛首から先はあまり高度を落とさぬようひたすらトラバースする必要がある。
柴灯森の下には例年大きなクラックがあり、残雪の少ない年は標高を落として下から回り込む必要がある。今年はそれほどひどくなく、金姥までほとんど登り返しなしで滑ることができた。

14:47 1617m<br />金姥からのトラバースルート
14:47 1617m
金姥からのトラバースルート
14:54 1529m<br />装束場へ
14:54 1529m
装束場へ
14:55 1449m<br />姥ヶ岳北西斜面もトラバース主体
14:55 1449m
姥ヶ岳北西斜面もトラバース主体
15:00 1325m<br />月光坂の東側を下る
15:00 1325m
月光坂の東側を下る

14:44-14:48 1818m 金姥。
ここは稜線上ということもあってすでに雪が消えている。とはいえ4年前はさらに雪が少なく、夏道に出るまでヤブ漕ぎする羽目になった。今回はそれがない分だけはるかにマシだ。
ここから姥ヶ岳北東斜面をトラバース。この斜面は雪の付きが悪く、登山道沿いの予定ルートは途中で雪が切れている。それでもそのちょっと下は雪がつながっていたので、スキーを外す必要はない。予定より標高を下げることになったが、ちょっと階段登行する程度で北西尾根を巻くことができた。

14:57 1344m 湯殿山コル。
ここからいよいよ月光坂。しかしこの一帯はちょっとした平原になっていて、目指す仙人沢側の端は広範囲に渡ってヤブが生い茂っている。どこか降りられる場所はないかと探すと、装束場の北東100mほどのところに雪がつながっている場所を発見。幅10mほどの狭いの沢筋で、しかもかなり急傾斜だが、ここを滑ることにしよう。

15:03 1262m<br />月光坂の正規ルートに合流
15:03 1262m
月光坂の正規ルートに合流
15:05 1184m<br />月光坂の滑走
15:05 1184m
月光坂の滑走

しかし上から覗いたときはわからなかったが、この沢筋はクラックで分断されていた。たださえかなりの急斜面、転んでクラックまで落ちてしまわぬよう、慎重に1ターンずつ区切って滑る。
クラックの上まで降りてみると、幸いにして雪は西側にかぼそくつながっている。それを辿ると、すり鉢状の真っ白なオープンバーンに出ることができた。

ちなみにこのオープンバーンを見上げると、装束場の西側なら雪がつながっていた様子。ドロップポイントまで多少登り返しが必要かもしれないが、ここを滑れば良かった。
ともあれ後はスキー向きのオープンバーン。この標高にしては雪は十分しまっており、雪面も荒れていない。今日はここまで緩斜面やトラバースばかりだったこともあり、今日イチで楽しむことができた。

15:14 1123m<br />右岸を高巻くため、ちょっと登り返し
15:14 1123m
右岸を高巻くため、ちょっと登り返し
15:21 1106m<br />眼下に湯殿山神社本宮
15:21 1106m
眼下に湯殿山神社本宮

15:06 仙人沢1115m。
ここで仙人沢の沢底へ。予定では夏道通りにもっと下流で仙人沢に出るつもりだったが、ヤブだらけだったので上流から回り込むことになった。
仙人沢はしばし沢底を滑れたが、すぐに水流が出始め、さらに1085mで堰堤が通せんぼ。板を外さずに通過できそうにない。やむなく標高差35mほどをツボ足で登り、右斜面から高巻く。
ちなみに例年通りの積雪ならここまで苦労することはないようで、今日だってルートを選べば数メートル程度の登り返しで済んだかも知れない。

15:15-15:20 仙人沢右岸1125m
ここから再び滑走。右岸をトラバース気味に滑る。この残雪状況ではすんなり神社にたどり着けないかと思われたが、すぐに眼下に神社が見えるようになって一安心。グライドクラックなど切れ落ちている箇所はなく、樹木にも邪魔されることなくスムーズに神社まで下れそうだ。

15:49 1060m<br />本宮より参籠所の大鳥居を望む
15:49 1060m
本宮より参籠所の大鳥居を望む
15:57 1049m<br />バス道の右斜面をトラバースして駐車場へ
15:57 1049m
バス道の右斜面をトラバースして駐車場へ
16:04 972m<br />仙人沢の橋を渡るためいったんバス道へ
16:04 972m
仙人沢の橋を渡るためいったんバス道へ
16:17 923m<br />参籠所(駐車場)に到着
16:17 923m
参籠所(駐車場)に到着

15:25-15:53 1050m 湯殿山神社 本宮。
バス停脇にスキー板等をデポして本宮に参拝。スキー靴だと宮司さんに奇異に見られるかと思ったが、何事もないように対応してくれた。そもそも無雪期はで月山から下る人も多いのだろうから(これが出羽三山の正式参拝コース)、登山姿の人も多いのだろう。

参拝を済ませたら、あとはバス道を歩いて駐車場まで戻るつもりだった。いちおう参拝バスも出ているが、たいした距離ではないのでバスを待つより早い。
ところが道路脇も思いのほか雪が残っており、右斜面はまだまだ先まで滑れそう。片斜面のトラバースにはなるが、歩くのよりずっと早いし、なにより楽しい。これはうれしい誤算だ。
途中、仙人沢を左岸に渡るところでいったん滑走終了。橋を渡って少々バス道を歩いた後、適当なところで今度は道路の左側を滑走する。そのまま大鳥居まで滑ることができた。

周辺情報

月山スキー場

(2018/4/29)

  • 駐車場 500円
  • リフト1回券 580円

湯殿山仙人沢駐車場

(2018/4/29)

  • 湯殿山有料道路 8:15~16:40 往復400円
  • 駐車場:無料

水沢温泉館 ★★★★・
300円

(2010/4/30)
道の駅「にしかわ」に隣接する日帰り温泉施設。
ともかく安い。
露天風呂など特別な設備があるわけではないが、ボディーソープやシャンプーなどアメニティーグッズもちゃんと揃っていて、値段の割にちゃんとしてる。
4月以降は朝6時から営業しているので、ここで車中泊して朝風呂を浴びることもできる。
隣の道の駅もレストランや売店など施設が充実しており、当然入浴後にソフトクリームだって食べられる。
月山I.C.ができたので通り道ではなくなってしまったが、それでもここに寄るためわざわざ西川I.C.で乗降するくらい、なにかと便利な道の駅である。