※1 ... 休憩時間を除いた実移動速度
今週土曜は南岸低気圧通過により関東でも降雪が予想され、天気の回復する日曜は富士山下部や乗鞍岳辺りは絶好のコンディションになりそうだった。
が、よりによってどちらも雨だったらしく、日曜はテカテカに凍っていそう。
弱い冬型気圧配置で日本海側は天気が悪そうなので、先週に続いて東信の山を滑ることにした。
場所は根子岳。先週四阿山に登った際、広々とした大明神沢源頭を見て滑ってみたくなったのだ。単なる往復コースでは物足りないが、こちらも合わせればそれなりに楽しめるのではないか。
8:12 1437m 奥ダボススノーパーク駐車場。
今日は晴れると思っていたのだが、この時間はまだ深いガス。ただ、時折ガスが流れて薄日が差すこともあるので、ほどなく回復しそうではある。
8時半よりリフトが稼働するはずだが、たいした距離・高度差ではないのでここからゲレンデ脇をシールで登る。
20分ほどでゲレンデトップ。
今シーズンのスノーキャットツアーは雪不足により未だ開催されていないようだが、ツアーコース上はきっちりピステされており、潜ることなく楽々登っていける。というか、昨日の南岸低気圧もこの辺りはまったく雪が降らなかったようで(もしくは雨か?)、オフピステもガチガチに固まっている。
しばらくは日が差したりガスったりを繰り返していたが、小根子岳分岐を過ぎた辺りから急速に青空が広がり始める。モンスターはまだまだ未発達だし北アルプスの山並みも見えないが、それでも白い雪原に点在する針葉樹がいい雰囲気を醸し出している。スノーキャットで来られるような場所とはいえ、景観はバカにできない。
山頂手前で深い針葉樹林の中へ。新雪が多少積もっていたので楽しようとトレースについていったのだが、あまり効率的ではなかった。風の当たらない場所で休憩するためのトレースだったのかもしれない。
10:06-10:25 2205m 根子岳。
北側は雲海が広がっており、ちょうどこの四阿火山でガスが食い止められている感じ。上空、そして南側はきれいに晴れ上がったので気分良く滑れそう。
休憩後、まずは大明神沢の滑降。四阿山に向かって広い東南斜面を滑り、そのまま大明神沢を途中まで滑る予定だ。
が、山頂でシールを外したのは失敗だった。ちょっと滑ったところで尾根は細くなり、ターンするスペースがない上にちょっとした登り返しもある。
200mも進めば尾根は広がるはずだが、トラバースはできそうにないし、シールなしのスキーでそこまで進むのはちょっと無理。シールを貼り直すか頑張ってツボ足で歩くしかない。
南面はいわゆる大明神沢本谷ルンゼ。東南斜面に出るのも面倒なので、このままこのルンゼを滑ることにする。
自分のテレマーク技術では華麗に滑り抜けることはできないだろうが、雪はカリカリながらも凍結している訳ではなく、雪崩や滑落の心配は少ない。格好良くとはいかなくても無難に滑り降りられるだろう。
ということでルンゼへドロップ。
滑り出しはそこそこ開けているが、なにしろルンゼなので、途中で岩壁に挟まれた急峻な斜面を滑る必要がある。
今日の雪質ではなかなか連続ターンは決められないが、それでもまぁ危険を覚えることはなく、無難に下部の広い斜面まで滑り降りる。
たまにはこういう斜面も悪くはないが、個人的にはやはり広い源頭をまったりと滑りたかったところだ。せめて残雪期のザラメ雪であれば、普通に楽しめたと思うのだが。
2000mくらいからはカンバ等の樹林帯へ。
多少木がうるさく、水は出ていないにしろ小沢が錯綜しているので滑る場所を選ぶ必要がある。春スキーの沢ルートでよくあるような感じだが、テレマークスキーの場合は先ほどのルンゼよりもこういう斜面のほうが楽しめたりする。
さらに下り、大明神沢の本流を合わせる頃になると傾斜もぐっと落ちる。春の腐れ雪だと板が走らず苦労するようなところだが、クラストしているため板はよく走ってかえって滑りやすい。
10:55-11:20 1765m 大明神沢1765m。
滑降はここまで。根子岳南西尾根(菅平牧場コース)から派生する枝尾根が沢に落ち込む場所に当たり、この尾根を伝って根子岳まで登り返す。もともと予定していた場所だが、沢も割れてきたのでちょうど良かった。
日当たりの良い南尾根で雪はカリカリ。傾斜もそこそこあるので、斜登行する場合などエッジを食い込ませないと滑ることもある。
1時間ほどで、菅平牧場コースのある根子岳南西尾根に合流。このまま菅平牧場登山口へ滑り降りるという手もあるが、朝、偵察したらこのコースはまだヤブがうるさかった。なので奥ダボスに戻るためにさらに根子岳山頂まで登り返す必要がある。
12:37 2205m 再び根子岳。
北アルプスや志賀など西/北方の高い山々はガスを被っているが、それ以外はすっきり晴れた。
最初の登頂時とは違って人は多い。手軽に往復できるコースなだけに、この時間になって登ってくる人もまだまだいる。
12:52 滑降開始。
小根子岳分岐まではトラバース中心ながらも景観が良く、雪質もまだマシなのでそこそこ楽しめる。
が、その先は完全にゲレンデ。雪がもっと多ければ小根子岳南西尾根などツアーコース外を滑ることもできるが、まだヤブがうるさいのでカチカチにピステされたコース上を滑るしかない。
どんどん滑っていけるのはよいが、正直それほど面白くはない。前回ドカ雪後に来た時は下りラッセルになったので、それに比べればマシかもしれないが。
20分足らずでゲレンデトップへ。筋肉疲労で休み休み滑ったのだが、それでもあっという間。BCコースとは思えないあっけなさだった。
(2016/01/23)
四阿山下山後にR144経由で帰宅することにし、見つけたのがここ。
真田・東御側の温泉に比べて非常に空いているのがよい。ただし鹿沢ハイランドスキー場からの客でシーズン中は混雑するという情報もある(時間が早かったためかこの日はそれっぽい客はまったく見かけなかった)。
きれいな施設で、源泉掛け流しの檜風呂もとても快適。
冬期のためか露天風呂は閉鎖されていたが、室内風呂だけで十分満足。
入らなかったが岩盤浴もある。薄暗く仮眠室のようになっていて、疲れていたらぐっすり寝てしまいそう。
この風呂に入らんがために、今後もわざわざR144経由で帰ろうかという気にすらなる。