※1 ... 休憩時間を除いた実移動速度
東北ツアー最終日はロープウェーを使ってのんびりツアーコースを滑ることにする。候補は箒場岱コースともう1本、銅像コースか八甲田温泉コースのどちらか。どちらにするかはその場で考えましょう。
前日の天気予報では雨とのことで、ならば八戸まで足を延ばして美味いものでも食おうかと話していたが、朝起きてみると思いのほかの好天。これはもうスキーしかないでしょう。
ダマとは朝8時にロープウェーの駐車場で待ち合わせ。その前に、八甲田温泉コース、銅像コースそれぞれの下山口を偵察に行く。コース状況はどちらも変わり映えはしないが、駐車スペースがあるという点で銅像コースを滑ることにする。
まずは銅像コースを滑るつもりで車1台を銅像茶屋に止めてくるが、ロープウェー駐車場は早くも混雑。この調子だと1本滑って戻ってくる頃には駐車スペースはなくなっているかもしれない。ならば銅像茶屋の車は置きっぱなしにして最初に箒場岱コースを滑り、スキーバスで戻ってくることにしましょう。これならロープウェー駐車場の車も置きっぱなしにできる。
ロープウェーで田茂萢岳に登り、まずは赤倉岳目指しコルまでしばし滑降。コルでシールを付け、1時間弱で赤倉岳へ。人気コースだけに人は多い。ダマはハイマツの中の狭い登山道で大集団に引っかかって到着が遅れる。
赤倉岳は山頂らしき山頂がなく、井戸岳とのコルから滑降を開始することにする。
11:06 滑降開始。大岳に劣らない大斜面を気分良く滑る。
やがて傾斜は落ち緩やかな疎林帯に入るが、板は良く滑るのでここからもまだまだ楽しい。
11:25 ここで沢へ入り右岸へ渡ろうとするが、先行パーティーが休憩していてルートが違うよ、ここはまだ左岸を滑るんだよ教えてくれる。前回はここで渡ったのだがまあいい、雪の状況によっていろいろ変わるだろうし、ここは素直に従う。
しばらく滑って右岸に渡り、後は林間の緩斜面。前回に比べ雪はかなり少なく、下生えが目立って滑りにくい。この調子では予定していた12:00のバス便に乗るのは難しいかも。
やがて雪は途切れ始め、雪解け水による浅い数mの沢を渡ったところで滑降は諦め。板を担いで環状道路を目指す。前回は道路まできっちり滑れたが、やはり雪はだいぶ少ない。白馬の辺りは今年は近年になく残雪が豊富ということだが、東北はそうでもないようだ。
途中で林道に合流したのでそれ通りに歩くが、これが失敗。バス停のある高原茶屋に直接出るのではなく、方角の違うキャンプ場の方へ出る道路だった。この間にバスは行ってしまう。次のバスまで1時間あるが、しかしまぁかえって良かったかもしれない。店先の屋外テーブルに座っておでんを食べたりと、心地良い天気の中のんびりくつろぐことができた。
乗るのにためらうような立派なスキーバスでロープウェーまで戻り、2本目の銅像コースを滑るべく再び田茂萢岳へ。さすがにこの時間ではロープウェー下を滑る一般スキーヤーばかりで、ツアーコースを滑る人間はほとんどいない。
14:07 滑降開始。銅像コースは本格的な登り斜面はなく、多少八の字登行や階段登行が必要になるにせよ、基本的には滑降のみのお手軽コースだ。ダマには悪いが、私のステップソールには打ってつけだろう。
まずは田茂萢沢源頭に滑り込み、そのまま赤倉岳北西尾根に取り付く。そのまま等高線通りに北西尾根を回り込み、前嶽とのコルに出る。ここからやっと滑降できる。ここまで確かにシールなしで来れたが、面倒臭がらずに沢の源頭でシール付け、一気に前嶽山頂に登ってしまった方が後々面白かったかもしれない。
14:28 1174m。ここからが本格的な滑降開始。適度な林間だが、さすがにこの時間では雪は重い。ここ数日すばらしい斜面ばかり滑って贅沢になっているせいか、あまり面白みは感じない。ずっと同じ感じの薄汚れた林間滑降が続き、変化にも欠ける。東側で標高も低い箒場岱のように下部で雪が途切れることがないのが幸いか。
14:50 そのまますんなり県道40号に出て滑降終了。銅像茶屋でのんびりくつろぐ。ここでいう銅像とは言わずと知れた(そうでもないか?)八甲田雪中行軍の後藤伍長の銅像であり、個人的にこの大量遭難事件にはいろいろ思い入れがある。コース自体はいまひとつだったが、銅像茶屋でアマゾンでも取り扱っていない貴重な本を手に入れることができたし、まあ来てよかったというものだ。