2005/02/12 西吾妻山(若布平)

目的地
西吾妻山
地域
東北南部
日時
2005/02/12
コース
天元台スキー場~西吾妻山~若布平~白布温泉
メンバー
ピエール
装備
Rossignor:B2('04)/Rottefella:Cobra R8, Scarpa:T2('05)
天気

コースデータ

コースタイム
天元台スキー場トップ[10:20]-[11:40]天狗岩→[12:05]西吾妻小屋[12:35]↓[14:25]スカイバレー入り口
山行時間
04:17
実移動時間
03:42
最高高度
2008m
最低高度
844m
累積標高差(登り)
391m
累積標高差(下り)
1349m
移動距離
9.4km
平均速度※1
2.54km/h

※1 ... 休憩時間を除いた実移動速度

グラフ

記事

今回で5度目になる2月連休恒例の西吾妻若布平コース。初回こそルートを間違えずにすんなり降りられたものの(ただしスキーはへたくそで、下るのにえらい時間がかかった)、それ以降は行くたびにルートの間違え方がひどくなっていき、ついに前回は雪洞でビバークするはめになってしまった。
それ以来雪辱に燃えていたのだが、仕事の関係でなかなか来ることが出来ず(春では意味がない! 2月の連休に来たかったのだ)、今年やっとその機会ができた。
今回はGPSがあり、スキーもはるかに上達している。よもやこれまでのようなことはあるまいと、雪辱戦の割には気楽に望む。が、油断しすぎで2回ほどルートをちょっと間違い、また、前回間違えた辺りには先行者のトレースがついており、それをたどっていったので完璧な雪辱とはいえない。
しかしまあそんなことはどうでもいいことで、樹林帯のサラサラの深雪を滑るというのは何事にも代えがたいほど楽しく、最高の1日を過ごすことができた。

[1] 10:19 1808m<br />
[1] 10:19 1808m
[2] 10:32 1876m<br />
[2] 10:32 1876m
[3] 10:41 1923m<br />
[3] 10:41 1923m
[4] 10:49 1943m<br />
[4] 10:49 1943m

7:30 天元台スキー場駐車場着。いつものことだが、すぐに出発する気にならずしばし車内でウダウダ。
ロープウェー乗り場で片道チケットを求めると、登山届の提出を求められる。といっても備え付けの用紙に記入の上ポストに投入するだけだ。以前のフォーマットだと簡易地図が載っておりポイントを線で結ぶだけで済んだが、今回のは自分でルートを書かなければならない。アホな私は漢字が苦手なので、こういうのは困る。
入山ポイントまではロープウェー&低速リフト3本を乗り継ぐ必要があり、なんだかんだいって結構時間はかかる。
天気が悪いせいか、一番上のリフトまで上がってくるゲレンデスキーヤーはほとんどいない。山スキーヤーのほうが多いという驚きの状態。
リフトトップでシールを付け、10:20 出発。この時間になるとすでに多くのパーティーが入山しており、立派な高速道路ができている。それに乗って楽々登っていくと、ものの20分で視界が開け稜線上に出る。

[5] 10:50 1947m<br />
[5] 10:50 1947m
[6] 11:21 1953m<br />
[6] 11:21 1953m

そのままトレースに乗り稜線をトラバース気味に歩き、途中でより高いほうへ登っていくと……ん?……いつの間にかピークに達して先は下りになっている。この地形といい、樹氷の間隔といい、とっても見覚えがある。これは以前間違えて藤十郎方面に行ってしまったときと同じ風景ではないか。あわててGPSを見ると、うむ、トラバースするはずの中大巓のピークにおり、藤十郎に向かおうとしている。
ちょっと前にGPSを確認してルートが多少ずれていることには気づいていたのだが、雪山ではショートカットしたり先行者のトレースを利用したりと必ずしも設定していたルート通り進まないことが多かったので、多少のずれは気にしていなかったのだ。以前間違ったときはなんでこんな方向違いをしたのか謎だったが、間違う原理は見えた。ともかくP3の稜線まで出たらもはや南南西に向かって下ってしまって良いようだ。
先行パーティーも同じタイミングで間違いに気づき、我々のところに確認しにくる。我々がGPSを持っていることに気づくと、以降我々の後をついてくるようになった。以前も初心者が我々の後をついてきて、もろとも藤十郎に入り込んでしまったことがあるのでちょっとプレッシャー。
正しい方向を確認し、梵天岩と天狗岩の間を目指して広い尾根を進む。

[7] 11:50 1986m<br />
[7] 11:50 1986m
[8] 12:09 1976m<br />
[8] 12:09 1976m

梵天岩で別の団体と遭遇し、ここでまた進路がちょっと狂う。梵天岩と天狗岩の中間をそのまま突っ切ろうと思っていたのだが、そのパーティーに引きずられ岩から岩へ大きく進路をずらしてしまった。その上、夏にここを歩いた時「天狗岩の向こうをちょっと下って……」という変な記憶があり、天狗岩の先でさらに間違った方向へ。なんかおかしいと思ってGPSを確認すると、見事に天狗岩を1周している。先程のパーティーがまだ休憩しており、とっても恥ずかしい。後をついてきていたパーティーがその前でいなくなっていたのが救いか。ちなみに天狗岩で休憩中のパーティーは小屋まで行かずにここから下るようだ。
再び正しい方向を確認し、しばし進むとガスの中に小屋が見え隠れするようになる。
12:05 小屋着。ピエールが2階から扉を開けようとするも、固くて開かないらしい。鍵がかかっているなんてことはないだろうから、凍っているだけだろう。もともと中に入るつもりはなかったので、周りで休憩。

[9] 12:11 1976m<br />
[9] 12:11 1976m
[10] 12:53 1894m<br />
[10] 12:53 1894m
[11] 13:02 1787m<br />
[11] 13:02 1787m
[12] 13:07 1702m<br />
[12] 13:07 1702m

12:35 シールをはずし、滑降開始。だだっ広く斜度のない斜面だが、どこをどう滑っても最終的にルート上の沢に合流する。ただししばらくは樹間が密で、快適なルートを見つけるにはもう少し経験がいるようだ。小屋の先でもうちょい西向きに滑っていれば早くから沢にぶつかり、もっと快適だったかもしれない。
ちょっと下ると斜度もでてきて、これはもうべらぼうに楽しい。初めて来た時はターンのたびに転んで木の周りの窪みに頭から突っ込んでいたものだが、今では板もちゃんとコントロールできるので、腰までの新雪を思う存分楽しむことができる。終始奇声を上げ、歌を歌いながらの滑降となった。

[13] 13:07 1702m<br />
[13] 13:07 1702m
[14] 13:37 1395m<br />
[14] 13:37 1395m

標高1600m付近で先行者のシュプールが表れる。天狗岩から滑り出したパーティーだろうが、ここで沢に合流したようだ。真っ新な雪を滑る楽しみはなくなったが、まだまだ楽しい。
1550mあたりから先行パーティーが右の尾根へ向かってトラバース気味に滑っている。我々はもう少し沢の中を滑り1470mあたりで右の尾根に乗ろうと考えていたのだが、ここは先行者のトレースについて行ってみる。が、結果的にはこの高さからトラバースする必要はなかったかもしれない。まだしばらく沢の中を滑っていた方が快適そうだった。
そのまま尾根に乗り、やがて若布平へ。前回はそのまま沢内を滑り続けエライ目にあったのだが、今回はすんなり。

[15] 13:42 1338m<br />
[15] 13:42 1338m
[16] 13:45 1284m<br />
[16] 13:45 1284m
[17] 13:49 1245m<br />
[17] 13:49 1245m
[18] 13:52 1226m<br />
[18] 13:52 1226m

若布平からは終始ジェットコースターだった記憶もあるのだが、そんなことはない、広く斜度のある斜面もそこそこある。平地のジェットコースターコースにしても雪が良いので快適だ。
やがて核心のヤセ尾根。自分が滑っていると何でもないが、以前の記憶よりも細く、人が滑っているのを見ると緊張する。

[19] 13:57 1169m<br />
[19] 13:57 1169m
[20] 14:08 1008m<br />
[20] 14:08 1008m
[21] 14:20 863m<br />
[21] 14:20 863m
[22] 14:23 849m<br />
[22] 14:23 849m

P20の手前、沢に滑り込む前に一度尾根に戻り迂回するようルート図には書かれていたが、面倒なのでそのまままっすぐ進む。多少急で狭い斜面ではあるが、この程度なら問題はない。先程のヤセ尾根のほうがイヤだ。
後は尾根の右側をトラバース気味に滑り、途中で急斜面を沢に滑り込む。新雪なら面白い斜面なのだが、先行者のシュプールで硬くなっており滑りにくそうだ。ピエールが最初のターンでこけ、木にぶつかりながらハデに落ちていく。ちょっと心配したが大丈夫なようだ。
沢まで降りたら、あとは先行者のトレースにのってスカイライン入り口まで、ジェットコースター状態であっという間。前回疲労困憊でラッセルした時は10m進むだけでも相当の時間がかかったものだが、状況が変わればこんなもんだ。

周辺情報

白布温泉 白布森の館 ★★★・・
395円

(2005/2/12)
スキー場のすぐ下にあるきれいな日帰り温泉施設なのだが、なぜか人は少ない。
風呂自体はシャンプーもなくいたってシンプルなものだが、場所がよく、空いているので高評価。


天元台高原スキー場

(2005/2/12現在)
駐車場:無料
ロープウェ-:片道600円 リフト1回券:300円×3本

  • 船坂峠の迂回路が完成し、米沢市内からスキー場へのアクセスがだいぶ楽になった。
  • リフト券はロープウェー乗り場では買えず、ゲレンデのリフト乗り場で購入する必要がある。

(2017/3/18)
ロープウェイ片道+リフト券3回分を、ロープウェー乗り場でセットで購入できるようになった。
セット料金:1900円