※1 ... 休憩時間を除いた実移動速度
先週の守門大岳に続き、今週も同じ会越国境の浅草岳に行くことにする。私もピエールもこの時期この地方の佇まいが好きなのだ。
で、コースであるが、いつもは浅草山荘からのムジナ沢コースを滑るのだが、ネットで調べるとホテル大自然館(もう営業していない)からの尾根上の往復コースのほうがよく滑られているようだ。そういえば以前、前岳からムジナ沢にドロップせずに尾根上を滑っていく連中を見かけ、どこに下りるのだろうと思っていたのだが、なるほどこれがそのコースのようだ。
前岳直下を一気に滑ったら後は沢底をちんたら滑るだけのムジナ沢コースと違い、こちらのコースはメローな尾根をずっと滑っていける。その方が我々の好みでもある。
ということで、今回は大自然館からの尾根コースを滑ることにする
登山口となるホテル大自然館は廃業後なにかで使用している様子はないのだが、なぜか駐車場が半ば除雪されており、20台ほどの車が止まっている。
07:34 487m ホテル大自然館跡を出発。
未除雪の車道を只見方面に5分ほど歩き、白崩沢手前で、地図には載っていない左岸沿いの林道へ入る。時折ショートカットを交えながらしばらく林道沿いに歩く。
林道を歩いている間はいいのだが、この辺りの地形は複雑で、事前にネットで調べてもこれだというルートを特定できず、GPSには大雑把にしかルート設定をしていない。なので先行者のトレースを参考に歩く。
08:09 670m付近で林道を離れ、860m点に続く尾根に取り付く。が、この尾根もすっきりせず結局しばし下って沢を横断したりもしたので、もうしばらく等高線通りに歩き一本先の尾根から登った方が良かったかもしれない。
08:40 860m点のある台地。
正規のルートに合流したようで、複数のパーティーが山頂目指し登っていく。
登り始めは曇天だったがだんだんと晴れ上がってきて、やがて霧氷のきらめく素晴らしい景観となる。シール登行にちょうど良い緩やかな尾根がずっと続き、景色もまた後ろに守門岳、左前方に浅草岳が見えるようになり、登っていて非常に気分が良い。
09:44 1370m ムジナ沢コースの登りルートに合流。
ここから先はお馴染みの、ムジナ沢に面した前岳東尾根を登っていく。
10:10 1550m 前岳。
主峰の浅草岳はまだ500mほど先だが、この先は平坦な吊尾根状になっており、浅草岳まで登っても滑りを楽しむことはできない。なのでいつもはここで終了しているのだが、時間はまだ10時過ぎ。時間も体力もまだ余裕があるので、一回くらい行っておこうということで浅草岳に向かう。
10:24-10:56 1579m 浅草岳山頂。
先週の守門大岳同様に会越国境の山深い景色が広がる。先週ほど空気は澄んでいないが、代わりに鬼ヶ面山の爆裂火口や眼下に広がる田子倉湖等、守門とはまた違った景観を味わうことができる。
休憩後、まずは前岳まで戻る。
多少の登り返しがあるのだが、ピエールはシールを外すようだ。まあこの程度ならハの字歩行でなんとかなるか。私はステップソールなので問題なし。
11:03 1550m 再び前岳。
ここから本格的な滑降開始。といってもムジナ沢に滑り込むわけではないので、嘉平与ポッチのトラバースが終わるまでしばらくは斜度の少ない稜線上の滑りだ。
ピエールは相変わらず見事なまでの逆ストック。私もストックワークについては人のことは言えないし、それに彼は見た目は悪くてもどんな斜面でも怪我なく降りられる技術を持っている。なので全然問題ないのだが、本人もここにきて上達指向がでてきたようで、嘉平与ポッチの先からの快適な尾根で特訓を始める。まあ確かに狭い林間を連続ショートターンでこなすためには直しておいた方がよいかもしれない。
尾根は特別広いわけではないが、よく締まったザラメ雪で練習にはちょうどよい。結果、霧氷帯を滑る頃にはそこそこ様になり、ショートターンもそれなりにできるようになってきた。
後はこのまま登ってきた尾根を滑っていけばいいだけなのだが、適当に先行者のシュプール通りに滑っていったところ、なんだか記憶にない場所に出た。GPSを確認したところ、ちょっと左に反れているようだ。本来のルートはすぐ隣の尾根の向こう。たいした距離ではないが、そのチョットを越すのが大変なのはこれまでの山行でも経験済み。このままシュプール通りに沢を下っても確実に車道に出ることはわかっているので、このまま下ることにする。
沢沿いはさすがに雪が柔らかいが、まあこれはこれで春スキーらしくてよい。
12:01 493m 車道に合流。
除雪された道路まで2m以上の雪の壁ができており、下りるのに多少苦労する。
後は大自然館まで板を担いで5分ほど歩いて終了である。