2017/04/23 火打山(影火打南面台地)

目的地
火打山
地域
北信/頸城
日時
2017/04/23
コース
笹ヶ峰登山口~火打山~影火打南面台地~笹ヶ峰登山口
メンバー
単独
装備
MADSHUS:EPOCH('13)/Burnt Mountain Designs:Lite Spike 3pin('15), Scarpa:T2('13)
天気
快晴

コースデータ

コースタイム
笹ヶ峰登山口[6:47]↑[9:10]高谷池ヒュッテ[9:20]↑[10:33]火打山[11:00]↓[12:12]妙高小谷林道合流→[12:37]黒沢の橋[12:40]→[12:47]笹ヶ峰登山口
山行時間
06:02
実移動時間
05:28
最高高度
2460m
最低高度
1246m
累積標高差(登り)
1427m
累積標高差(下り)
1428m
移動距離
16.57km
平均速度※1
3.02km/h

※1 ... 休憩時間を除いた実移動速度

グラフ

記事

06:40 1309m<br />笹ヶ峰駐車場
06:40 1309m
笹ヶ峰駐車場

GW前の最後の週末は好天の予報。雪の少なかった昨シーズンと違い、今年はいろいろコースを選ぶことができる。スキーバス運行前の乗鞍岳なんか狙い目だし、越後駒ヶ岳も捨てがたい。で、迷った末、火打山に登ることにする。
この山はかつてGWに登ったことがあるが、その年は残雪が少なく、登山道のある尾根コースを往復するだけにとどまった(その分テント泊で上部をいろいろ楽しんだ)。しかしそれでは火打山の魅力を十分堪能できたとはいえない。有名な北面台地や澄川コースは下山口が離れるので難しいとしても、せめて南面の沢コースは滑っておきたい。一般的な黒沢のほか、サクラ谷や惣兵エ落谷なんてのも良さそうだ。後者2つは最後に傾斜のない林道を戻ることになるが、黒沢コースより滑り応えがありそう。今回はこのどちらか、もしくは惣兵エ落谷の左岸尾根(影火打南面台地)を滑ることにしよう。

木曜時点の高谷池ヒュッテの情報によると、今週前半はずっと風の強い日が続き、上部はカチカチに凍りついているらしい。その後天気は好転したはずなので週末はだいぶマシになっていると思われるが、それでも遅めに出立し、雪が緩む時間に滑り出すのがいいかもしれない。一方、今日はたくさんの人が訪れそうで、駐車場は早い時間にいっぱいになるかもしれない。それを考えるとあまりノンビリはできない。
ということで朝6時前に笹ヶ峰に到着。駐車場はすでに8割ほど埋まっていた。

06:46 1311m<br />登山口
06:46 1311m
登山口
07:23 1523m<br />まずは広葉樹林の緩斜面
07:23 1523m
まずは広葉樹林の緩斜面
07:36 1619m<br />黒沢の沢底へ
07:36 1619m
黒沢の沢底へ
07:50 1724m<br />滝の脇を通過
07:50 1724m
滝の脇を通過

6:45 1309m 笹ヶ峰駐車場。
昨年の4月中旬にここに来た時はあまりの雪の少なさにやる気が失せ、そのまま直進して天狗原山に登ることにした。しかし今年は登山口でも3mほどの残雪がある。ヤブもまだ埋まっているので、場所を選ばずスッキリ歩くことができる。

7:31 1580m 黒沢橋手前。
残雪の少ない年だと黒沢は水が出ていることもあり、その場合は登山道通りに歩かなければならない。しかし今年はまだ余裕で埋まっている。予定通りここで登山道を離れ、黒沢を登る。
この辺りは日が当たらないので雪はまだカチカチ。特に滝の辺りはシールでは登りづらく、周りの連中も苦労している。
それでも、登りづらかったのはこのワンポイントだけ。かつて板を担いで十二曲り経由で登ったときに比べれば圧倒的に楽だ。

08:31 2025m<br />沢を離れて富士見平へ
08:31 2025m
沢を離れて富士見平へ
08:51 2107m<br />黒沢岳のトラバース
08:51 2107m
黒沢岳のトラバース
08:51 2109m<br />火打山までは晴れ上がった
08:51 2109m
火打山までは晴れ上がった
08:54 2111m<br />天狗原山・金山はガス
08:54 2111m
天狗原山・金山はガス

8:10 黒沢1875m。
ここで沢を離れ、富士見平上部を目指して黒沢岳南側のすり鉢状の斜面を登る。ダケカンバの点在する広々とした斜面で、ここを滑るのも楽しそう。今日はサクラ谷か惣兵エ落谷を滑る予定だが、この黒沢コースを下るのも悪くなさそうだ。

8:45 稜線上2105m。
ここで登山道に合流。富士見平のちょっと上部で、ちょうど黒沢岳西斜面のトラバース開始箇所に当たる。
稜線に出たことで、西側の展望が一気に開ける。が、快晴とばかり思っていたのに、天狗原山や焼山、そして目指す火打山まで、頸城・海谷の山々は厚い雲に覆われているではないか。
それでも、しばらくすると火打山まではガスが晴れ上がる。すぐ隣の焼山以西はなかなかガスが切れなかったので、これは幸いだった。

稜線に出たらすぐに黒沢岳西斜面をトラバース。このトラバース斜面は凍結していると厄介なところ。しかし今日は雪がそこそこ緩んでおり、トレースもあるのでエッジに頼らず普通に歩いていける。

08:59 2119m<br />トラバースを終え高谷池へ
08:59 2119m
トラバースを終え高谷池へ
09:08 2101m<br />高谷池ヒュッテ
09:08 2101m
高谷池ヒュッテ

トラバースを終えると、目の前に高谷池・天狗の庭湿原の広々とした風景が広がる。無雪期には地上の楽園とも呼ばれる絶景ポイントだ。
この時期、売りの一つである地糖群は見られないが、灌木が埋まっている分、スッキリしている。針葉樹の点在する広々とした雪原は、これはこれで素晴らしい。

09:10-9:20 2103m 高谷池ヒュッテ。
このちょっと手前で先行していた方に声をかけられ、いろいろ話をしていたらヤマレコユーザのhareharawaiさんだった。向こうも私のアカウント名を知っており、例えば昨年の天狗原山への記録なんか、コースミスしたところまで良く覚えておられた。共通の話題が多く、いろいろ話が盛り上がる。hareharawaiさんはもうお一方と澄川を滑るとのこと。徒渉に備えてロープも持ってきているなど、準備万端のご様子。ヤマレコの記録を楽しみに待っていよう。

09:29 2144m<br />天狗の庭の手前辺り
09:29 2144m
天狗の庭の手前辺り
09:59 2269m<br />白馬岳など北アもくっきり
09:59 2269m
白馬岳など北アもくっきり
10:00 2270m<br />火打山への登り
10:00 2270m
火打山への登り
10:26 2414m<br />シールで登り通せた
10:26 2414m
シールで登り通せた

高谷池からは、引き続き「天狗の庭」に続く穏やかな雪原を歩く。景観は良いが、若干飽きないでもない。

天狗の庭を過ぎると、火打山に向けていよいよ最後の登り。登山道のある尾根上ではなく、南東斜面をトラバース気味に登っていく。
雪がカチカチだとこのトラバースはやりづらそうだが、南東側のこの斜面は雪がそこそこ緩んでおり、さほど苦労せず登っていける。

10:30 2440m<br />後ろには妙高山
10:30 2440m
後ろには妙高山
10:32 2460m<br />到着。日本海側はガス
10:32 2460m
到着。日本海側はガス
10:33 2460m<br />立山&後立山連峰
10:33 2460m
立山&後立山連峰
10:48 2459m<br />焼山北面台地
10:48 2459m
焼山北面台地

10:33-11:00 2460m 火打山。
ここまで4時間足らず。想定より早い。山頂直下の稜線上は雪がまだ緩んでないので、それがちょっと心配ではある。
日本海側は高度2100mくらいで雲が広がっており、広大な北面台地は部分的にしか見えない。澄川を滑るhareharawaiさんたちは、雲の下に出るまで苦労するかもしれない。
南西側は、白馬岳などの後立山連峰が雲の上にくっきり浮かび上がっている。その先には槍・穂高岳まで北アルプスの山並み。なかなかの展望だ。
すぐ隣の焼岳は、着いた時点ではガスに覆われていた。しかし休憩している間にすっきりと晴れ上がる。昨年滑った天狗原山の様子もよく見える。金山沢の状態はまだ良さそう。来週辺り考えてみよう。

11:02 2452m<br />影火打~焼山稜線
11:02 2452m
影火打~焼山稜線
11:03 2425m<br />影火打東まで稜線沿い
11:03 2425m
影火打東まで稜線沿い
11:07 2348m<br />影火打東コルより
11:07 2348m
影火打東コルより
11:08 2336m<br />影火打南斜面の滑降
11:08 2336m
影火打南斜面の滑降

さて滑降。直前まで迷った末、今日は影火打南面台地(惣兵エ落谷左岸尾根)を滑ることにする。サクラ谷は若干登り返しが必要なので、総合的にここが一番楽しめそうだ。

まずは影火打東側のドロップポイントまで稜線上を滑る。この稜線はさすがに風が強く、雪はカチカチ。景観は素晴らしいものの、滑りはあまり楽しめない。
影火打の東側まで出たら、いよいよ南面台地の滑降。有名な北面台地ほど広大ではないが、いかにも溶岩が流れてできたような地形で、なかなか滑り応えがありそうだ。
風の強い稜線上と違い、南向きのこの斜面は雪が適度に緩んでザラメ状になっており、雪面もフラット。なかなか滑りやすい。上部はかなりの急傾斜で気は抜けないものの、正面の高妻山に向かって豪快に滑っていける。

11:10 2332m<br />火打山方面
11:10 2332m
火打山方面
11:18 2006m<br />台地へ直進
11:18 2006m
台地へ直進
11:22 1842m<br />火打・影火打を振り返る
11:22 1842m
火打・影火打を振り返る
11:26 1834m<br />緩斜面だが板が走る
11:26 1834m
緩斜面だが板が走る

1900mからは両端を谷で挟まれ、台地状の地形が顕著になる。
西端が惣兵エ落谷。本日の滑降コース候補の一つだ。上から見た感じでは沢は完全に埋まっており、沢底を滑ってもけっこう快適そうに見えた。シュプールを見ると、ちょっと前に下っていった先行パーティーも惣兵エ落谷を滑っているようだ。
ただ、沢底は雪が悪いかもしれない。個人的に、この時期は沢より尾根を滑るほうが好きなので、今日はこのまま真っすぐ台地上を滑ることにする。

台地状は傾斜が緩く、1866点や1765点の脇を通過するときなど、ところどころストック漕ぎも必要になる。それでも良く滑る雪質で快適。さすがに北面台地と比べると雄大さに劣るが、この素晴らしい景観の中、緩やかな斜面をどんどん滑っていく楽しさというのは格別なものがある。

11:36 1754m<br />台地末端から谷への滑降
11:36 1754m
台地末端から谷への滑降
11:39 1672m<br />この斜面も楽しい
11:39 1672m
この斜面も楽しい
11:43 1544m<br />惣兵エ落谷の上流方向
11:43 1544m
惣兵エ落谷の上流方向
11:43 1518m<br />サクラ谷左岸へ
11:43 1518m
サクラ谷左岸へ

1750mで台地は終了。ここから惣兵エ落谷・サクラ谷出合に向け急斜面を滑ることになる。
事前に地図で確認した際は、この斜面は樹木が濃いかもしれず、その場合はちょっと厄介なことになるかもと懸念していた。が、何のことはない。ダケカンバやブナの点在する疎林帯で、雪もいい具合に緩んでいる。上部の無木立の斜面より、むしろ面白く感じるくらいだ。

11:45 サクラ谷1485m(惣兵エ落谷出合の150mほど手前)。
ここで谷底に降りたらすぐに左岸に徒渉。ところどころポッコリ穴が空き、流れが出ている箇所もあるが、まだ徒渉には困らない。
この谷底はゆったり滑れるほどのスペースはなく、さっさと標高差15mほど上の台地上に登りたいところ。しかしこの辺りは崖状になっていて無理。先行者のシュプールを参考に、しばらく急傾斜の左岸斜面をトラバースで滑る。

11:48 1477m<br />ここで左岸台地に上がる
11:48 1477m
ここで左岸台地に上がる
12:02 1325m<br />あとはカラマツの緩斜面
12:02 1325m
あとはカラマツの緩斜面
12:27 1275m<br />林道から垣間見える乙見湖
12:27 1275m
林道から垣間見える乙見湖
12:34 1291m<br />除雪は黒沢橋まで
12:34 1291m
除雪は黒沢橋まで

惣兵エ落谷出合のちょっと手前、傾斜が緩くなったところで台地上へ。こういう時、ステップソール板は有効だ。
あとはカラマツ林の緩斜面を、ところどころストック漕ぎを交えてチンタラ滑るだけ。妙高三田原山の下部とほとんど感じは変わらない。この辺りはいちおう下り勾配なので、もしかするとステップソールのない普通の板のほうが進みやすいかもしれない。

12:12 1255m 妙高小谷林道。
ここで杉野沢橋からの林道に合流。昨年、天狗原山に登ったときにも通ったルートだ。
昨年はもうこの辺りは雪が残っておらず、板を担いで歩いたもの。今年はまだまだ雪が豊富。若干の上り勾配だが、ステップソールを生かしてスキーのまま進むことができる。

12:36-12:39 1290m 黒沢の橋。
この橋の手前(西側)まで除雪されていたので、ここでスキーは終了。あとはスキーを担ぎ、除雪された林道を10分ほど歩いて終了だ。

周辺情報

杉野沢温泉 苗名の湯 ★★★・・
450円

(2004/3/14)
こぢんまりとした清潔な風呂であるが、スキー場のすぐ近くにあるということで冬はキャパシティ的に厳しそうだ。
14時頃行ったこの日はまあ許せるほどだったが、それでも洗い場がいっぱいで待たされた(以前平日に行ったときはガラ空きで、好印象を持ったのを覚えているのだが……)。
450円で貸しタオル付き。ロッカーも100円を入れることなくキーが掛かる(たいがい返金されるが、面倒なのでそういうロッカーはきらい)。
内湯しかないが、余計な設備はいらん派の私としてはこれで十分。


創作めん工房 藤家 ★★★★・

(2017/4/16)
 牛すじラーメン 950円

赤城ICからR17上武道路に向かう途中にあるラーメン屋。
「牛すじ家」が臨時休業で、そういえば道筋に牛すじラーメンの看板を出している店があったことを思い出し寄ることにした。
牛すじラーメンは具だくさんでかなりうまい。この手の「創作めん」を標榜している店は、変わり種自体を売りにしていて、味はイマイチなことも多いと思うのだが、ここはほかのメニューも美味しそう。
主人が話し好きで、この日は私一人だったこともあり、ずっとおしゃべりすることになった。正直もう少し食事に集中したいところはあったが、好感の持てる方で悪い感じはしない。
お土産に冷凍柿をもらった。

(2017/4/23)
 あさりラーメン 850円
 もつ煮込み単品 550円

先週のいい印象があり、渋川から遠回りしてわざわざ立ち寄った。
あさりラーメンは魚介の具だくさん。ラーメンスープを使わずに炊き上げるらしく、魚介出しが利いてい美味しい。
ただ、殻付きのベビーホタテが恐ろしく不味い。他のすべての良い要素をダメにするほど。
もつ煮はラーメンもあるが、今日は単品で。これは普通に美味い。次回はもつ煮ラーメンにしよう。