※1 ... 休憩時間を除いた実移動速度
日曜の谷川エリアは好天が期待でき、日本雪崩ネットワークの情報を見ると雪も安定している様子。沢コースを滑るには絶好の機会だ。
谷川の沢コースというと、まず思い浮かぶのは谷川岳芝倉沢。しかしここは来週以降でも十分楽しめるはず。それより巻機山の米子沢はどうだろう。これまで巻機山は井戸尾根しか滑ったことがなく、条件の良いときに一度滑ってみたかったのだ。
時期が遅いと滝が出るらしいので、芝倉沢より先に滑っておくのに越したことはないだろう。
駐車場所は西谷後バス停付近の路側帯。いつもは清水集落の先に路駐していたが、冬季はこちらから登るのが一般的なようだ。登山届ポストもここに設置されている。
10台ほどの駐車スペースはすでにいっぱい。ちょっとだけ道路にはみ出る形になってしまうが、その端に置かせてもらう。
6:47 572m 西谷後バス停。
気温が上がりそうなので雪がグズグズに腐る前に下山したく、朝7時前にスタート。行程が長めということもあってか、すでに多くの登山者やBCスキーヤーが入山している。
ただ、朝早い分(というほどの時間でもないが)、雪はまだガチガチ。トレースが轍のように凍りついていて歩きにくい。
しばらくの間は傾斜が緩いのでまだいいが、問題なのは井戸の壁。ただでさえこの雪の固さ・傾斜ではシール登行が難しいのに、核心部は一面にシュプールが付いていて、それがツルツルに凍っていてスリップしまくる。
こんな状態なので多くの人がこの斜面で苦戦中。ほとんどの人がシール登行を諦めてアイゼンやツボ足に切り替えているが、それでも登るのに苦労している。
自分は強引にシールで登り通す。ただ、さっさとシートラーゲンに切り替えた方がよほど楽だっただろう。
8:22 1141m 5合目。
ここでようやく井戸の壁の急登を終え、米子沢右岸の主尾根上に出る。ここは東側が切れ落ちており、米子沢の滑降ルートを観察できる。沢底が見えないところもあるが、おおむね問題ないようだ。
ここからしばらくは傾斜が落ち着き、のんびり歩くことができる。
やがて1450m辺りで森林限界。目の前に真っ白なニセ巻機が迫る。この先は遮るものがなく、普段ならいかにも風が吹き荒れていそう。今日は風が弱くてありがたい。
ニセ巻機直下、1600mを越えると再び急傾斜。
これまでこの斜面で手こずったことはないのだが(悪天で撤退したことはある)、今日は井戸の壁と同様にカリカリ。エッジを利かせて斜めに登るのも難しい。井戸の壁と違ってシュプールがほとんどなく、鏡のようにテカテカしてない分だけ多少はマシか。その反面、無木立で高度感があるため、井戸の壁よりも緊張する。
結果的にシールで強引に登り通したが、効率を考えたらやはりここもシートラーゲンで登るべきだっただろう。
10:08-10:13 1857m ニセ巻機山。
ここまで登れば一安心。カチカチの急斜面に手間取って時間はかかったが、悪くないペースだ。
この先は厄介な斜面もない。展望を楽しみながらのんびり歩ける。
10:44-11:17 1965m 巻機山。
北側はガスがかかり、360度の展望とはいかない。それでも南西の谷川連峰や上信国境の山々はきれいに見えるし、南東には至仏山や日光白根山といった尾瀬・日光の山々も望める。ちょっと霞みがちでクッキリとは見えないが、それでもなかなかの展望だ。
それに、そもそも今日は米子沢の滑降だけが目的で、展望は二の次に考えていた。この巻機山周辺が晴れているだけで十分だ。
11:17 滑降開始。
まずは200mほど稜線上を滑り、往路の尾根と米子頭の間の枝尾根を下る。尾根上はクラストして少々滑りにくいが、景観が素晴らしいので十分に楽しめる。
この枝尾根を滑っていくと自然と米子沢に入る。
沢に入れば多少は雪が吹きだまっているかもしれないと思ったが、そこは期待外れ。ただ、雪質はクリーミーで、とても滑りやすい。沢底は狭いながらもU字型。振り子状になることなく、軽快にターンを描いていける。
この米子沢は沢登りルートとしても有名で、幾つもの滝があったはず。しかし滑っている間はまったく気づかず。滝といってもほとんどはナメ滝なので、この時期はむしろ格好のスロープになるようだ。
大ナメを過ぎ、谷が狭まる辺りからデブリが目立つようになる。比較的新しいシュプールが埋まっているなど、つい最近雪崩れたようなものも多い。
ただ、まだそれほどひどくない。沢底が完全に埋め尽くされていたのは1箇所だけで、そこ以外は滑りにさほど影響しない。ところどころ、ターンするスペースが狭くなる程度だ。
ちなみに埋め尽くされていたのは標高1000mのナメ沢出合付近。ここは左斜面から高巻いたが、結局この高巻き斜面もデブリが多く、あまり効果的ではなかった。素直に沢底で良かったかも。デブリは細かいので、スキーを外さず通過できただろう。
950mで谷は広がり、傾斜も緩くなる。
結局、手間取ったのはナメ沢出合付近だけ(それもたかが知れている)。芝倉沢のS字なんかに比べればまったく何てことはない。今後デブリはどんどんひどくなっていくのかもしれないが、少なくともこの程度であれば全然OKだ。
ともあれ、あとは広い河畔を滑るだけ。
この先はグダグダのストップスノーになっているのではないかと懸念していたが、さいわい良く滑る雪質のまま。必要に応じてトレースに乗ればどんどん滑っていける。この時期・この天気にしては上々だろう。
11:56 816m 林道合流(米子沢入口)。
ここまで下ると、トレースのないところはさすがに雪がグダグダに腐っている。ただ、ルート上は十分踏み固められており、どんどん滑っていける。あっという間に駐車地点まで戻ることができた。
(2017/4/2)
スキー場の多いエリアの幹線道路沿いにあり、ハイシーズン中は混雑しそう。ただ、4月を過ぎればスキー客もだいぶ減り、のんびり過ごすことができる(最繁時に来たことはないが……)。
広い内風呂、露天風呂のほか、薬草湯や塩サウナなどいろいろな風呂が楽しめる。
料金は高いが、スマホ等で公式サイトのクーポンを提示すれば700円で入浴できる。施設の充実度を考えればそれほど高くは感じない。
(2017/4/2)
みすじ定食 940円、牛すじ煮込み 550円
赤城IC近くにある焼肉主体の定食屋。店名の由来になっている牛すじ煮込みも人気。
焼肉系は卓上のコンロで自分で焼くスタイル。あくまで牛すじが売りの定食屋なので焼肉の種類は多くないが、手頃な値段で食べられる。
普通の焼肉屋だと一人で入りにくいが、ここはそんなことはない。
今後、関越道方面の帰りはここに寄ることも多くなりそう。
(2018/1/20)
鶏唐揚げ定食 770円、牛すじ煮込み 550円
鶏唐揚げはイマイチ。不味いわけではないが、この値段でここで食べるほどのものでもない。