2004/04/11 越後駒ヶ岳

目的地
越後駒ヶ岳
地域
上越線沿線
日時
2004/04/11
コース
銀山平~道行山~越後駒ヶ岳往復
メンバー
ピエール
装備
Elan:Stinger/BlackDiamond:Chili Cable→G3:TARGA T/9, Scarpa:T2('97)
天気
曇り時々晴れ

コースデータ

コースタイム
石抱橋[7:40]→[8:25]柳沢↑[9:18]道行山稜線上↑[10:10]道行山↑[10:45]小倉山↑[11:30]百草ノ池↑[12:35]駒ノ小屋[12:45]↑[13:00]駒ヶ岳山頂[13:30]↓[14:30]道行山↓[15:05]柳沢出合→[15:40]石抱橋
山行時間
07:59
実移動時間
07:12
最高高度
2000m
最低高度
785m
累積標高差(登り)
1509m
累積標高差(下り)
1509m
移動距離
17.73km
平均速度※1
2.46km/h

※1 ... 休憩時間を除いた実移動速度

グラフ

記事

2日目は越後駒。ピエールが3度も敗退した山だ(といってもピエールのこと、1回は風邪による体調不良、あと2回は道路閉鎖や雪不足で登り始めてすらいないのだが)。
今回も危うい。昨日の疲れが残っており、気合もイマイチ入らない。時間がかかる山なのに早起きもせず、いつものごとくコンビニでスパゲティーを食べてダラダラ。シルバーラインの長いトンネルを走っている段階では、今日も敗色ムードまんてんであった。
しかしまあ銀山平についてみると雪の状態は良さそうだし、天気も薄曇りでちょうど良い。車を降りれば俄然やる気もでてくる。
ともかく2000m級の山にしてはボリュームのある山で、体力的に絶好調だった3年前でも往復7時間かかっている。今回も重いBandit2で登る自信がなく、軽いElan-Stingerを持ち出した。
結局往復8時間。さすがに疲れたが山深い景色は秀逸で、充実した1日を過ごすことができた。

[1] 07:44 809m<br />
[1] 07:44 809m
[2] 08:17 803m<br />
[2] 08:17 803m
[3] 08:29 820m<br />
[3] 08:29 820m
[4] 08:46 902m<br />
[4] 08:46 902m

まずはしばらく枝折峠に続く林道を進み、そのまま北又沢沿いに延びる登山道に入る。枝折峠は京極夏彦の『巷説百物語』-「小豆洗い」の舞台。なるほど、こんなところにあったんだ。
45分ほど平地歩きが続くので、帰りのことを考えると軽いステップソールの板を使いたいところだが、肩の小屋直下に一カ所イヤな斜面があり、そこがネックでステップソールを使う気になれない。
白沢との出合を越えて少し進むと右手に柳沢が現れる。ここで登山道を離れ、柳沢へ。ここから道行山へは最初の尾根へ取り付く者、柳沢をそのまま登り詰める者、いろいろいるようだ。我々は2つ目の尾根に取り付く。急登。前回はシールで登り切ったが、今日はすぐにシートラーゲンに切り替える。雪は落ち着いているのでこのほうがよっぽど楽だ。大汗をかきながらも短時間で尾根上にたどりつく。ここで珍しくザックを降ろし休憩。

[5] 09:29 1111m<br />
[5] 09:29 1111m
[6] 09:56 1242m<br />
[6] 09:56 1242m
[7] 10:11 1257m<br />
[7] 10:11 1257m
[8] 10:42 1333m<br />
[8] 10:42 1333m

ここからしばらくは中ノ岳をバックに、傾斜の緩い尾根上を歩く。が、すぐに核心のひとつである斜面に辿り着く。ここは時期が遅いと大きな雪の割れ目ができるため、尾根上をそのまま進めなくなる。亀裂の下の急斜面をトラバースし、再び急登する必要があるのだ。が、今年はなんとか尾根上をそのまま行けそう。板をはずし、木につかまりながらなんとか雪の割れ目を乗り越す。
前回ピエールと来た時はここまで登るだけで相当エネルギーを使ったので、すんなりここを越えられたのは大きい。あとは第1の目標地点、道行山まで再び緩い尾根上をシール登行だ。
道行山までくると、山頂までの尾根上のルートが瞭然となる。うーん、まだまだ遠いなあ。尾瀬から平ガ岳を目指した時よりはましか。

[9] 11:17 1454m<br />
[9] 11:17 1454m
[10] 12:01 1737m<br />
[10] 12:01 1737m
[11] 12:10 1777m<br />
[11] 12:10 1777m
[12] 12:22 1827m<br />
[12] 12:22 1827m

道行山からしばし下り。左が切れ落ちているのでシールのまま滑るのはちょっと気を使う。下りきったらここから先は尾根上をひたすら登りだ。まだまだ行程は長い。まずは30分ほどで小倉山に着く。上まで登らず、直下をトラバース。急斜面だが、この時期の雪であれば問題ない。
すでに3時間が経過しているが、ある意味ここからが本番。だんだん斜度がきつくなっていく。
とりあえず前々回の敗退地点である百草の池は無難にクリア。

[13] 12:33 1875m<br />
[13] 12:33 1875m

さらにがんばって登ると、尾根は急激に狭くなり、そして駒ノ小屋直下の急登個所に辿り着く。疲れた体には堪える斜面だが、階段状にトレースがついていたお陰でさほど苦しまずにクリア。
12:35 駒ノ小屋着。頂上はもう目の前だが、あせらずゆっくり休みますか。
小屋前でボーダーの団体が休んでいる。ボードにはかなり不向きな山だと思うんだけどなあ……。聞けば昨日から小屋泊まりで、山頂付近の好斜面をいろいろ滑っているとのこと(ちなみに小屋はまだ営業していないが、避難小屋として開放されている)。これから下山するとのことだが、途中の登り返しやラストの平地は相当つらいだろう。
駒ノ小屋からの最後の登り。ここはシールでも可能だが、そのままシートラーゲンで登る。

[14] 13:03 1994m<br />
[14] 13:03 1994m
[16] 13:29 1993m<br />
[16] 13:29 1993m
[17] 13:34 1879m<br />
[17] 13:34 1879m
[18] 13:36 1826m<br />
[18] 13:36 1826m

13:00 ようやっと山頂着。登りだけで5時間半近くかかっている。こんだけかかると事前にわかっていたら確実に止めていただろうなあ。(実は事前に前回のタイムを確認していたのだが、勘違いして3時間半ほどで登頂していると思っていた。実は引き算を間違っていただけで、体力的に絶頂期だった前回でも4時間半かかっていた。)
山頂に着くとこれまでの深山的風景は一転、魚沼平野の町並みが身近に見渡せる。確かにシルバーラインの長いトンネルを使っていきなり深い山中に出現し、そこから平野側に向かって歩いているわけで、そういえば関越道からも間近に見えている。なぜか損した気になるのだが、登ってきたルートを振り返れば重畳と続く白い山並み。北アルプスのような鋭角的なカッコよさとは違うが、なかなかの景色です。

十分景色を楽しんだら、いよいよ滑降。普通なら胸を躍らすところだが、実はそれほどワクワクしない。途中のアップダウンと最後の平地スケーティングを考えると、滑る前から「面倒だなあ」という気持ちが先行してしまうのだ。
まずは駒ノ小屋まで。ルート上もっともスキー場的な好斜面だ。が、逆に「スキー場的」ということは変化がなくつまらないということだ。
駒ノ小屋からは、個人的には核心である尾根上の急斜面。ステップソールの板を使わない理由がここだ。実際にはこの時期この時間には雪もいい感じに緩んでいるので意外となんてことなく滑ることができるのだが、決して油断はできない。

[19] 13:45 1742m<br />
[19] 13:45 1742m
[20] 14:00 1357m<br />
[20] 14:00 1357m
[21] 14:02 1329m<br />
[21] 14:02 1329m
[22] 14:44 1224m<br />
[22] 14:44 1224m

駒ノ小屋直下の急斜面を越すと写真の撮りがいのあるヤセ尾根(P18)、やがて尾根は広くなり自由に滑れる斜面がしばらく続く。
松手山手前あたりから斜度がなくなり、しばらく緩いアップダウンをのんびり進む。そして道行山への登り返し。ここは板をかついでがんばって登る。
道行山から最後の平地までは、雪も適度に柔らかくなっており意外に滑って楽しい。まずは緩やかな斜面、そしてP5の亀裂の入った急斜面は尾根上をそのまま滑れないので急斜面をいったん降り、そこから大きな割れ目を避けてトラバースする。ここも緊張するところだが、この時期の雪質であれば問題はない。
ピエール君は下まで降り過ぎたらしく、なかなか尾根上に戻ってこない。途中の小さなシュルンドにはまっていたそうだ。

[23] 14:53 1224m<br />
[23] 14:53 1224m
[24] 14:57 1224m<br />
[24] 14:57 1224m
[25] 15:04 1224m<br />
[25] 15:04 1224m
[26] 15:42 1224m<br />
[26] 15:42 1224m

P23からは狭い尾根上、その後は柳沢まで急斜面を一気に滑り降りるが、適度な林間で雪もよく、山頂直下の滑りよりはるかに面白い。
本流沿いの林道まで出たら滑りは終了。あとはひたすらスケーティングを交えながら30分ほど平地歩きだ。

周辺情報

湯之谷村交流センター ユピオ ★★★・・
500円

(2004/4/11)
シルバーラインからR352に合流し、尾瀬方向に少し入ったところにある複合施設。新しく立派できれいな施設なのだが、特徴がなくあまり記憶に残らない。
風呂が2階にありハードな登山後には階段を上るのがしんどい。