※1 ... 休憩時間を除いた実移動速度
土曜の十石山に続き、日曜は飛騨側に移動して猫岳を滑ることした。これは一昨年と同じパターンで、なかなか楽しめたので機会があればまたやろうと思っていたのだ。
ひとつ残念なのは平湯周辺にコンビニがないこと。コンビニがあれば温かい朝食を食べられるし、昼食・行動食に適した食料も下手なスーパーより手に入れやすい。なのでこれまでは神岡や高山市街で車中泊をしていたが、そこまで行くのはやはり面倒。今回は栃尾のAコープで調達することにしよう。
駐車場所は久手牧場向かいにあるR158の待避所。先行は5台。前回は晴天の3連休にも関わらず自分一人だったので、これでもだいぶ多く感じる。
06:45 1398m 久手牧場。
まずは牧道を適宜ショートカットし、夫婦松につながる第3尾根を目指す。
雪は少なめだがシールで登れる程度には残っている。一昨年はところどころ雪が切れていたので、それに比べればだいぶマシだ。
適当なところで牧道を離れ、1560mの牧場ゲート目指して急斜面を直登。一昨年この斜面はまったく雪がなく、板を担いで泥だらけの小道を登ることになった。今年はまだしっかり雪が残っている。雪がカチカチで手こずりはしたが、板を外すことなくシールで登ることができた。
牧場ゲートまで登れば一安心。あとは尾根伝いに登るだけだ。
ここまで登れば積雪は十分。しばらくは牧場の敷地内で、障害物がなく傾斜も緩やかなので歩きやすい。雪質も今日はほどほどのしまり雪。昨日の十石山は腐れ雪かモナカ雪のどちらかだったが、これなら下りも楽しめそうだ。
1685mで牧場は終了。ここからは針葉樹林の急斜面となる。北面のため雪は深く、重めながらフカフカの新雪が残っている。さいわいトレースがあるので、さほど苦労せずに登ることができる。
08:19 1955m 夫婦松駐車場。
前回この辺りは深いガスで、様子がまるでわからなかった。今日はすっきり晴れ渡り、大崩山までの登路、そして猫岳の姿も一望にできる。
夫婦松を抜けると深い針葉樹林帯。傾斜は緩めで、狭い木の間を縫うように登る。
ちなみに乗鞍スカイラインは夫婦松を出てから第2尾根・第3尾根それぞれの頂点でU字カーブを繰り返し、徐々に高度を上げていく。つまり第3尾根を辿る今日のコースとはカーブの度に交わることになる。そのたびに急な法面を登って道路上に出る必要があり、そこだけちょっと手間がかかる。
2250mまで登るといい感じのダケカンバの疎林帯が現れ、笠ヶ岳や槍・穂高岳など北アルプス南部の山々が見えるようになる。前回はガスの中で登ってきて、ちょうどこの辺りで一気にガスが晴れ、雲海に浮かぶこれらの山並みが見えるようになった。今日はその時ほどの感動はないが、相変わらずの素晴らしい展望。この山に登る楽しみの一つでもある。
この辺りで先頭の方に追いつき、お礼を言ってラッセルを交代。おかげでだいぶ楽できた。
09:21 2296m 大崩山分岐。
ここで4たび乗鞍スカイラインに合流。乗鞍スカイラインはこの先しばらく猫岳に向かって直進するので、猫岳を目指す場合はこのまま道路を辿れば良い。
ただ、今日のコースは大崩山経由。すぐに道路を離れて大崩山北西尾根に取り付く。こちらは細尾根の樹林帯で、トレースもない。それほど深いラッセルではないが、疲れが出て足が止まりがちになる。
それでも山頂が近づくと再び疎林帯となって展望が開け、西には白山も見えるようになる。ここまで来ればあと少し。展望を楽しみながら地道に登るのみ。
10:14-10:25 2527m 大崩山。
大滝川に面した展望の良いところで一休み。実際の山頂はもうちょっと南側のようだが、ここは東面が崖状に切れ落ちているので、北アルプスの絶好の展望地になるのだ。
前回は足元からすぐ雲海が広がっており、夢のような光景が見られたが、今日は今日で雲ひとつない快晴。昨日の十石山と違って遮るものもなく、笠ヶ岳や槍・穂高岳・焼岳などの展望を一人静かに楽しむことができた。
展望を楽しんだら猫岳へ。猫岳直下まではオオシラビソの点在する広大なスロープで、四ツ岳や乗鞍中心部などの景観を楽しみながらのんびり登ることができる。
10:46-11:03 2585m 猫岳。
大崩山からはさほど手間取ることなく順調に到着。途中で一人滑り降りて来る人にすれ違ったが、この時間は誰もいない。風も弱く、のんびり優雅に過ごすことができる。
さて滑降。まずは乗鞍スカイラインまで無木立の大斜面だ。
最上部はカリカリにクラスト。しかしすぐに10cmほど新雪が乗った状態になる。さすがにパウダー感はないが、引っかかりがなくどんどん滑れるので予想以上に楽しい。十石山や乗鞍岳のような東斜面のコースとは違い、笠ヶ岳や穂高岳に向かって滑れるのも魅力的だ。
沢筋に入るとさらに雪が深くなる。若干モナカ気味ではあるが、それほどひどくないのでかえって楽しく滑れる。乗鞍スカイラインまで標高差200m余りの斜面ながら、十分に満足できた。
2360mで乗鞍スカイラインに合流。
道路はいちおう下り勾配だが、傾斜が緩いので降雪後だと下りラッセルになりかねない。
今日は固いパック気味の雪なので問題なし。前回と違ってスキーのトレースは明瞭に残っていなかったが、それでもジェットコースターのようにどんどん滑っていけた。
2280mの最初のカーブで車道を離れて樹林帯へ。夫婦松までは蛇行する車道上をそのまま滑り続けることもできるが、それではやはり味気ない。山スキーヤーとしてはツリーランを楽しむべきだろう。
ただしここの樹林帯は木がけっこう濃いので、雪が悪いと苦労する。例えば前回はひどいモナカ雪で、ろくにターンもできずに泣きたくなった。
今日はコントロールしやすいしまり雪。傾斜も緩やかなため、無理ないスピードでスムーズに滑り抜けることができた。
11:36-11:40 1945m 夫婦松駐車場。
ここでは女性3人組が休憩中。出遅れたため今日はここをゴールとするらしい。地元の方らしく、千葉から来たというとビックリされた。これが乗鞍岳なら当たり前のように大勢いるが、同じ乗鞍山系でも安房トンネルを越えるとめっきり関東からの人は減るようだ。
夫婦松の雪原を抜けると再び針葉樹林帯。しばらくは緩やかだが、やがて北向きになると同時に傾斜が増し、フカフカの新雪がたまった絶好の斜面となる。登りの際に楽しみにしていた場所だ。
ここは予想通りの面白さ。さほど広い尾根ではないが、適度な疎林帯で、牧場に入るまで素晴らしいツリーランを楽しむことができた。
1685mからは牧場内。このまま往路通りに尾根上を滑ってもいいのだが、東側にはすり鉢状のオープンバーンがあり、楽しげなシュプールも残されている。ここを滑っても牧道経由で戻れることはわかっているので、今日はこちらを滑ることにしよう。
しかしいざ滑ってみると新雪はごく表層だけで、下は思ったよりガリガリ。たいして楽しめもせず、あっという間に牧道に出てしまった。
あとは牧道上を滑るだけ。1657点を回り込む形になるため遠回りになるが、ところどころストック漕ぎが必要になるだけで、ジェットコースターのようにどんどん滑っていける。とはいえやはり味気ない。先ほどのオープンバーンもたかが知れていたし、これなら往路通りに滑ったほうが楽しめたかもしれない。
1860mで往路に合流。このままさらに牧道を滑り続けても登山口にたどり着くが、この先はあまりに遠回りになるので、適当なところでショートカット。あとはそのまま牧道上を滑って終了だ。
(2016/3/21)
「1日のんびり過ごせる温泉リゾート」を標榜している平湯の巨大温泉施設。
夏休みや連休にしか来たことがないせいか、いつも人が多く、特に駐車場は空きを探すのもたいへんというイメージがある。
しかし中は素晴らしい。男性用の露天風呂だけでも湯船が7つもあり、源泉掛け流しの泉質も良い。木造で薄暗い内風呂も非常に落ち着く。脱衣所と浴室の間に体拭き専用の通り間があるなど、作りの上でもいろいろ工夫が凝らされている。
それでこの値段。人の多さはネックだが、この手の温泉施設の中では一番好きかも。
(2018/3/25)
松本市内のユニクロに行く用事があり、近くで食事を取ろうと思ってたまたま見つけた店。
駅前に本店があることは知っていて、似たような店があればいいなと思っていたのでちょうど良かった。
長野県らしく山賊焼きも置いていて、普通の唐揚げとのセットメニューもある。
特筆すべきようなことはないが、専門店として十分な水準。へんな郷土料理屋よりよほど満足できる。
乗鞍岳への道中から離れているのが難点だが、夕方も営業しているし(山賊焼きの有名店は夕方は営業していないところが多い)、駐車場も広い。登山帰りには寄りたくなる店。