※1 ... 休憩時間を除いた実移動速度
今日はGWに入って初めての快晴。今晩からまた天気が崩れるらしいので、滑れるのはこれが最後になるかもしれない。となると、この貴重な1日は本命に当てたほうが良さそう。もともと今日は湯ノ台コースを滑るつもりだったが、予定を変更し、吹浦口~千蛇谷コースを滑ることにする。湯ノ台コースも魅力的ではあるが、最後まで快適に滑れるという点では吹浦口のほうに分がある。それに、なんといってもお気に入りの千蛇谷を滑らずして帰るわけにはいかないのだ。
スタートは鳥海ブルーラインの大平登山口。鳥海ブルーラインは夜間規制中で、オープン時間の朝8時直後に通行する。それでも登山口に着いた頃には駐車場はだいぶ埋まっていて、すでに準備を終え入山している人も多い。ちょっと早めにゲートが開門されたのだろうか。
08:36 1082m 大平登山口。
駐車場向かいの雪の壁を登って斜面に取り付く。壁は例年より低いのだろうが、それでもまだ3mほどある。これだけあれば最後まで快適に滑れるだろう。
出だしでちょっとだけヤブはあったが、それも気にならない程度。あとはすっきりした無木立の雪渓が続き、快適に登っていける。
09:18 1394m 見晴台。
ここからはしばらく緩斜面。
河原宿分岐から先は、いつもは愛宕坂という御浜小屋に直接向かうルートを通っている。しかしこのルートはすでに雪が切れている。まっすぐ鳥海湖外輪上に出て、長坂道T字分岐を経由するルートなら雪がつながっているようなので、そちら側を歩く。
鳥海湖外輪に出ると風が非常に強い。まぁここはいつものこと。もちろん歩きづらくはあるが、この時点ではさほど気にならない。
10:14 1702m 御浜小屋。
ここから扇子森を越えるまでは、一昨年は外輪山の内側をトラバース気味に歩いた。しかし今年はこのルートも雪が付いていない。先行者のトレースは外輪山の外側についていたので、そちらから回り込んでみる。幸いこちら側はしっかり雪がつながっていて、シールで無難に歩き通せる。
しかしその先、御田ヶ原分岐から七五三掛にかけてのトラバース道は、まだらに雪が残っているだけで他に逃げ場もない。草の上を歩いたりして強引にシールで歩き続けたが、さすがに岩だらけの場所で3メートルほど板を外すことになった。この程度なら良しといえるが、帰りはさらに長い区間で板を担ぐ羽目になりそうだ。
10:56-11:05 1825m 七五三掛。
ここから千蛇谷へのトラバース区間がこのコースの核心部。ここまではしっかりトレースが残っていたが、その先はまだ真っさら。前を歩いていた人も、谷を偵察したのち外輪山ルートのほうに歩いて行った。コンディションがよくないのだろうか。
昨年は登山道のちょっと下(旧道?)からシールのままトラバースできたが、今年はところどころ雪が途切れており、板を担ぐ必要がある。ということでアイゼンに換装してトラバース開始。実際歩いてみると、雪が柔らかいので特に危険は感じない。普通にツボ足で歩いていける。
ちなみにトラバースを終え、千蛇谷に降りるところから再びトレースが付いていた。みんなどこを通ったのだろう?
トラバースを終えたらいよいよ千蛇谷。素晴らしい光景が目の前に広がる。
谷底まで下りれば風はだいぶ弱くなる。しかしそれはここだけだった。ちょっと登ると上から猛烈な突風が吹き付けてくるようになり、なかなか足が進まない。新山を南側から回りこむところは特に激しく、しっかりかぶっていたバンダナキャップもあっという間に吹き飛ばされてしまう。耐風姿勢を取りながら風が弱まった隙に少しずつ登るしかない。それでもなお、風にあおられて何度かずり落ちてしまう。
新山の東で矢島口など外輪山からのルートに合流。そちらからの登山者もやはり暴風に苦労しており、スキーをデポしてアイゼン・ピッケルに換装する人もいた。
自分はそのままシールで登り続け、なんとか山頂に到着。千蛇谷に入ってからえらい時間がかかってしまった。
12:47 2227m 鳥海山。
山頂ももちろん風が強い。しかしこの一帯は大きな岩がゴロゴロしており、風の当たらない場所もある。ここでゆっくり休憩。
13:21 滑降開始。
傾斜の緩い山頂広場は向かい風でまったく進まず。しかし神社を右に見ながら谷に滑り込むところからは、これはもう楽しいの一言。風は相変わらず強いが、登りの苦労はなんだったのかというくらい快適に滑れる。実際のところ雪は湿雪気味で、一昨年のメンツルザラメ雪に比べてしまうとイマイチのところはある。それでもやはりこの斜面は圧倒的に面白いのだ。
景観もまた素晴らしい。はるか下まで続く真っ白な雪渓を気分よく滑ることができる。
13:33-13:37 1800m 七五三掛へのトラバース開始地点。
千蛇谷の滑降はここまで。あっという間だった。一昨年はダマと交互に写真を撮りながら滑ってきたのでそれなりに時間もかかったが、1人だと本当にわずかな時間だ。
ここで板を担いで七五三掛へトラバース。すでにトレースも多いので楽に歩ける。アイゼンも不要だ。
13:49-13:53 1828m 七五三掛。
ここから再び滑走。
この先、御田ヶ原分岐までのトラバース道は雪があまり付いていないので、今日は蛇石流を滑ることにする。往路の扇子森経由より登り返しは多くなるが、その分だけ滑降は楽しめる。
沢底まで下ったら、あとは鳥海湖外輪山の南斜面をトラバースして万助道(?)に合流する。トラバースといっても、高度を落とさないようストック漕ぎで進んだだけ。これなら早めに外輪山まで登り返したほうがよかったかもしれない。
14:06-14:10 1532m
万助道に合流したら、板を担いで外輪山まで登り返す。標高差は50mちょっと、10分程度だ。
外輪山まで登れば傾斜は緩くなる。この先まだ登り勾配ではあるが、この程度ならウロコ板でも大丈夫だし、ツボ足より効率はよい。再びスキーを履き、ウロコを生かしてペタペタ登っていく。
14:33 1630m 長坂道T時分岐。
ここで往路のルートに合流し、再び滑降開始。
ここからは海に向かって広大なバーンを滑ることになる。トレースがたくさんあって雪は多少荒れ気味だが、この斜面もやはり楽しい。
1395点からの最後の斜面は重い湿雪になっていることも多い。しかし今日はここもザラメ雪。傾斜も増すので、楽しく滑ることができる。
往路のルートは多少ヤブがあったので、枝尾根を挟んでひとつ右側の沢状地形を滑ってみたところ、こちらはヤブはなく、最後まで快適に滑ることができた。
それにしても、今日も大満足の1日となった。途中、暴風に苦しめられたりもしたが、やはり晴れた日のこのコースは鉄板だ。
(2015/5/5)
とりみ定食 2,000円 ★★★★★
国道7号沿いにあり駐車場も大きく結構目立つのに、他の観光客向け(というわけでもないだろうが)の料理屋に比べ、GWの夕飯時というのにほとんど客がいない。
が、魚介を中心に魅力的なメニューだし、値段も手頃。そして美味しい。かなりお勧めだ。
とりみ定食には季節の刺身盛り合わせや、煮魚 or 焼魚などがつく。
煮魚・焼魚はその日仕入れた魚から選ぶことができ、いろいろ(忘れた)あった中でキンキの煮魚を選択。
これが実に立派で、都内のスーパーで買えば生でも結構な値段を取られそうなもの。
刺身も美味しいし言うことなし。
(2016/5/3)
とりみ丼 1500円 ★★★・・
この日は入店時点でほぼ満席。しかも時間が重なったようで、出てくるまでかなり待たされた。自分はヤマレコの記事を書いていたので時間をつぶせたが、ほかの客は相当イライラしていた。店員さんが申し訳なさそうにしていたのが救い。
昨年の「とりみ定食」はかなり魅力的だったが、この日はカウンター席だったので大げさなものは頼みづらく、さらには出てくるまで時間がかかりそうだったので、海鮮丼の豪華版たる「とりみ丼」を頼む。
ただ、これは少々期待外れ。具材はすべてありきたりで、味も普通。これで1500円は高く感じる。
(2016/5/3)
吹浦にある日帰り温泉施設。鳥海ブルーラインの吹浦側入口に近いため、鳥海山吹浦口コースの下山後や、前夜泊(道の駅も近くにある)の際に利用しやすい。
象潟側の温泉に比べると料金は高めに感じるが、むろん一般的には良心的な価格。
前回もやはりGW、日没後の混雑時間帯に来たのだが、近くにキャンプ場があるためか、ロビーはその手の若者でいっぱい。印象はよくなかった。
しかし実際に中に入ってみると、けっして悪くはない。
内湯は循環・塩素消毒しているようだが、露天は掛け流し。泉質も良さげで、居心地がよい。露天が小さい(5人程度)のはちょっと残念だ。