※1 ... 休憩時間を除いた実移動速度
正月明けの3連休、この時期はまだ雪が不十分で連休を有効に生かせないことが多いのだが、今年は日本海側ならそれなりの積雪がある。ということで昨年同様、泊まりがけで妙高周辺に行くことにする。初日はお馴染みの三田原山を滑り、2日目はその場で考えることにしよう。
朝7時、野尻湖PA集合。ダマは車が故障したらしく、残念ながら来れなくなる。
こんなまっとうな時間に杉ノ原スキー場に行くのは久しぶりで、朝食を買おうと近くのコンビニに行くと、もう大混雑。赤倉のほうのコンビニも同様。我々は待つというのが嫌いだし、時間はたっぷりある。ということでわざわざ黒姫のほうのコンビニまで戻り、朝食をとる。
10:05 1849m ゲレンデトップ。シールを付け入山。
今回はシールの手入れをしてきたし(専用グルーを塗っただけだが)、ネットでCT40を板に圧着させる方法も学んできた。ストックの両端を持って水平にシールに押し付けていくというだけのものだが、やってみるとこれが効果的。まさに吸盤がピタピタとくっついていくような感じだ。グルーに雪が付着したときに有効だというタワシも待ち歩くようにしたし、シール対策は万全。まあこの陽気ではそれほど気を遣う必要もないのだが。
外輪山まではトレースがバッチリ。その中でも、我々好みの絶妙な角度で登っているトレースがある。今日は黒沢池まで足を延ばそうと思っているので左に一直線に登っていくほうが効率的なのだが、このトレースがあまりに快適なので、外輪山2300m地点までこれを借りて登り続けることにする。
外輪山まで短い距離とはいえ、いつもなら途中で疲れを覚えて立ち休みすることも多いのだが、今回はこのトレースのお陰かまったく疲れを覚えずに外輪山までたどり着く。
11:13 2291m 外輪山。
ピエールはこのまま下っても良いとのことだが、時間はまだ早い。早く下山する分には別に構わないのだが、先頭を切って下った場合、降雪直後は最後の緩斜面で下りラッセルになるかもしれない。実際、昨年はそれで相当苦労した。それなら黒沢池まで行って時間をつぶし、他のパーティーが滑った後で下ったほうがいい。ということでそのまま稜線上を三田原山へ。
途中、先に着いていたパーティーが火口の大正池に向かって滑り降りていく。まだ雪庇が発達していないため、いつもより楽にドロップできそうだ。プラスアルファのお楽しみとしてはなかなか捨てがたいが、また次回にしましょう。黒沢池への北西斜面のほうが新雪パウダーを期待できそうだし、今日のように晴れた日には黒沢湿原でのんびり昼食をとるのも魅力的だ。
11:50-12:10 2359m 三田原山。
風が強いので休憩は後回し。シールを外し、まずは黒沢池に向かって滑降開始。
ひとまず稜線上を北にちょっとだけ滑り、ボール状の窪地に滑り込む。
このルートは一般的なスキーコースでも登山道でもないが、積雪期は高谷池ヒュッテへの絶好の通り道となるため、晴れた日の週末などトレースがついていることもある。今日も先行のシュプールが2本。バージンスノーでないのは気分的に残念だが、広い沢なのでシュプールが邪魔になることはない。
最上部はクラスト気味だが、すぐにフカフカパウダーとなり、実に快適。やはりスキーはこうじゃないと。
一昨年ここを滑った時は雪が多すぎて、後半、傾斜が緩やかになってからは直滑降でないと板が滑らなかった。しかし今日は程よい雪の量で、自在にターンができる。
針葉樹林帯を滑り抜けると、やがて目の前がパッと開ける。黒沢湿原だ。一見傾斜のない大平原に見えるが、実はそれなりに傾斜はあり、中央に向かってまだまだ滑ってはいける。しかし戻って来るのが結構面倒なので、適当なところで滑降終了とする。
12:25-12:54 黒沢湿原2107m地点。
ここでゆっくり昼食。その間に別パーティーがやってくる。今日は高谷池ヒュッテ泊まりとのこと。明日の天気は微妙だが、このような好天の日に高谷池でのんびり過ごせるというのは羨ましい限りだ。
休憩後、下ってきた斜面を登り返す。前回は右側の尾根をラッセルで登っていったのだが、短いながらも結構足にきた。今回は下ってきた斜面をシュプールを利用して登っていく。下りシュプールは登りの足しにはほとんどなるまいと思っていたが、意外と有効。今回は特に我々含めて3パーティーが滑っているので、効率的なトレースを選んで登ることができる。
13:44 2359m 再び三田原山。思ったよりあっさり登り返すことができた。
ここから真下に滑っていってくことも可能だが、林道のだいぶ西側に出るので、最後は確実に長い林道ラッセルが待っている。ここは素直に元の2300地点近くまで稜線上を戻ったほうが得策。
残念ながら細かいアップダウンがあるので、まだしばらくシールをつけたままだ。
14:02 外輪山2316m。この辺りから滑ることにしよう。
こちらの斜面はフカフカとはいえず、この時間では至る所にシュプールが刻まれている。それでもまあ悪くはない。黒沢への北西斜面とは比べるべくもないが、それなりに快適に滑れる。
途中、左の斜面に出るべく小沢を越える必要があるが、沢底までは2mほど段差ができてしまっている。が、何人かの先行者のトレースをみると、みんなあっさりとジャンプでこなしている様子。自分らもそれなりに山スキーの経験だけは積んできたが、こういうのを見るとまだまだだと感じる。
中間部はいつもと感じが違う。下生えが埋まりきっていないのだ。いつもなら狭い針葉樹林帯の中を滑るのは一瞬だけで、後は再び快適な疎林帯を滑れるはずなのだが、開けた斜面を探して右往左往した結果、長いこと針葉樹林帯の中を滑る羽目になってしまった。まあ私もピエールもこれはこれで楽しめるからいいのだが。
やがてブナの若木の緩斜面。ここはいつも通り。春には腐れ雪によりブレーキがかかりなかなか苦労するところだが、この時期は快適。上部のオープンバーンよりむしろ楽しく滑れたりする。
14:47 1574m 平原へ出る手前の最後の急斜面。
元々木が濃くて滑るのに苦労するところだが、雪の少ない本日はさらにたいへん。初心者のようにキックターンを繰り返してなんとか下まで降りる。
杉の植林帯の平原に出たら、後はトレースに乗って一直線。昨年、下りラッセルで苦労したのとは大違いだ。もっとも今日の雪質ならトレースがなくてもそこそこ滑っただろう。
途中、トレースから外れて滑っていたらなにかに引っかかり大ゴケする。その間にピエールははるかかなたに見えなくなる。
15:05 1333m 林道合流。
ここでピエールが待っているものと思っていたが、見当たらず。途中どこかで待っていたのを気付かずに通り過ぎたのかもしれない。一昨年のダマの例があるので先に行くことはないだろう。しばらく待ってみる。
が、来そうにないので先へ。林道上も常ならジェットコースターのようにノンストップで滑り抜けるのだが、距離が長いので、もし先に行ってたとしても途中どこかで待っているはず。が、どこにもいない。しまったやはり後ろだったか、この距離を戻るのはツラいなぁと考えてる間にゲレンデに着く。
ちなみにピエールはここにいた。ずっと後ろを滑ってきているものと思っていたらしい。