※1 ... 休憩時間を除いた実移動速度
8:35 1528m 鹿沢温泉登山口。
途中の角間峠までは先月の湯ノ丸山と同じルートだが、雪は先週以上にカチカチ。
途中、沢沿いのショートカットコースから一段上の登山道に上がろうとしたが、たいした傾斜でもないのに滑って全然登れない。もはやエッジを食い込ませて横移動することさえできず、ズルズルと下に落ちていく。
結局登山道通りに大きく迂回してなんとか登り切るが、たかだか数mの登りにえらい体力を消耗してしまう。新しいブーツにもまだ慣れず、全然締め付けてないのにスネは窮屈感のためパンパンである。
しかしここから先はほとんど斜度はない。下がカチカチだと歩くのに疲れるが、なんとか登っていける。
途中、右手に角間山に続くはずの素晴らしい疎林帯の斜面が見える。峠まで行かずともこの辺りから登っていっても登頂できるのだろうが、この雪質ではシールで登りきれそうにない。もちろん峠経由だからといって登れるとは限らないのだが、峠から回り込んだほうが傾斜を殺せるので、そのまままっすぐ進む。
9:38 1805m 角間峠。
ここで東に向きを変え、角間山へ。しばらくの間は傾斜もさほど強くなく、なんとかシールで登ることができる。
この辺りはカンバの疎林帯で、昨晩の雨か雪が霧氷となって美しい。滑降にはもってこいの斜面なのだが、これだけカチカチだとまったく楽しめないだろう。
途中から傾斜はきつくなる。きつくといっても普段ならシールで問題なく登れる程度なのだが、今日は無理。モチベーションも低く今日はもう止めようかとも思うが、試しにスキーを脱いでブーツで歩いてみると、つま先程度は十分雪に食い込む。潜って歩きづらいこともない。なんだこれならシートラーゲンで問題ないと、板をザックに付けて登る。
10:18 1927m 角間山南西尾根1927m。
平坦で細長い尾根の一角で、とりあえずここがスキーでの目標地点。
角間山へはこの尾根を300mほど南に進み、そこから50mほど登ったところ。最後の登り斜面は針葉樹が密生し、普通は板をデポしてピストンするようだ。
当初は山頂まで登る気はなく、このまま角間峠まで滑り降りて湯ノ丸山に向かう予定だった。しかしこの雪質ではもうそんな気になれない。となれば時間もあるし、角間山山頂まで登っておくか。山頂直下までなら平坦で木も少ないのでシールのほうが効率良さそうだが、雪もしまっているし、板をデポしてこのままツボ足で行ってしまおう。
10分ほど稜線上を歩いて山頂直下へ。ツボ足は失敗だった。さほど潜る訳ではないが、やはり歩きづらい。
さて、この先は50mほどのわずかなでっぱりに登ればいいだけなのだが、深い樹林帯で、雪も潜りそうなのでこれ以上進む気になれない。ここまで来てなんだが、ここで引き返すことにしますか。
10:45 1927m スキーデポ地点まで戻って昼休憩。
さて滑降だが、先ほど山頂に向かって歩いていた際、多少雪が吹き溜まっていて滑りやすそうな斜面があった。上部だけだろうが、ここから滑るよりは期待が持てるし、登山口に向かって滑ることになるので、最後の平坦な登山道を滑る距離も少なくなる。
ということで、板を履いて再び稜線を北へ向かう。
11:17 1931m 適当なドロップポイントを見つけ、滑降開始。
やはり吹き溜まりは一瞬で、後はカリカリバーンだ。しかしエッジはそれなりに効くし、モナカ雪に比べればまったく問題なく滑れる。木の間隔もほどほどだし、意外と快適だ。
11:26 1743m 登山道合流。あっという間だった。
この先しばらくは登山道右側の開けた斜面を滑る。傾斜は緩くとも本来はそれなりに楽しめる斜面なのだろうが、ここまで下ると完全なモナカ雪。いや、今日はこれを求めてここに来たのではなかったか。ということで練習だ。
後傾の深いテレマークポジションをとり、後ろ足の薬指辺りに力を入れて前スキーに沿わせてうまく回転させる。うん、まあまあいける。前回いろいろ試して、この板にもっとも合ったやり方だ。とはいえ何回かは転んでしまうのだが。
しばらくは右岸や沢底を滑り、沢が狭まってきたところで左岸の登山道へ。ここからは登りのトレース上を一直線。まあモナカ雪に苦戦するよりは楽でいい。あっという間に登山口に戻って終了だ。