2017/03/19 西吾妻山(大沢)

目的地
西吾妻山
地域
東北南部
日時
2017/03/19
コース
天元台スキー場~藤十郎~大沢駅
メンバー
ダマ
装備
ELAN:KARAKORUM('12)/Voile:Switchback X2, Scarpa:T2('13)
天気
晴れ時々曇り

コースデータ

コースタイム
天元台スキー場トップ[9:47]↑[10:18]中大巓東1951m[10:25]↓[10:44]人形石・藤十郎コル[10:52]↑[11:49]東大巓[12:02]↓[12:16]明月荘[12:36]↓[13:22]林道合流[13:34]↑[13:48]砂盛コル [13:56]↓[15:09]大小屋・大沢分岐→[15:36]大沢駅入口
山行時間
05:49
実移動時間
04:43
最高高度
1953m
最低高度
469m
累積標高差(登り)
436m
累積標高差(下り)
1780m
移動距離
17.49km
平均速度※1
3.71km/h

※1 ... 休憩時間を除いた実移動速度

グラフ

記事

昨日の若布平コースに続き、今日は大沢コースを滑る。
このコースはちょうど10年前、2月の連休に滑ったことがある。しかしその年はまれにみる少雪で、素晴らしいはずの藤十郎の樹氷原も貧弱なばかり。天気もあまり良くなかった。
おまけに滑降のほうもイマイチ。このコースは後半がずっと傾斜の緩い林道で、さらに降雪後だったため、スキーが埋まってしまってろくに滑れなかったのだ。
今回はそこそこ天気が良く、雪もだいぶ落ち着いている。新雪パウダーを期待できない代わり、快適に滑走できるはずだ。

車1台を下山口の大沢駅にデポし、昨日と同様に天元台スキー場のゲレンデトップからスタート。できるなら朝イチのロープウェイに乗りたかったが、米沢のホテルの朝食バイキングを満喫することを優先し、出発がちょっと遅れてしまった。

09:49 1828m<br />リフト東側から入山
09:49 1828m
リフト東側から入山
09:56 1859m<br />樹間を縫って人形石方向へ
09:56 1859m
樹間を縫って人形石方向へ
10:27 1947m<br />稜線に出たところで滑走
10:27 1947m
稜線に出たところで滑走
10:41 1862m<br />藤十郎コルへの滑り
10:41 1862m
藤十郎コルへの滑り

9:47 1815m つがもりロマンスリフトトップ。
ゲレンデをちょっとだけ滑って最東端に移動し、そこでシールを装着。中大巓北斜面をトラバース気味に登り、中大巓を巻いて直接「人形石」を目指す。しかし木の少ない斜面を選んで登っていたら、結局は中大巓のすぐ横に出ることになった。

10:18-10:25 中大巓東1951m。
ここでいったんシールを外して藤十郎コルまで滑走。しかし運悪くこのタイミングでガスに巻かれ、切れ間を待って少しずつ滑ることになる。標高差100mちょっとのおまけのような斜面とはいえ、この大雪原を一気に滑れなくて残念。

10:52 1824m<br />人形石を振り返る
10:52 1824m
人形石を振り返る
11:13 1793m<br />弥兵衛平への登り
11:13 1793m
弥兵衛平への登り
11:23 1829m<br />藤十郎・中大巓を振り返る
11:23 1829m
藤十郎・中大巓を振り返る
11:26 1842m<br />東大巓へ
11:26 1842m
東大巓へ

10:44-10:52 1824m 人形石-藤十郎コル。
ここで再びシールを付け、緩やかな雪原を藤十郎へ向かう。この頃にはガスも完全に切れ、広大な樹氷原を楽しみながら気分良く歩けるようになる。

さてこの先だが、通常は正面の東大巓には登らず、北西斜面を巻いて明月荘に向かう。東大巓で左90度に折れる道(尾根)を、斜めにショートカットする形だ。
しかしこれではどこのピークにも登らないことになってしまい、登山としてちょっと味気ない。このまま稜線を登っていけば東大巓に着くので、我々はそこをゴールとしよう。明月荘へ直接向かうのと比べ、標高差は50mしか変わらない。たいした手間でもないのだ。

東大巓までは稜線の真ん中、県境沿いに登る。それが最短に思われたからだが、実際の山頂はちょっと北東側の奥まったところにあった。おまけに山頂手前は木が密集して歩きにくい。登山道通りに尾根の北側から登ったほうが良かったようだ。

12:06 1890m<br />東大巓より弥兵衛平湿原
12:06 1890m
東大巓より弥兵衛平湿原
12:07 1877m<br />東大巓の滑降
12:07 1877m
東大巓の滑降
12:15 1832m<br />明月荘で昼休憩
12:15 1832m
明月荘で昼休憩
12:42 1810m<br />クジラの大斜面
12:42 1810m
クジラの大斜面

11:49-12:02 1929m 東大巓。
昼休憩は明月荘でとることにし、シールを外してさっそく滑降開始。
明月荘までは傾斜が緩くてシュカブラも目立ち、滑り自体はそう面白いわけではない。ただ、眼下に広がる弥兵衛平湿原、そしてその先に浮かぶ朝日岳・月山・蔵王といった山々に向かって気分良く滑ることができる。
明月荘が近づくとまったく傾斜がなくなり、それどころか心持ち登り気味になる。今日はステップソール板なのでさほど苦にならないが、面倒ではある。

12:16-12:36 1833m 明月荘(弥兵衛平小屋)。
10年前に来た時は他に人がおらず、雪もちらついていたので小屋の中で休憩した。が、この日は小屋の内外で大勢が休憩中。我々の前に10名ほどの団体さんがいることはわかっていたが、他にも何パーティーかいるようだ。
しかも休んでいる間にも次々と後続パーティーがやってくる。何度もこのコースを滑っているという方が、こんなに人が多いのは初めてだといっていた。
それにしてもロングコースの割りに我々のスタートは遅かったと思うのだが、まだ後ろがいるとは驚きだ。
ともあれ、これだけの集団には巻き込まれたくない。さっさと食事を済ませ、他のパーティーが動き出す前に出立しよう。

12:43 1807m<br />団体さんと交じってしまう
12:43 1807m
団体さんと交じってしまう
12:57 1692m<br />先に行ってもらう
12:57 1692m
先に行ってもらう

しかし――
最悪のタイミングだった。10余名の団体さんを含む幾つかのパーティーと出立が重なってしまった。これまでの静かな山行からは一変、歓声を上げまくるパーティーと抜きつ抜かれつ滑ることになる。せっかくの「クジラの大斜面」と呼ばれる素晴らしいスロープなのに残念。まぁ他のパーティーも同じように思っていただろうから、お互い様ではあるのだが……。

ちなみに10余名の団体さんは、我々が先に滑ると後ろからどんどんついてくるのに、我々が止まると先に進もうとしない。勝手知ったる地元のベテランさんかと思いきや、そうでもなさそうだ。
ともかくこれでは楽しめない。ノートラックの斜面は諦め、しばし休んで他のパーティーが見えなくなってからゆっくり滑ることにする。

13:00 1629m<br />渋川左岸尾根へ
13:00 1629m
渋川左岸尾根へ
13:13 1505m<br />林間パウダー
13:13 1505m
林間パウダー
13:14 1491m<br />忠ちゃん転ばし
13:14 1491m
忠ちゃん転ばし
13:15 1478m<br />ダマは転ばない
13:15 1478m
ダマは転ばない

しばらくの間、無数のシュプールで荒れまっくた斜面を滑走。このままゴールまでこんな感じだろうか。
と思いきや、尾根が顕著になった辺りですべてのトレースが消える。先行パーティーはみんなツアー標識のあるこの尾根を外れ、西側の沢のほうへ滑っていったようだ。
そちら側のほうが面白いのだろうか。そう思う一方、これまでの彼らの行動を見ていると、先頭パーティー(これは団体さん以外だろう)につられ、みんなそちらに滑っていっただけのようにも思える。
ともあれ正規ルートを滑って悪いわけはない。我々は標識通りに尾根上を滑ることにする。
この尾根は適度の樹間の針葉樹林帯で、素晴らしいパウダーを味わえる。ここを独占できたのはラッキーだった。
1500mで「忠ちゃん転ばし」。今日のコースで唯一の無木立の急斜面だ。ここももちろんノートラック。ただ、斜面の真ん中を一気に下るのは雪崩が怖い。樹林帯との境でターンすることにして、一人ずつ慎重に滑る。

13:29 1366m<br />いったん林道に合流
13:29 1366m
いったん林道に合流
13:37 1375m<br />砂盛コルへ登り返し
13:37 1375m
砂盛コルへ登り返し
13:55 1391m<br />砂盛コルより栗子山・蔵王
13:55 1391m
砂盛コルより栗子山・蔵王
13:58 1364m<br />砂盛コルからの滑降
13:58 1364m
砂盛コルからの滑降

13:22-13:34 1367m 林道合流。
ここからはずっと林道を辿っていけばゴールに着く。ただ、この先の砂盛で大きく迂回するため、そのまま辿るとかなりの遠回りになる。そのため、今日は砂盛南側のコルを通って林道をショートカットする。その場合はすぐに林道を離れて登りになるので、ここでもうシールを付けてしまおう。

林道を3分ほどシールで歩き、渋川右岸に渡ったところで砂盛南のコルへ登り返し。先行トレースはそのまま林道を辿っている。ここも我々だけだ。
登り返しの標高差はたかだか20m程度。ただ、小沢や枝尾根を巻いたりするので、多少時間はかかる。

13:48-13:56 1392m 砂盛コル。
ここで再びシールを外し、正面の栗子山を見ながら滑降開始。そこそこの急斜面で、雪も良いので楽しめる。
ただ、途中で狭い沢に入ったのは失敗だった。自由にターンできるスペースがなく、さらに新雪が溜まりすぎていて滑りも悪い。東側の枝尾根上を滑ったほうがより楽しめたかもしれない。

14:08 1234m<br />再び林道
14:08 1234m
再び林道
14:38 869m<br />牧場へ
14:38 869m
牧場へ

傾斜が緩くなったところで再び林道に合流。この先はところどころショートカットできる箇所もあるが、基本的にずっと林道上を滑ることになる。
林道上にはトレースが2本。以前滑った時は降雪後で、トレースもなかったため、大沢までの長い道のりをほとんど下りラッセルで進むことになった。
しかし今日の雪なら大丈夫。多少腐れ気味ながらも表面はザラメ状で、板がよく走る。トレースに乗らなくてもどんどん滑っていける。
ただ、トレースを追って調子に乗って滑っていたら、途中、大小屋川左俣の橋を渡り損ねてしまった。幸い川はまだ埋まっており、適当なところで対岸の林道に出ることができた。

途中の牧場の広大なスロープも直滑降でどんどん進む。ただし調子良く滑れたのはその辺りまで。牧場を抜け、元小屋川を左岸に渡った辺りからは傾斜がなくなり、ストック漕ぎが必要になる。

15:09 516m<br />大小屋・大沢分岐
15:09 516m
大小屋・大沢分岐
15:33 470m<br />大沢駅入口に到着
15:33 470m
大沢駅入口に到着

15:08 519m 大小屋・大沢駅分岐。
ここで林道を離れて大沢駅方面へ。ここからはまったくといっていいほど滑れない。シールを付けるほどでもないが、ストック漕ぎや逆ハの字で進む必要がある。
ちなみに先行トレースは林道をそのまま大小屋へ向かっていた。大沢は駅があるので公共交通機関の場合は便利だが、もしかすると大小屋集落をゴールとしたほうが楽なのかもしれない。大小屋のほうが多少標高が低いので、もう少しスキーが滑るはずだ(もっとも大小屋は駐車スペースがなさそうだったので、今回は普通に大沢に下ることにしたわけだが……)。

ともあれ、いい加減飽き飽きしたところで大沢駅に到着。後半の林道はともかく、大沢分岐から先でだいぶ印象が悪くなってしまった。
とはいえ、振り返ってみるとなんだかんだで面白いコース。米沢までは遠くてここしばらく足が遠のいていたけど、多少無理してでも来る価値があると再認識させられた。

周辺情報

小野川温泉 やな川屋旅館 ★★★・・
日帰り入浴:400円

(2017/3/19)
最寄りの白布温泉に何の不満もないものの、評価の高い小野川温泉にも一度行ってみたく、米沢市内へ戻るついでに立ち寄ることにした。
旅館の駐車場は満車。ちょっと離れた場所にある温泉街の共同駐車場に車を止めた。
この旅館には1Fの内風呂のほか、5Fに露天風呂があるらしい。フロントでは露天風呂のことには触れられず、内風呂に案内される。まぁ着替えて移動するのは面倒だし、すでに日が落ちて寒かったので、内風呂だけで十分だ。
軽く硫黄臭のする源泉掛け流しの風呂だが、さほど印象には残らず。それでも、きっと悪くない泉質なのだろう。
旅館の立ち寄り湯にしては低料金だし、十分に入る価値はある。とはいえ白布温泉をスルーしてここまで来るほどのことはないかな?


天元台高原スキー場

(2005/2/12現在)
駐車場:無料
ロープウェ-:片道600円 リフト1回券:300円×3本

  • 船坂峠の迂回路が完成し、米沢市内からスキー場へのアクセスがだいぶ楽になった。
  • リフト券はロープウェー乗り場では買えず、ゲレンデのリフト乗り場で購入する必要がある。

(2017/3/18)
ロープウェイ片道+リフト券3回分を、ロープウェー乗り場でセットで購入できるようになった。
セット料金:1900円


まるぶん ★★★・・
牛鍋定食 2060円

(2017/3/19)
米沢で宿泊する際によく行く店。比較的低料金で米沢牛を食べられる。
米沢牛といっても値段相応で、以前ここで食べた牛焼肉定食(1650円)なんかは、いい牛肉を食べてるという感じはまったくしなかった。
今日の牛鍋定食はそこそこ。まぁ値段も2000円を超えているわけだが……。
他にも芋煮や鯉甘煮など、山形・米沢の郷土料理を食べられる。ただ、芋煮は米沢牛入りで無駄に高く、鯉甘煮はそもそも好きではない。一品料理があっても個人的にはそれほど魅力ではない。
比較的手頃な値段で米沢っぽいものを食べられ、駐車場もあるので、結局この店を選んでしまうことになるのだが、決してお勧めというわけではない。