※1 ... 休憩時間を除いた実移動速度
今シーズンは残雪が少ない。
冬はそれなりに雪が多かったのだが、それを上回るペースで雪解けが進んでおり、ところによっては例年の6月くらいの様相を呈している。実際、GWに東北の山々を巡ってきたのだが、びっくりするほど雪が少なく、今シーズンの山スキーはもう終わりかと思ったものだ。
ただ、ヤマレコの記録なんかを見てみると、北アルプス辺りはそう極端に雪が少ないわけでもない様子。折しも今週末は天気が良いとのことなので、とりあえずどこか行ってみることにする。
針ノ木雪渓なんかもまだ大丈夫そうだが、ここは来週でもいいかもしれない。ということでお馴染みの白馬岳へ向かう。
朝7時前、猿倉駐車場に到着。絶好の山スキー日和とあってすでに多くの車が停まっている。広い駐車場なのでまだそれなりに余裕はあったが、準備している間にもどんどん車がやってきて、ほどなく満車になろうかという勢いだ。
07:19 1235m 猿倉登山口駐車場発。板を背負って目の前の林道(砂防工事専用道路)を登る。正規の登山道は猿倉荘の裏手にあるのだが、この時期はこちらの広い林道のほうが歩きやすいし、下山時、どこまで滑れるかという様子見にもなる。
林道は出だしから雪が付いている。さすがに陽当たりの良い場所は雪が解けているためシールで歩けるわけではないが、それでも想像以上の雪の多さにうれしくなる。
鑓ヶ岳分岐を過ぎた辺りでさっそく雪が繋がり出す。シール登行に切り換えてもいいのかもしれないが、この先まだ長走沢の徒渉が控えている。それまではシートラーゲンで歩くことにしよう。
が、長走沢まで来てみると、意外なことに沢はまだ埋まっている。ここまで雪が残っているとは思わなかった。ともあれ遅まきながらここからシール登行。
この辺りは見通しが良く、滝のような堰堤の向こうに小蓮華岳など白馬稜線がきれいに見える。下部は新緑も真っ盛りで、雲ひとつない青空の下で残雪と新緑が鮮やかに映える。この景色を見られただけで来て良かったというものだ。
金山沢の様子も見えるが、こちらもまだ十分滑れそうだ。
08:16 1544m 白馬尻小屋。
ここからいよいよ大雪渓。絶好のスキー日和とあってすでにたくさんの人が登っているのが見える。
デブリはまったく見当たらず、雪面はきれいなもの。唯一2050m付近に真新しい土砂崩れの跡はあったが、広い雪渓の端っこのほうなので邪魔になるようなものでもない。
ここからは長い雪渓歩き。このような単調な斜面の場合、登っても登ってもなかなか景色は変わらず、疲れだけが溜まっていくというパターンが多い。今日もそれを覚悟していたが、調子は良く、思いのほかどんどん足を進めることができる。
09:34-09:44 2150m この先で傾斜は急になるため、それを前に多くの人がここで休憩し、担ぎ上げの準備をしている。
自分もここでシートラーゲンに切り替える。雪は柔らかいが、傾斜がきついのでアイゼンも装着する。
10:05 2320m 岩室跡。
いつもはポツンと1個大岩が出ている程度だが、今年はこの辺り一帯たくさんの岩や草が出まくっている。下部こそ雪は多かったが、さすがに陽の当たる場所は例年以上に雪解けが進んでいるようだ。
ここから小雪渓にかけてはもっとも傾斜のきついところ。とはいえツボ足の跡がきっちり階段状に残っているので非常に登りやすく、どんどん高度を稼ぐことができる。
この急斜面を登り切ると雪渓は北にカーブし、そのまま小雪渓へ。雪の上にポツポツと小島のように岩が顔を出しており、単調な大雪渓に比べ多少気分良く登ることができる。
雪渓の端っこなどは下をチョロチョロと水の流れる音がして、急ピッチで雪解けが進んでいることを感じさせる。
11:00 2705m 白馬岳頂上宿舎。
この頂上宿舎の前だけ10mほど雪が途切れており、岩の上をアルミアイゼンでガリガリ歩く羽目になる。雪渓の右側は雪が繋がっていたはずなので、そちらから登っていればよかった。
頂上宿舎を過ぎると小雪渓も終わり、白馬山荘に向けて緩やかな斜面の登りとなる。
山荘のすぐ下まで雪は繋がっているようだが、尾根上の登山道はすでに雪が解けており、そちらから登った方が楽そう。なので真っすぐ登山道に向かって歩く。
11:11 2770m 白馬山荘下2770m。ここで登山道に合流。
アイゼンを外し、雪のない登山道を登る。下りは白馬山荘直下の雪渓から滑るつもりなので、板はデポせず背負ったまま。
登山道はよく整備されていて歩きやすいが、風の通り道なのか、この尾根上だけやたらと風が強く、よろめきながら歩くことになる。頂上までこんな感じだったらちょっとイヤだ。
11:26-11:31 2830m 白馬山荘。
ここでいつものように板をデポし、引き続き白馬岳へ向かう。
この時期、白馬山荘から上は滑走できるほどの雪は残っていないが、それでも例年であればところどころ雪渓が残っていることが多い。が、今年はまったくなし。登山道はよく整備されているのでこのほうが歩きやすかったりする。
いつもは雪渓が途絶えたとたん一気にバテて歩みが遅くなるのだが、今日は珍しく大丈夫。さほど疲れを覚えることもなく、これまでになく順調にサクサク登っていける。
途中、2号雪渓源頭ではボーダーさんが1人滑降準備中。
自分も登山道から降りて雪渓の様子を見てみると、コンディションは良さそうで、出だし数メートルの急斜面を慎重にこなせば後は問題なく滑れそう。今さらスキー板を取りに戻るつもりはないが、今度チャレンジしてみようかという気になる。
11:50-11:56 2930m 白馬岳。
北アルプスとはいえ端の方に位置するため、最深部の山々に比べてしまうと眺望が多少見劣りするのは否めない。それでも遮るもののない3000m級の山だけあってなかなかの展望。特に富山側の剱岳・立山なんかはここまで登らないとなかなか拝めない。久しぶりのその姿をじっくり堪能する。
関東在住の自分にはあまり馴染みはないが、その隣の毛勝三山なんかも思いのほか立派な姿を見せている。
しばし眺望を楽しんだら白馬山荘へ下山。
2号雪渓では山スキーヤーが1人ちょうど滑降するところ。
最上部をトラバース気味に慎重に降りていたが、いくらも滑らないうちに何かに引っかかったかのように滑落してしまう。幸い雪は柔らかく、ウィペットも装着していたためか途中で停止できたが、さすがにこの斜度、そこそこ落ちる。いや、逆によく止められたという感じだ。
自分も今度滑ってみようと思ったものだが、こういうのを見るともはや滑る気はなくなる。
12:07-12:26 2830m 白馬山荘。
山荘前はテーブルとベンチが立ち並んでいてバルコニーのようになっており、毛勝・立山連峰を眺めながらゆっくり昼食を取る。
休憩後、小屋東側の雪渓まで移動して滑降開始。
1箇所だけ雪の途切れそうなところはあったが、かろうじてスキー1本分の細さで繋がっており、なんとか板を外すことなく滑っていける。
そこ以外はなんの問題もなく、小雪渓に向かって緩やかな斜面を快適に下る。
ほどなく小雪渓。
頂上宿舎側は途中で雪が途切れていたため、反対側の東寄りに滑る。
雪が繋がっているかどうか心配だったが、滑ってみれば何ら問題なし。雪渓は広いとはいえず、傾斜もそれなりにきつい。しかしなにより滑りやすい雪質だし、大雪渓と違って小石が落ちていない。正面の杓子・白馬鑓ヶ岳に向かって楽しく快適に滑ることができる。
短いながら、この斜面が一番面白いかもしれない。
続いて大雪渓。
普通ならこのまま登りルート通りに雪渓の北側を滑るところだが、こちらは雪が荒れているし、まだまだ登ってくる人も多いので雪片を落とさないよう注意する必要がある。なので杓子岳側にトラバースし、枝尾根を越えて雪渓の南側を滑ることにする。
こちらは雪面もきれいだし、登ってくる人もいないので自由自在に滑ることができる。鑓のような天狗菱の岩峰もきれいに見え、なかなかいい感じだ。
岩室跡の先で雪渓は合流し、往路と同じ場所を滑ることになる。登ってくる人はまだいるし、雪も荒れているので多少滑りにくくなる。
途中、行く手をちょっとしたクラックに遮られる。まったく気づかず、たまたま直前でスピードを緩めたので助かった。とはいえクラックはここだけ。あまり気にするようなこともない。
大雪渓も中間部に至ると小石が目立つようになる。例年以上に多い感じで、どう滑ろうにも避けようがない。
多少覚悟していたとはいえ、相当ひどく滑走面がえぐられる。正直この区間は滑るのが嫌になった。
幸い下部のほうは落石も少なくなり、再び滑りやすくなる。とはいえ、まだポツポツ落ちているため油断はできない。
13:02 1544m 白馬尻小屋。
ここまでのところ小石は落ちていたものの、デコボコはほとんどなくその点は滑りやすかった。しかしこの辺りからだんだんと縦溝が目立ち始め、少々滑りづらくなる。とはいえ雪渓の滑降は残りわずか。この程度で済んで良かった、というところだ。
1450mで沢底を離れて右岸の登山道へトラバース。草付きの間を抜けていくような感じで少々わかりにくいが、トレースもしっかり残っているので注意していれば大丈夫だ。
あとは林道の滑走。傾斜はほとんどないが、多数のトレースで雪は圧雪されている。ところどころストック漕ぎする程度でどんどん滑っていける。
この林道の周りは新緑が真っ盛り。ということは冬芽が落ちまくっているはずで、GWの東北ツアーではそのヤニが滑走面にへばりついて後半はまったく滑らなくなった。しかしこちらは林道上に芽鱗はほとんど散らばっておらず、普通に滑り続けることができる。
13:24 1312m 白馬鑓登山道分岐。
ここで雪は途切れ、先行パーティーは滑走を終了して板をザックに括り付けている。しかしこの先もところどころ雪が付いている。自分はできるだけ雪を拾って滑り続けることにしよう。
ということで板を手に持ったまま少々歩き、雪が出てきたら再び滑走。これを2、3回繰り返し、最終的に駐車場まで滑り通す。白馬鑓登山道分岐から先、区間の半分ほどは滑走できた。
(2015/03/07)
いつも行っていた「ガーデンの湯」は閉店したらしく、代わりにこちらに。
八方尾根スキー場そばの温泉よりは多少すいているかと思ったが、スキーシーズン真っ只中の土曜夕方とあってさすがに大混雑。浮かれた若い団体さんたちに囲まれまったく落ち着けない。
浴槽は大きいが、半露天のものが一つあるだけ。ビニールカーテンで寒気を塞げるようになっているが、この日はもう夕方なのに全開で、やたら寒かった。
とはいえ泉質自体は良さそうなので、すいていればまぁ悪くはないのだろう。
(2014/5/24)
ざる蕎麦 700円 焼きおやき(春採り野沢菜) 160円
高齢者雇用による村おこしで有名な小川の庄おやき村。本店は自然溢るる小川村ということで、のどかで広大な敷地内にあるものと思っていた。
が、まったくの思い違い。カーナビにも載っていないとんでもない峠道を走ること2km、店自体も峠の上の細い道端に所狭しと建てられている。
こんな場所でも客は多い。夕方の中途半端な時間にも関わらず多くの人が訪れている。オリンピック道路沿いにあったら大変なことになりそうだ。
長野市内の大門店と同様、蒸しおやきや蕎麦が食べられる部屋と、焼きおやきが食べられる部屋は離れており、会計も別。なので一緒に食べたい場合、蕎麦を注文し、その間に自分で焼きおやきを買ってくる必要がある。
蒸しおやきは常に様々な種類があるようだが、焼きおやきは季節によりメニューが変わるようで、この日は野沢菜と生の春採り野沢菜のみ。せっかくなので季節限定の春採り野沢菜を食す。
うまいことはうまいが、以前食べた茄子やおからほどではない。
ざる蕎麦は、こう言ってはなんだが意外なほどうまい。ただ、どこかで食べたものと似てるな。どこだっけ?
・・・湯ノ丸SAのレストランだった。。。そう思うと有り難みは薄れるが、他の高いだけの蕎麦屋に比べてうまいのは確かだ。
(2015/5/17)
そば定食(焼き・蒸しおやき各1、ざる蕎麦、蕎麦がき、蕎麦スープ等)
いろいろ食べれていいな、と思ったし、それぞれ個別には美味いのだが、同じような味のものばかりで正直飽きる。
なんだかんだで量も多く、バランスの悪いまま無駄にお腹だけいっぱいになったな、という感じ。
今後は単品でいいや。