※1 ... 休憩時間を除いた実移動速度
朝7時、道の駅たじまでダマと待ち合わせ。昨日は関東でも季節外れの大雪が降り、塩原から先は完全な冬景色である。路上の雪は融けているものの、途中の峠道などかなりの積雪がある。ここ数年の会津駒山行では共同アンテナから下は満足に滑れないことが多かったのだが、今日は問題なく滑れそうだ。
天気予報は快晴とのことだが、檜枝岐の山々は厚い雲に覆われている。まあこのくらいはこれは仕方ないか。
滝沢橋の路肩の駐車スペースはすでにいっぱいで、ちょっと下の登山者用駐車場に止める。林道は途中1箇所雪が切れているが、まあそれなりに雪は残っている。これならここまで滑ってこれるだろう。
いつもの如く左岸に渡ってすぐに林道をショートカットし、階段のある登山道から板を担いで登る。先行パーティーは登山道ではなく正面のカール状の斜面をシールで登っている。雪が十分に付いているときには我々もそうしていたのだが、たぶん雪の多少に関わらず登山道を歩く方が楽だしよっぽど早いだろう。
案内板のある辺りから雪が完全につながるので、私はシール登行に切り替える。ダマは急斜面がまだ続くということでツボ足のまま。
09:35 アンテナ下の広場に到着。ここまでちょうど1時間。はじめてダマがここを登った時は急斜面が全然登れず2時間かかったのだが、今日は終始ツボ足ということもあり、そこそこのタイムで登れている。
ここからはダマもシール登行。まだところどころ急斜面は残っているが、昨日の湿雪がシールによくからむので今のダマなら問題ない。
標高が上がるにつれ雪は深くフカフカになっていく。トレースがあるので苦労はないが、先行者を抜かす時などちょっとトレースを外してラッセルするだけでも結構疲れる。
1990m、樹林帯を抜け、一気に視界が開けるところで深いガスの中に突入。ここからは駒ノ小屋のあるピークには登らず、いつものごとく直接山頂に向かって右斜面をトラバースする。
が、これが失敗。沢の源頭に当たるためフカフカの新雪が大量に吹き溜まっており、板を履いてなお膝上のラッセルを強いられるのだ。もはやトレースもない。多少遠回りになっても、風で雪が飛ばされてる尾根上を歩けば良かった。
しばらくして後ろを振り返ると、途中追い抜いてきた連中が後ろに連なっている。とりわけべったり後ろをつけてきた山スキーヤーは、山頂直下、ラッセルの苦労のないクラスト斜面に入った途端に私を抜いてさっさと登って行く。まあ途中までトレースを使わせてもらった訳なのでなんにもいえないが、滅多に人に抜かれることがないだけに少々悔しい。
11:45 山頂到着。ガスで視界は悪いし風も強いので早々にシールをはずし滑降開始。
まずは駒ノ小屋とのコルまで。登ってきた感じでは新雪は飛ばされガリガリのアイスバーンに思えたが、、、いきなり転倒。突然現れた雪の吹きだまりに足をとられる。ともかくアイスバーンと吹きだまりとの落差が半端でない。視界も悪いし、ダマはもちろんのこと、後続の連中も転げまくっている。
コルまで下ればアイスバーンはなくなり、ガスも薄れる。これなら思う存分パウダーが楽しめるだろうと、駒ノ小屋のピークまで登り返し、そこから滑ることにする。が、しかし、この深雪を滑るにはいかんせん斜度が緩すぎた。最初2、3回ターンしただけで、後は直滑降&ストック推進じゃないと前に進まない状況であった。
樹林帯に入れば十分滑れるだけの斜度が出るが、この辺りはさほど木が濃いわけではなく、朝からずっと日に当たっている。雪はもはやクラストしているか腐っているかのどちらかで、さらに雪面はシュプールで荒れまくっている。もともと尾根コースなので滑る箇所が集中する上に、こういう柔らかい新雪だと2~3人滑っただけでも雪面はギタギタになるのだ。
といいつつも滑るのに困るほどの雪ではなく、悪雪好きの私にとっては十分に楽しいのではあるが。
共同アンテナ下の広場からは、登りに使った登山道のある枝尾根ではなく、そのまま真っすぐ南東に延びる尾根上を滑る。ここがこの時期のこのコースの核心。所々雪の切れた尾根の左端を、横滑りやジャンプターンを交えてなんとか下りて行く。
そのまましばらく尾根を滑り、1250m辺りで左のカール状の斜面に出たら後はこっちのもの。再び快適に滑れるようになる。とはいえ急斜面で木も若干濃いのでダマにはちょっと厳しいか。それでもこれまでのように強引に滑ることなく、斜滑降&キックターンの連続で確実に降りてくる。うんうんそれで良い、これで骨折の失敗をしなくて済むようになった。
沢に出る手前は土砂交じりのデブリ地帯。さすがにまともに滑れなくなるが、板を外すほどではないのでこの時期としてはまあいい方でしょう。
あとは林道合流まで沢の横を滑り、そのまま林道を滑って終了である。