2010/04/03 雨飾山

目的地
雨飾山
地域
北信/頸城
日時
2010/04/03
コース
山田旅館~雨飾山P2往復
メンバー
ピエール, ダマ
装備
KARHU:XCD 10TH MOUNTAIN/22 Designs:TeleBulldog, Scarpa:T2('05)
天気
晴れのち雪

コースデータ

コースタイム
山田旅館[8:30]↑[9:50]キャンプ場↑[10:55]P3↑[12:40]P2↓[13:40]大海川↓[15:05]山田旅館
山行時間
06:42
実移動時間
05:58
最高高度
1818m
最低高度
863m
累積標高差(登り)
1276m
累積標高差(下り)
1276m
移動距離
12.47km
平均速度※1
2.09km/h

※1 ... 休憩時間を除いた実移動速度

グラフ

記事

今週はピエールが泊まりで参戦できるということで、12年振りに雨飾山&大渚山へ行くことにする。しかも山田旅館泊まり。先々週に続いて「秘湯を守る会」登録の宿である。旅館泊まりなんてかつては数年に一度の大イベントだったものだが、もはや完全に中年パーティーの仲間入りといった感じだ。
天気予報では午前中は雪ということだったが、朝方はすばらしい快晴。小谷へ向かう途中、北アルプスのすばらしい山並みがくっきりと目の前に浮かび、いやがうえにも期待が高まる。

08:25 864m<br />
08:25 864m
08:56 993m<br />
08:56 993m
09:29 1113m<br />
09:29 1113m
10:01 1229m<br />
10:01 1229m

08:30 山田旅館に車を預け、出発。しばらく板をザックに付け車道歩き。
この時期1500mほど先の雨飾荘までは除雪されているのだが、今日は山田旅館のすぐ上で車両通行止めになっている。以前はそんなものはなく除雪終了地点まで車で進入できたのだが、駐車スペースがなく除雪の邪魔になるということもあるのかもしれない。まあ山田旅館泊まりであれば、登りはともかく、下りは車道を使わずに旅館までずっと滑って来れるので、車で先まで行けなくても全然構わない。

雨飾荘の除雪最終地点でシールを付け、ショートカットを交えながら引き続き林道を歩く。湯峠への分岐点で右に曲がり、大海川沿いを夏道に沿って進む。

10:34 1443m<br />
10:34 1443m
10:59 1502m<br />
10:59 1502m
11:58 1739m<br />
11:58 1739m
13:17 1579m<br />
13:17 1579m

09:50 夏期の登山口駐車場着。キャンプ場もあるらしく、広々した平原になっている。
ここから大海川を離れワセ沢に入る。
目指すP2まではどこを登るか人によってまちまちで、要はここぞという定番の登りルートがない。その中でも今回は急登の苦手なダマがいるということで、他に比べ急登が少なさそうに見えるこの沢を詰めることにする。
沢は十分埋まっているし、ところどころ登りにくい箇所はあるとはいえ、ダマもさほど遅れずついてくる。次回もここから登ることにしよう。

10:40 P3とP4の間の稜線に到着。
この頃になると朝の快晴はどこへやら、雪がちらつき始める。もともとそういう予報なのでまあ覚悟はしているが、それでもこれ以上強くならないことを祈る。

そんな願いも空しく、P3を越えP2への本格的な登りに入る頃にはいよいよ雪は激しくなり、ガスで視界も利かなくなる。なにより風が激しく著しく登攀意欲をそぐ。それでも板を担いでキックステップに切り替え、登る気の失せたダマをなだめながら(というか無視して)登って行くが、あと20mも登れば目的のP2というところでどうでもよくなり、満場一致でここで終了とする。

13:24 1472m<br />
13:24 1472m
13:29 1365m<br />
13:29 1365m
13:33 1310m<br />
13:33 1310m
13:51 1152m<br />
13:51 1152m

12:50 さっさとシールをはずして滑降開始。しばらくは登ってきた尾根上を滑る。
時おり強風でガスが流れ若干視界が利くようになるので、そうした合間をぬって滑って行く。しかしそれでも暗いせいか雪面の状態がまるでつかめない。アイスバーンなのか新雪の吹きだまりなのかはもちろんのこと、どの程度の斜度なのかも全然つかめず、視覚と体感が完全にずれ、皆バランスをとれずにギャーギャーわめきながら滑る。

13:15 1640m この辺から尾根をはずれ、いよいよ本番の大海川までの滑降。
ここまでくると視界もそこそこ良くなり、そうなれば鉄板の最高の滑降が待っている。絶妙な間隔で生えるブナの疎林帯で、おまけに雪もあっと言う間に降り積もり、滑っていて非常に気持ちがいい。ダマも久々に満足そう。

が、しばらく滑ってふと横を見ると、ピエールが雪の中に倒れて悶絶している。聞くとストックを突いた衝撃と転倒の衝撃とで持病の肩の神経痛にやられたらしい。神経に直接触れるので吐き気が出るほどの痛みに襲われるとのこと。
しばらく休むとまあ動けるようになったので、後はダマしダマし滑ってもらう。といってもダマしきれずにその後なんども悶絶することになるのだが……

14:00 1142m<br />
14:00 1142m
14:23 1153m<br />
14:23 1153m
14:56 974m<br />
14:56 974m
14:59 913m<br />
14:59 913m

広河原の手前、ちょうど登山道と合流する辺りで大海川に出る。後はひたすら大海川沿いの平地を、時折ストック推進やハの字歩行を交えて進む。
この頃にはガスも完全に晴れ、やがて晴れ間も見え始める。最悪のタイミングで登っていた訳だが、こればかりは仕様がない。これまでろくに休憩してこなかったので、ブナの巨木の点在する広い河畔でのんびり昼食。

後は基本的に林道を進むだけだが、楽しみはまだ残っている。行きは除雪された車道を歩いてきたが、帰りは山田旅館まで滑れるのだ。
1035m地点で林道からはずれ、山田旅館からの登山道通りにしばらくトラバース。やがて旅館の上方に出たら、再び楽しい滑降の始まり。まるでゲレンデのような快適さだが、それもそのはず、ここはゲレンデ跡で、小谷温泉スキー場なる年代物のポスターが旅館に張ってあったのであった。

そのまま旅館裏手に滑り込んで終了。山田誠次さんに出迎えられる。テレマーカーとしての存在は知っていても、それが山田旅館の主人とは知らなかったダマは感激ひとしお。山田旅館に連れてきたかいがあったというものだ。