2010/05/02 八甲田山(大岳・高田大岳)

目的地
八甲田山
地域
東北北部
日時
2010/05/02
コース
酸ヶ湯~大岳~高田大岳~谷地温泉
メンバー
ダマ
装備
KARHU:XCD 10TH MOUNTAIN/22 Designs:TeleBulldog, Scarpa:T2('05)
天気
晴れ

コースデータ

コースタイム
酸ヶ湯温泉[9:01]↑[10:45]大岳[11:07]↓↑[12:45]高田大岳[13:18]↓[13:56]谷地温泉
山行時間
04:55
実移動時間
04:49
最高高度
1554m
最低高度
788m
累積標高差(登り)
1091m
累積標高差(下り)
1208m
移動距離
10.88km
平均速度※1
2.25km/h

※1 ... 休憩時間を除いた実移動速度

グラフ

記事

八甲田に来るのは今回で3度目となるが、過去2回ともたった1コースを滑っただけで、青森まで来てそれだけか、という感じだった。そもそも八甲田なんてローブウェーを使ったツアーコースしか知らず、何日も滞在して滑りまくるようなものではないと思っていたのだ。
が、今回調べてみると、ツアーコース以外にもいろいろ魅力的なコースがある。ノルディック向きと聞いていた南八甲田だってそれなりに滑降を楽しめそうだ。

初日は大岳と高田大岳。
高田大岳は八甲田で一番滑り応えがあるという話だが、単に往復するだけではちょっともの足りない。せっかく車2台あることだし、酸ヶ湯から入山して大岳、高田大岳へと登り、谷地温泉へ滑り降りるコースを考える。これなら高田大岳同様に魅力的な大岳南東斜面だって滑れるし、1日の工程としてちょうど良さそうだ。

まずは車をデポすべく下山口の谷地温泉に向かう。途中で登山口である酸ヶ湯温泉を通り過ぎるが、周辺は駐車場に入れない車で溢れかえっている。もはや出遅れたか、駐車スペースはないかと気が焦るが、実際は旅館の少し上に登山者用の広い駐車場があり、そちらはまだそこそこの余裕があった。

08:58 897m<br />
08:58 897m
09:12 947m<br />
09:12 947m
09:42 1144m<br />
09:42 1144m
10:15 1345m<br />
10:15 1345m

09:30 入山。雪は十分に残っており、しばらくはダケカンバの茂る緩やかな斜面を夏道通りにシールで進む。
30分ほどで地獄沢に合流し、しばらく沢の中を登る。風が死に非常に暑苦しい。沢頭に近づくとコケモモやハイマツが沢の中まで進入しシールでは歩きづらくなるが、そこを超えると仙人岱の平原に出て一気に視界が開ける。

大岳へはほとんどの人が登山道通りに南斜面を登って行くが、そちらは遠回りになる上、上部はハイマツに覆われ、板を担いで登山道を登るハメになりそう。それもイヤなので、急傾斜ではあるが、滑降ルートである無木立の南東斜面を登ることにする。雪はまだ固くシールはあまり効かないが、斜登行を繰り返しなんとか登る。

11:08 1502m<br />
11:08 1502m
11:10 1389m<br />
11:10 1389m
11:36 1430m<br />
11:36 1430m
11:39 1387m<br />
11:39 1387m

10:45 大岳噴火口の南東側の端に到着。滑降はここがスタートになる。山頂はもう少し先だが、そこまで登っても泥の広場があるだけで何も嬉しいことはない。ダマも前回登ってることだし、今回は山頂まで登らずここから滑り降りることにする。

11:05 滑降開始。適度にしまったザラメ雪で、南八甲田や箒場岱の大平原を見ながらのあまりに快適な斜面である。いつまでも滑り続けたいところだが、小岳のコルまでの標高差はたかだか200mチョイしかない。雪が良すぎるせいもあり、あっという間に滑りきる。

この先は小岳経由で高田大岳へ。小岳は山頂まで登らずに左から巻き気味に登り、そのまま高田大岳とのコルまでシールを付けたまま下る。が、これはちょっと失敗。わざわざシールを外すまでの斜面に見えなかったのだが、雄大な風景に遠近感が狂ったのか、実際滑ってみると意外と距離があったのだ。これなら小岳山頂からシールを外して思う存分滑るべきだった。

11:43 1322m<br />
11:43 1322m
12:05 1399m<br />
12:05 1399m
12:39 1544m<br />
12:39 1544m
12:47 1544m<br />
12:47 1544m

コルからは高田大岳まで本日最後の登り。
最初しばらくはシールで登れるが、上部はハイマツでびっしり覆われ、1480mからは板を担いで登山道を登ることになる。風もまともに受けるようになり、昨日一昨年よりはだいぶマシとはいえ、それでも厳しい。
ここを越えれば山頂か、というところまで登るが、最上部は東西に細長く延びており、予想外に奥行きがある。向こう側の端に何人かたむろしているところをみると、どうやらそちらが山頂らしい。谷地温泉からの登山者らしく、ちょっと下の雪原に板をデポして山頂まで往復しているようだ。

12:54 1531m<br />
12:54 1531m
13:22 1435m<br />
13:22 1435m
13:27 1274m<br />
13:27 1274m
13:33 1101m<br />
13:33 1101m

12:45 高田大岳着。山頂は相変わらず風が強く、休憩するには適切ではない。先程の連中はちょっと下の雪原で休憩している様子。我々もそれにならい、早々に山頂から退散して下の雪原で休憩することにする。
山頂からは隠れて見えなかったが、いざ降りてみると予想以上の人の多さにビックリ。谷地温泉や笠松峠からの登山者がずいぶん多いようだ。
この後は谷地温泉まで滑って終わり。この場所は風があたらずポカポカして気持ちいいし、急ぐ必要もないので、他のパーティーがいなくなるまでゆっくり休憩する。

13:35 1008m<br />
13:35 1008m
13:37 959m<br />
13:37 959m
13:42 937m<br />
13:42 937m
13:49 850m<br />
13:49 850m

13:20 滑降開始。先程滑った大岳南東斜面以上の無木立の大斜面だ。さすがにこの時間になると雪は柔らかくなり大岳のような滑り易さはないが、それでも南八甲田の山々を見ながら噂通りの豪快な滑りができる。かなり前に休憩を終え先に滑って行った大集団がまだウロチョロしているのが計算外だったが、なにしろこれだけの大斜面なので邪魔になることはない。標高差500mを超える無木立のオープンバーンを堪能する。
1000mくらいからは傾斜が緩やかになり、ダケカンバ、やがてオオシラビソの林間滑降へ。雪は重めになるが、むろんこれはこれで楽しい。

974m峰を湯尻沢に入り込まぬよう左斜面をトラバースした後は、谷地温泉に向けてブナ林の最後の滑降となる。樹間はさほど広くなく、ダマはボーゲンで確実にスキーをコントロールして滑ってくる。
ここで先程の大集団に追いつかれる。入り乱れて滑るのがイヤなので全員が通り過ぎるまでひたすら待つが、実はそんな必要はなく、もはやゴールの谷地温泉はすぐそこだった。