※1 ... 休憩時間を除いた実移動速度
今年のGWの前半は単なる土日。普段の週末と変わらない。遠出するのはGW後半として、とりあえず日帰りでどこか行くことにする。ならばこの時期は至仏山だろう。ちょうどGWにあわせて鳩待峠までの除雪が完了し、しかもマイカー規制はまだ始まらない。5月中旬になると湿原への影響でスキーは禁止されるので、普通の人にとってはまさにGW限定の山なのだ(GW前に戸倉からアクセスする人も多いが……)
サトはクロカンのような軽い雪上散歩がしたいと言っていたので、それもちょうど良い。徳内夫妻は尾瀬ヶ原までテレマーク散歩してもらい、その間に私とダマは至仏山を滑って山ノ鼻で合流するというプラン。徳内ダンナも本当は滑りたいだろうが、そこは夫婦、ヨメにつきあってもらおう。
鳩待峠までの交通規制が解除されるのは29日、前日である。聞いた話では、積雪過多による夜間通行規制で今年は朝7時にゲートオープン、それにより大渋滞が発生し、鳩待峠の駐車場もすぐいっぱいになったのこと。
日曜も似たような状況で途中うんざりするが、なんとかギリギリで駐車場に駐めることができた。
山ノ鼻へ直行する徳内夫妻と別れ、ダマと2人で入山準備。夜間通行規制のせいで入山時間が重なったこともあり、ものすごい人である(P1)。尾根は広く雪も締まっているので一列になって歩く必要はないが、それにしてこの人込みといっしょには歩きたくはない。集団から離れるべく始めから超ハイペースで歩く。無理し過ぎて、途中立ち眩みで倒れそうになる。
それでもまだまだ人の列は続く。悪沢岳の手前、見晴らしが良くなる辺りでやっと人込みから抜ける。ここからはゆっくり自分のペースで登りましょう。
この先は尾根通りには進まず、悪沢岳、小至仏の東斜面を山頂に向けトラバースする。片斜面の登りが長く続くため、足の特定の部位ばかり使われる。そのせいか、ダマの靴ずれが再発。靴ずれパッドなどで補強するが今回はそれでも追いつかず、山頂までだましだましゆっくり進むことになった。
11:00 山頂着。鳩待峠から105分、ダマの靴ずれがあったというのに、かなりのペースだ。徳内夫妻をあまり待たせては悪いと思っていたのだが、これならちょうど彼らも山ノ鼻に着いた頃かもしれない。
先行集団をだいぶぶっちぎってきたお陰で、頂上はまだ(この山にしては)さほどの人ではない。しかし休憩している間に次から次へと人がやってくる。追い越してきた人数を考えると、あと1時間もしたらとんでもない人数になるだろう。
11:40 滑降開始。ほとんどの人が悪沢方面へ滑り降り、ムジナ沢を滑る人は少ない。
ムジナ沢へは稜線からは滑り込まず、東の尾根をちょっと下ってから沢の上部に入る(P9)。数年前のGWはこの尾根から沢までの斜面は雪がつながっておらず、ちょっとだけ這松の上を歩くはめになった。たぶん尾瀬では御法度の行為だろう。今年はちゃんと沢まで雪がつながっており、問題はない。
そしてムジナ沢の大斜面。しかしどうなんだろう、高速ターンでカッ飛ばしていけば多少は楽しいのかもしれないが、雪はザラメになりきらずに柔らかいままで、今日の軽い板では怖くてスピードが出せない。そういえば一昨年もこの板でワル沢を滑っており、その時に同じ思いに至ってバンディットを買うことに決めたんだっけ。それなのに今回も軽い板を持ってきてしまうとは……
それもあってか、コースが単調であまり興がのらない。少なくとも尾瀬ヶ原に向かって滑れる分、単に大斜面が広がるだけのワル沢よりは面白いと記憶していたのだが。
ダマのほうも、先週の会津駒ヶ岳で開眼したかに見えたのが、今日の滑りはいまひとつ。テレマーク教本の内容を意識して滑っているせいだろう。まあ長い目で見ればそちらのほうが早く上達するのかもしれない。
ムジナ沢の下部で、山ノ鼻に向けて右にトラバースする。こちらは樹林帯だが樹間はそこそこ広いので、初めからこちらの尾根を滑ることもできる。むしろ無木立のムジナ沢よりも個人的には好みかもしれない。
12:15 尾瀬ヶ原着。ずいぶん下からトラバースを開始したため、トラバースしきれずに山ノ鼻まではまだちょっと距離がある。そのままシールをつけずに尾瀬ヶ原を歩き、5分ちょいで山ノ鼻に到着。
以前GWに来たときはテント村ができていたものだが、今日は連休ではないため閑散としている。なので木陰でくつろいでいる徳内夫妻もすぐに見つかる。
しばし休憩後、鳩待峠へ向け出発。しばらく平地だが、全体的には登り方向なので始めからシールをつける。
もうすぐ鳩待峠というところで急に天気が悪くなり、小雨がパラつき始める。幸い本降りになる前に鳩待峠へ到着。あぶないところだった。