※1 ... 休憩時間を除いた実移動速度
例年ならまだまだ除雪途中の鳩待峠までの道路。今年は工事の関係で3月中旬に除雪が完了したらしく、すでに多くのチャリ&スキー山行が報告されている。そのほとんどが鳩待峠まで自転車で登り、あとは普通に至仏山を周回して戻ってくるパターンだ。
もっとも、必ずしも鳩待峠まで登る必要はない。雪があれば、例えば途中の津奈木橋を起点に至仏山を周回することもできる。津奈木橋までなら自転車での登りがだいぶ楽になるので、小径折りたたみ自転車しか持っていない自分にはうってつけのコースだ。
例年ならGW頃まで楽しめるこのコース、雪の少ない今年はもう賞味期限ギリギリかもしれない。なので今週はこの津奈木橋コースを滑ることにする。日本海側のほうが天気が良いらしいので中越の山のほうが無難かもしれないが、尾瀬も雨までは降らないだろう。
朝6時、尾瀬戸倉に到着。戸倉ゲートの150mほど手前に7~8台分の駐車スペースがある。
先週土曜は朝5時頃にいっぱいになったというが、今日はまだ3台しか止まっていない。結局この日は曇天のためか、最後までいっぱいになることはなかったようだ。
6:35 1021m 戸倉ゲート前駐車スペース。
愛車BD-3にスキーを付けて出発。18インチの折りたたみ自転車ながら変速は18段ある。津奈木橋までなら勾配も緩いので、足をつかずになんとか漕ぎ続けられる。
7:28-7:48 1342m 津奈木橋先第1カーブ。
ここにチャリをデポして入山。
下部は下生えのササが目立つが、これくらいならなんとか滑れるだろう。
が、1500mぐらいからヤブがだいぶ激しくなる。かろうじて雪が繋がっているのでシールで登れはするが、ここを滑るのはちょっと無理。下りは一つ上の尾根を滑った方がいいかもしれない。
ほどなくヤブは目立たなくなり、ブナや針葉樹のスッキリとした疎林帯となる。なかなか魅力的な斜面で、ここを滑るのは楽しそう。先ほどのヤブ地帯はネックだが、帰りもやはりここを滑ることにしようか。
9:21 1859m
1866.9三角点の先で鳩待峠からのルートに合流。
尾瀬ヶ原や燧ヶ岳、至仏山がきれいに見えるはずの場所だが、深いガスで展望はない。ここはまだ樹林帯なのでいいが、滑降予定のワル沢なんか、なんの目標物もないため完全に真っ白だろう。天気がいいはずの中越に行けば良かったと今さらながら後悔する。
この先はずっと勾配の緩い斜面が続く。今日の板(というかビンディング)だとこれがつらい。3ピン式のくせに踵がろくに上がらないため、緩斜面だと歩幅が広がらずに爪先立ちで歩くような感じになるのだ。そのため太股が痙りやすく、さらには靴擦れにもなりやすい。実際この日も何度か足を痙り、休み休みゆっくりと登ることになる。
ほどなく森林限界を超え、ほとんど何も見えなくなる。雪の上に出た蛇紋岩がガスの中から突然現れるぐらいだ。さいわい当てになりそうなトレースが残っているので、GPSと睨めっこせずともどんどん登っていくことはできる。
が、山頂まであと僅かというところで痛恨のルートミス。露岩地帯に突き当たり、それを避けて歩いていたらいつの間にか180度戻ってしまっていたのだ。ちょっと前に追い抜いた方に再び出会って「あれ、下りるんですか?」と言われようやく気づく。なんとも恥ずかし限り。
ちなみにしっかりルートを選べば、露岩に突き当たることもなく普通にシールで歩き通すことができた。
11:04 2224m 至仏山。
ガスはちょうどこの山の上部にまとわりついているようで、上空はうっすらと明るく、ときおり日が差すこともある。
が、眺望はまったくなく、これから滑走するワル沢も目標物がなく真っ白。とりあえず最上部は明るくて雪面が見えるのが救いだ。これなら三半規管をやられることもないだろう。
11:31 滑降開始。
湿雪だがまぁ悪くない。このワル沢は広大な無木立の斜面だが、ゲレンデのように単調で個人的にはあまり好きではない。しかし今日は視界が悪いにも関わらず、いつもよりずっと楽しく感じる。
ちょっと下るとガスはさらに深くなる。一方で針葉樹も点々と頭を出すようになるので、ホワイトアウトにはならずにそれなりに滑ることができる。
樹林帯に入ったら適当に滑りやすそうな斜面を探しつつ、ワル沢を越えてオヤマ沢のほうへ。
ワル沢の右岸に出てからはすっきり滑れたが、ワル沢左岸沿いは木が多くてイマイチだった。下手に右岸に出ようとせず、素直に左岸尾根上を滑って川上川に出たほうが良かったのかもしれない。
12:08-12:22 1496m オヤマ沢。
沢はだいぶ割れているが、ところどころスノーブリッジがあって徒渉には困らない。
滑降はひとまずここまで。シールを付け、鳩待峠を経由して登山道沿いに1866三角点を目指す。
疎林帯の緩やかな尾根で、普段ならあっという間に登れるはずだが、相変わらず腿が痙りそうでなかなかペースが上がらない。
13:37-13:47 悪沢岳南東尾根1819m。
1866三角点までは登らず、滑降ルートの尾根に合流したところで登り返しは終了。シールを外し、津奈木橋に向けこの尾根を滑る。
ワル沢以上にグズグズの湿雪ながら、しばらくは適度な疎林帯で楽しい。
が、やがてヤブ地帯に突入。当然ろくに滑れず、左斜面に逃げたりしながら苦労して下る。やはり一つ北側の尾根を滑るべきだったか。
ヤブ地帯を抜けたら再び滑れるようになる。ササは目立つが、傾斜も緩いのでゆっくり避けながら滑ることができる。
14:37-14:53 1342m 津奈木橋先第1カーブ(自転車デポ地点)。
スキー山行はこれで終了。
あとは自転車に乗って下り坂をあっという間、といきたいところだが、年代物の我がBD-3はちょっとでもスピードを出そうものなら前輪が大きく振動して制御不能になる。せっかくの下り坂も、ブレーキをかけっぱなしでゆっくり下るしかない。
(2016/4/2)
県道沼田大間々線沿いにある日帰り温泉施設。こんな道は普段走ることはないのだが、この辺りでは評判が高いので寄ってみることにした。
広くてきれいな施設で、源泉掛け流しという点も良い。農産物直売所も併設している。
ただしそこまで。一般道で帰る場合はこの道が最短ルートになるので第1選択肢になり得るが、そうでない場合、わざわざここまで来るほどのことはなさそう。
(2016/4/2)
県道沼田大間々線で帰宅するついでに、桐生名物の「ひもかわうどん」を食べることにした。
桐生には他に「ふる川」という有名店があるが、この藤屋本店はもう一つの桐生名物「ソースカツ丼」をセットで食べられるところがよい。
ひもかわうどんは一番人気のカレーせいろをチョイス。5cm超の幅広の麺がカレー出汁にマッチして確かにうまい。
ソースカツ丼は普通だが、うどんだけだと飽きそうなので、こういうセットがあるのはうれしいところ。