2015/02/21 西吾妻山(二十日平)

目的地
西吾妻山
地域
東北南部
日時
2015/02/21
コース
グランデコスキー場~西大巓~西吾妻山~二十日平~スキー場
メンバー
単独
装備
K2:BACKUP('12)/Voile:Switchback X2, Scarpa:T2('13)
天気
快晴

コースデータ

コースタイム
第3クワッドリフトトップ[9:24]↑[10:27]西大巓[10:42]↓[10:51]東南斜面1855m[11:04]↑[11:42]西吾妻山[12:15]↓[13:25]アカデココース下部(1095m)
山行時間
04:01
実移動時間
03:04
最高高度
2032m
最低高度
1112m
累積標高差(登り)
590m
累積標高差(下り)
1066m
移動距離
7.75km
平均速度※1
2.52km/h

※1 ... 休憩時間を除いた実移動速度

グラフ

記事

快晴が予想されるこの日、これまで登ったことのない南会津の博士山にでも行ってみようかと東北道を北上するが、一般道に降りてから長い雪道を走るのが面倒になり、結局いつもの西吾妻山二十日平コースに変更。新鮮味はないが、青空の下であの素晴らしい樹氷原を歩けるというのはやはり魅力的だ。
この日はかつて見たことないくらいの大盛況。特にこれまであまり目にしたことのないスノーシュー登山者が多いのが新鮮だった。
滑りのほうは、南斜面ということもありさほど雪質には期待していなかったところもあるが、いつもに比べればまずまずのコンディション。西大巓東斜面や1548点からのブナの疎林帯など、なかなか楽しむことができた。
なにより澄み切った快晴の下での樹氷原歩きは最高に気持ちよかったし、とても楽しい山行となった。

09:29 1623m<br />第3リフトトップより入山
09:29 1623m
第3リフトトップより入山
09:41 1719m<br />すでに幾筋ものトレースが付いている
09:41 1719m
すでに幾筋ものトレースが付いている
10:04 1846m<br />ここを越えると一気に視界が開ける
10:04 1846m
ここを越えると一気に視界が開ける
10:12 1873m<br />手前の小ピークは左から巻く
10:12 1873m
手前の小ピークは左から巻く

9:24 1588m 第3リフトトップ発。このリフトの稼働は9時からで、直後に乗ったため先行者はさほどいないものと思っていた。
が、そんなことはない。トレースは幾筋もあり、途中で登りやすい斜面を求めてトレースを離れても、すぐに別のトレースに突き当たる。
最終的にスノーシューの集団のトレースを借りて登っていく。
ちなみにいつもは1843点辺りから登山道通りに登っているのだが、今日はスノーシューの跡をついていっただけにほぼ直登。シールでは登りにくい急斜面もあり、少々苦労する箇所もあった。いつものように登山道沿いに登った方が楽なようだ。

10:22 1944m<br />西大巓への最後の登り
10:22 1944m
西大巓への最後の登り
10:38 1980m<br />西大巓から西吾妻山へかけての樹氷原
10:38 1980m
西大巓から西吾妻山へかけての樹氷原

10:27-10:42 1981m 西大巓。思った以上にたくさんの人がいる。スノーシューの登山者も多い。
第3リフトが予定より早く稼働したのだろうと思っていたが、後日、ヤマレコの投稿を見て気づいた。第4リフトか。バカな話で、完全に盲点だった。
こちらは8時半から稼働しているし、標高も第3リフトとさほど変わらない。登山道からも近いし、かなりの人がこちらから登っていたようだ。
山頂からはいつもながら西吾妻山にかけての大樹氷原が素晴らしい。
南には磐梯山が大きく、その向こうには那須岳や会津駒ヶ岳も見える。そして北西には飯豊山。相変わらず見事な展望だ。

10:46 1922m<br />東斜面の滑降
10:46 1922m
東斜面の滑降
10:47 1872m<br />この辺りで滑降は終了
10:47 1872m
この辺りで滑降は終了

この西大巓の東側には無木立のスキー向けのバーンが広がっている。天気の悪い時にはこのまま北東の尾根を通って西吾妻山に向かうのだが、今日ここを滑らないという手はない。シールを外して東斜面へ滑り込む。
すでに何人かの人が滑った後で、ファーストトラックとはいかないが、面白さに変わりはない。
雪は重めだが、上々の新雪。樹林帯まで高度差は100mちょっとしかないが、実に楽しく滑り降りる。
樹林帯に達したら、西吾妻山に少しでも近づくべく北東へトラバース気味に滑り続ける。

11:08 1868m<br />再びシールを付け西吾妻山へ
11:08 1868m
再びシールを付け西吾妻山へ
11:15 1893m<br />西大巓-西吾妻山間のルートに合流
11:15 1893m
西大巓-西吾妻山間のルートに合流
11:21 1920m<br />西大巓を振り返る
11:21 1920m
西大巓を振り返る
11:35 1993m<br />西吾妻小屋をパスし、樹氷の間を縫うように西吾妻山へ
11:35 1993m
西吾妻小屋をパスし、樹氷の間を縫うように西吾妻山へ

10:51-11:04 1855m あまり下ると先がつらい。滑降はこの辺りまでにしておきましょう。
再びシールを付け西吾妻山へ向けラッセル開始。
だいぶ下ったような気がしたので、結構ラッセルしないと稜線まで戻れないかな、と思っていたのだが、実はそれほどでもなかった。あっけなく10分ほどでトレースの残る稜線上ルートに合流する。
ここからは西吾妻山に向け樹氷原の中の緩やかな登り。珍しく風もなく、歩いていてとても気分が良い。
天気が悪い時は西吾妻小屋に寄って昼食をとることが多いのだが、今日はその必要もない。直接西吾妻山に向かう。

11:35 1997m<br />西吾妻小屋の向こうに浮かぶ飯豊山
11:35 1997m
西吾妻小屋の向こうに浮かぶ飯豊山
11:42 2031m<br />のっぺりしてつかみ所のない西吾妻山山頂
11:42 2031m
のっぺりしてつかみ所のない西吾妻山山頂
11:46 2030m<br />藤十郎から東大巓
11:46 2030m
藤十郎から東大巓
11:48 2028m<br />磐梯山と猪苗代湖
11:48 2028m
磐梯山と猪苗代湖

11:42 2032m 西吾妻山。だだっ広くてつかみ所がなく、着いたという感じがあまりしない。
大勢の登山者や山スキーヤーがこの辺りで休憩しているが、ここから滑ってもあまり面白くない。シールのまま二十日平尾根コースの起点となる東南端まで進む。

11:49 2028m<br />滑降する東南尾根。左奥には安達太良連峰
11:49 2028m
滑降する東南尾根。左奥には安達太良連峰
12:20 1987m<br />山頂直下の滑降
12:20 1987m
山頂直下の滑降

11:48-12:15 西吾妻山東南端。昼休憩後、滑降開始。
上部はまれに新雪に巡り会えることもあるが、たいがいはシュカブラの発達したクラストバーン。おまけに樹氷も微妙に雪面から出てデコボコしており、滑りにくいことが多い。
が、今日はかなりマシ。多少モナカ気味ではあるが、シュカブラはさほどなく、無難に滑っていける。
雪質はともかく、この広大な風景の中を滑っていけるのは気分の良いものだ。

12:25 1904m<br />まもなく樹林帯に突入
12:25 1904m
まもなく樹林帯に突入
12:32 1800m<br />針葉樹林帯の滑降
12:32 1800m
針葉樹林帯の滑降

やがて樹林帯。山頂からトラバース気味に滑ってきた先行者がいて、ここからはシュプールが付いている。
しかしこれが厄介。木の間が狭いため滑るところが重なり、おまけにベタ雪のためジェットコースターコースのようになってしまっているのだ。これではスピードをコントロールできず、自分の実力ではターンも難しい。
しかしすぐに樹間は多少広くなり、どこでも滑っていけるようになる。こうなると楽しい。雪は腐りつつあるが滑るのに問題なし。文字通り木の間を縫うように滑っていく。

12:52 1557m<br />1600m付近から傾斜はほとんどなくなる
12:52 1557m
1600m付近から傾斜はほとんどなくなる

標高1600mを過ぎると傾斜はぐっと緩くなる。先行者がいないと下りラッセルになるところだ。幸いちょうどここで再び先行者のトレースを発見できたので、ありがたく利用させてもらう。それでもすんなり滑っていけるほど傾斜はなく、ところどころストック漕ぎや逆ハの字登行が必要だ。
ちなみに先行者のトレースはいつも滑るルートよりだいぶ西向きに延びているが、まあ問題はなかろう。トレースを離れ、自分で下りラッセルしてまでいつものルートに固執する必要はない。

12:55 1544m ここから再び急斜面。この尾根でもっとも楽しいところだ。
が、なんか違う。
本来のルート(1548点辺り)であれば素晴らしいブナの疎林帯が広がるのだが、こちらは深い針葉樹林の急斜面。トレースを追った結果いつもよりちょっと北側に出てしまっていたのだが、斜面の感じが全然違う。これでは面白くない。いつものルートに戻りましょう。
ということで南にひたすらトラバース。

13:03 1511m<br />1548点からは快適な疎林帯
13:03 1511m
1548点からは快適な疎林帯
13:06 1443m<br />楽しい滑降が続く
13:06 1443m
楽しい滑降が続く
13:10 1346m<br />いったん沢を越え、二十日平に続く東側の尾根へ
13:10 1346m
いったん沢を越え、二十日平に続く東側の尾根へ
13:12 1315m<br />東側の尾根もしばらく快適
13:12 1315m
東側の尾根もしばらく快適

13:03 1512m 本来のルートに合流したら、ここから快適な疎林帯の斜面。多少下生えは出ているが、いつものように楽しく滑り降りる。
途中、1350m付近(どこでもよい)で小沢を越え、二十日平に続く東側の尾根へ。こちらのほうが心持ち雪質が良く、引き続き快適な滑降が続く。
傾斜が落ちてきたら二十日平。すでにたくさんのトレースが付いているためそれに乗って一直線に滑り抜けるが、もともと樹林帯の中のように雪は深くないため、トレースがなくてもどんどん滑っていけるところだ。

13:14 1255m<br />二十日平はほぼ直滑降
13:14 1255m
二十日平はほぼ直滑降

右手の小沢が中ノ沢に合流するところで急斜面を滑り降り、中ノ沢を徒渉。雪が多く、まだ沢が割れていないためどこでも渡れる。
右岸に出たら2mほど階段登行。あとは右岸緩斜面をちょっと滑ればゲレンデに合流できる。

ちなみに中ノ沢に下る手前で数名の山スキーヤーに追いついたのだが、1人指示好きのおじさんがいて閉口した。やれ「中ノ沢はここから下れ」だの「ここのほうが徒渉しやすい」だの「そこを真っ直ぐ行けばいいんだよ」だの……。
うるさいなぁ休んでるんだよ先行けよと思いつつも親切心を無碍にはできず、ハイハイと調子よく応じる。記録用に中ノ沢の状況も撮っておきたいところだったが、お陰でその余裕もなく、最後は写真なしだ。

周辺情報

休暇村裏磐梯 ★★★★・
720円

(2010/03/14)
これまでグランデコ周辺では良い日帰り温泉施設を見つけられないでいたが、このホテルの立ち寄り湯は良い。
内湯はろ過をしているため透明の湯だが、露天風呂は茶色。効能はわからないが、なんだか効きそうだし、たとえ効能がなくても入っていて心地よい。
休憩所も清潔感溢れてゆったりできるし、全般的にかなりいい感じだ。
機会があれば風呂だけでなく是非泊まってみたいホテルである。