※1 ... 休憩時間を除いた実移動速度
今週末も全国的に雪。平日は降雪がなく土曜から降り始めるという最悪のパターンだが、そういう時でも楽しめるのがこの前武尊だ。なにしろここの売りは荒砥沢の絶妙なパウダー。行程も短く樹林帯の滑降となるため、多少の天気の悪さはどうでも良い。
10:13 1810m オグナ武尊スキー場ゲレンデトップ発。
新雪はそれなりに積もっており、しばらくは先行者のトレースを使わせてもらう。が、天気が悪いとはいえそこは人気ルート、トレース上は複数のパーティーが列をなしており、自分のペースで歩くのはままならない。まあどうせ山頂はすぐそこ、ラッセルしてもたかが知れてる。いつものことであるが、列を離れてラッセルで登っていく。
ダマはタイミングの悪い場所で集団に追いつき、なかなか追い越せずに手間取っている。
11:08 2039m 前武尊山頂着。
途中で抜かしてきたパーティーもやがて到着し、無線で他の連中と連絡を取り合っている。ここをアジトとする例の連中だろうか。
11:24 滑降開始。
まずは剣ヶ峰とのコルまでの細い尾根を慎重に下り、そこから本格的な滑降。
コル直下はクラスト気味。残念今回はふわふわパウダーを滑れないのかと一瞬思うが、杞憂だった。すぐにいつものように頭まで新雪が舞上がるような最高のコンディションとなる。普段、歓声を上げながら滑る連中がいると冷ややかな目を向ける私であるが、この斜面だけはどうしてもその仲間入りをせずにはいられない。今日もバカみたいに奇声を上げながら滑降する。
ダマはというと、傾斜が強いせいか板を山側に回し過ぎてなかなか連続ターンが決まらない。が、この雪の深さであれば先端を下に向け積極的に滑っても十分にスピードをコントロールできる。やがてそれに気づいたようだが、その頃にはこの快適な斜面も残り僅か。初めからこれができていればと本人も後悔しきり。
11:39 1750m 剣ヶ峰から延びる枝尾根を越え荒砥沢本流に合流。
当初、この天気なので荒砥沢を登り返して十二沢をゲレンデまで滑るという一般的なコースをとろうと考えていたのだが、ダマに聞くと、このまま荒砥沢を下るコースで良いという。
この先は谷が狭まり斜度も緩くなるのでほとんど滑りは楽しめないのだが、私としても、より山行の気分を味わえるそちらのコースの方が良い。
ということでそのまま荒砥沢を滑降。
が、今回は失敗。
途中、V字状の切り立った谷底を滑る必要があるのだが、雪がまったく落ち着いておらず(降雪中なので当たり前ではあるが)、両サイドは今にも崩れ落ちてきそうである。雪崩に怯えながらの滑降となった。
標高1500mくらいで谷は広くなり、こうなったら一安心。しかし斜度もほとんどなくなり、ほとんど歩くように尾根への取り付きポイントまで進む。
12:28 1440m ここでシールを付け、右の尾根に取り付く。
一般的にはこのまま林道まで滑り、後は林道を歩いて戻ってくるのだが、この尾根を越えれば相当なショートカットができるし、最後に滑りも楽しむことができる。
12:53 1559m 前武尊東尾根の稜線まで登り切る。
ここからはしばし斜度の緩い尾根上をちんたら滑り、1490mで南の枝尾根へ。ここもなかなか楽しめる斜面だ。木は多少濃いめだが、コントロールしやすい雪質なのでダマの練習にはちょうど良い。
もっとも十二沢に合流直前まで下ると、木はいよいよ濃くなってダマも練習どころではなくなるようだが。
13:20 1362m 林道合流。
普段であれば十二沢を下ってきたボーダーたちでごった返す所だが、今日は誰もいない。林道にトレースもなし。状況によってはサクッと担いでゲレンデまで戻るところだが、これではそうもいかない。本格的にシールを付けてゲレンデまで戻る。