2011/03/06 日白山

目的地
日白山
地域
上越線沿線
日時
2011/03/06
コース
二居~日白山往復
メンバー
ピエール
装備
Rossignor:B2('04)/Rottefella:Cobra R8, Scarpa:T2('05)
天気
晴れ

コースデータ

コースタイム
林道877m地点[8:12]↑[10:30]稜線1500m地点[10:47]↑[11:12]日白山[11:47]↓[12:53]林道877m地点
山行時間
04:47
実移動時間
03:59
最高高度
1628m
最低高度
878m
累積標高差(登り)
876m
累積標高差(下り)
876m
移動距離
8.61km
平均速度※1
2.16km/h

※1 ... 休憩時間を除いた実移動速度

グラフ

記事

今週は都合により日曜のみ可。雪は十分だし天気も良さそうなのでどこに行っても良いのだが、翌日に影響しないようさっさと帰りたい。なので近場でコースも短い日白山に行くことにする。以前から気になっていたコースではあるのだが、すぐ隣に平標山という超メジャーコースがあることもあり、訪れるのは今回が初めてだ。
コースガイドには二居スキー場から東谷山経由で登るルートが紹介されているが、スキー場は現在営業してないし、駐車スペースもなさそうだ。いや、スペース自体はふんだんにあるのだが、どれも旅館か何かの敷地のようで、勝手に放置する訳にはいかない。頼んで置かせてもらったという記録もよく見かけるが、それも面倒なので、地王堂川添いの林道で空きスペースを探す。と、幸い除雪最終地点のちょっと手前に数台置けるスペースがあった。

08:11 878m<br />
08:11 878m
08:29 958m<br />
08:29 958m
08:58 1054m<br />
08:58 1054m
09:13 1134m<br />
09:13 1134m

08:11 877m 出発。
50cmほど新雪が積もっているが、多数のトレースが付いており苦労せず歩ける。
そのまま30分ほど地王堂川右岸の林道を歩く。

08:40 1033m ちょっと前に数名のパーティーを追い抜いていたのだが、ピエールは追い抜くタイミングを失いそこで手間取っているのか、ちょっと遅れている。東谷山からの沢とぶつかるところでトレースが二手に分かれていたため、ピエールが間違った方向に進まないようしばし待つ。
――が、なかなかやってこない。先ほどのパーティーもやってこないところをみると、途中から別ルートに向かいそれに付いて行ったのかもしれない。もしくは何かトラブルがあったか。いずれにしろ引き返す必要がある。
しばし戻ってみると、東谷山方面へ向かう新しいトレースを発見。たぶんここを登ったのでしょう。追っていくと、いくらも登らないうちにピエールが戻ってきた。先行パーティーが交代でラッセルしているようなので、その先に私がいないことに気づいたとのこと。

ともあれ、再び予定していたコースへ。林道はしばらくするとなくなるが、そのまま地王堂川右岸の河畔を歩き、適当なところで左岸へ。そのまま沢を詰めれば日白山山頂に至るのだが、結構な急斜面だし、山行記録上もいったん東に向かい1584m峰とのコル辺りで稜線上に出るものが多い。先行のトレースもそうしたコース取りをしているようなので、我々もそれに習う。
それにしても地形といいルートといい、本当に隣の平標山ヤカイ沢コースをコンパクトにしたような感じだ。

09:37 1269m<br />
09:37 1269m
10:25 1480m<br />
10:25 1480m
10:35 1509m<br />
10:35 1509m
11:00 1586m<br />
11:00 1586m

09:32 1260m ここでいったん平原になるが、この先で再び1584m峰とのコルに向けての急登が始まる。
さて、ここまでは前日のものらしい立派なトレースを利用させてもらっていたのだが、この先トレースは大きく南に迂回している。たぶんこの急斜面を登るにはそのほうが楽なのだろうが、山頂に向かうにはちょっと遠回りしすぎに感じる。このままトレースを借りた方が疲れないし結果的に早く着くのはわかっているが、我々はもう少し山頂に近い枝尾根から登ることにする。
が、この枝尾根もなかなか厳しい。尾根上なら雪が飛ばされラッセルの苦労が少ないだろうというのは計算通りだったが、堅く締まった雪の上に数センチほどの乾いた雪が載っかっており、シールを利かせても表面の雪ごとずり落ちてしまうのだ。思った以上に高度感もあるため慎重になり、突破するのにえらい時間がかかってしまった。

10:30 1500m 1584m峰とのコル。
稜線手前まで登ったところで南側の視界が開け、平標、仙ノ倉が一気に目の前に広がる。西ゼンなどのコースが太陽に照らされ、光り輝いてなかなか格好良い。さらに稜線上まで上がると、今度は正面に谷川、一ノ倉等々の雄姿が。日白山は展望が良いとは聞いていたが、いつも行く平標山のすぐ隣、さほどの違いはないだろうと侮っていた。遮るものがないので、万太郎谷を取り囲む谷川連峰の山々が一望にできるのだ。この景色だけでも来た甲斐があったというものだ。
ここから先は、この素晴らしい景色を堪能しながら稜線上をのんびり進むのみ。

11:14 1628m<br />
11:14 1628m
11:49 1612m<br />
11:49 1612m
11:55 1543m<br />
11:55 1543m
11:57 1485m<br />
11:57 1485m

11:12 1631m 日白山山頂。
この時間はまだ我々のみ。林道で例のパーティーを追い抜いてからは人の姿を見ていない。平標山ではこうはいかない。人が少なく自分たちのペースで行動できるというのはそれだけで充実感が増す。

11:47 滑降開始。
ルート図では山頂から落ち込む沢をひたすら滑ればいいようだが、登る途中に正面から見た感じでは結構急で、雪崩の心配もある。登ってきた稜線上を南にしばらく戻り、適当な斜面を見つけて滑ることにしよう。
――と滑る前には考えていたのだが、上から見れば恐れるような急斜面でもないし、沢の本筋を外せば樹林帯だ。結局いくらも戻らずに沢にドロップすることにする。
表層は多少パッキングされつつありフワフワのパウダーとはいかないが、それでも非常に快適。なにしろシュプールがないのがいい。しばらくはこの適度な疎林帯の滑降を楽しむ。

12:03 1378m<br />
12:03 1378m
12:18 1271m<br />
12:18 1271m

さて、この先だが、このまま沢を滑っていってよいのか?
下から見た感じだと、細く切れ落ちている箇所もあったような気がする。登りに使った左岸のルートは滑る分にはあまり面白そうに感じられず、最後にわずかながら登り返しもある。どうせ最終的には車の止めてある右岸に行かなければならないので、今のうちから右岸を滑ることにしようか。

が、これは失敗。右岸に出るためにちょっとした枝尾根をトラバースして越えるだけ、と思っていたのだが、次から次へと急な小沢や木の密集した枝尾根が現れ、きりがない。というより、そもそも右岸にはスキーで滑れるような適度な斜面なんてなかった。ちゃんと地図を確認してから判断しろというところだ。
結局もういいやということで、ちょっと下に見える緩斜面まで、急峻なルンゼを強引に下ることにする。雪崩が起きないよう慎重に……

12:35 1079m<br />
12:35 1079m
12:46 1008m<br />
12:46 1008m

12:13 1310m 傾斜の緩くなった沢底に無事降り立つ。
が、この先も沢底を滑り続けてよいものか。しばらく沢は広く傾斜も緩いが、堰堤があるはずだし、早めに右岸か左岸に上がっておいたほうが確実かもしれない。しかし両岸はV字型に切り立っているのでそれもままならない。まぁ切羽詰まったら板を担いでよじ登ればよいだけのこと。このまま快適な沢底を滑ることにする。
結果的には何の問題もなく、登りルートに合流することができた。

後は登りのトレース通り。右岸に渡ってしばらくすると気持ち程度の登り返しはあるが、その後は林道上を一直線。そのまま車まで滑ることができた。
短いながらも非常に充実したコースではあるが、登り、下りとも細かいルートについては再考の余地があるか。