※1 ... 休憩時間を除いた実移動速度
今年のGW後半は東北遠征。思えばテレマークを始めたシーズン以来、10年ぶりである。ターゲットは鳥海山、岩木山、八甲田山の3つ。初日は大渋滞に巻き込まれそうなので移動日とするが、早めに着いたらさらに月山も滑ることにしよう。
連休前日の深夜に都内を出るが、東北道はJARTICの予想以上に大渋滞。PAなどどこも道路まで車があふれ、休憩すらできやしない。それでも要所要所で高速を降りて一般道を使い、早朝には山形に到着。ならば月山も登りましょう。
朝7時、月山山麓の志津温泉に到着。スキー場の駐車場はまだ先だが、この時期はここまで滑走可能なので、ここに車を置きバスで上まで行けば、労せずに長い距離を滑ることができる。しかし臨時バス時刻表を見ると、始発はまだまだ先。下山後の手間を考えるとここに車をデポしておきたいところだが、待ってられないので、そのまま車でスキー場の駐車場まで登ることにする。
月山リフトで上まで登り、9:25 登山開始。姥ヶ岳北東の稜線最低点(金姥というらしい)を目指して北へトラバース気味に登る(P2)。
20分ほどで稜線へ。ここからは正面に見える月山を目指し、景色の良い馬の背状の稜線を登っていく(この馬の背の月山側の隆起は「牛首」と名付けられている)。
やがて牛の頭にあたる月山への大斜面の登り。ここから傾斜もきつくなる。このままシールで登れないこともないが、上部は確か岩が露出していたはずだし、なによりダマはまだシールでの急斜面が得意ではない。ということでダマともどもツボ足に切り替える。
しかしダマはツボ足もまだ慣れていないのだった。雪もところどころクラストしてテレマークシューズの先端しか引っかからない。しかもダマはわざわざ危ないところを歩いている。結局シール登行以上に時間がかかったかもしれない。まあこれもいい経験。
標高1950で急登は終了。岩の露出した広場に出る。ここから月山神社のある山頂までは指呼の先。そのままスキーをおろさずに山頂へ向かう。
11:00 山頂着。風が強くとても寒い。関東・信越以南の山ではこの時期アウターが必要になるなんてことはそうないのだが、さすがに東北の独立峰、カッパとはいえアウターを着込んでも全然足りない。どうせ鍛冶小屋付近までは岩が露出して滑れないので(デポしてくれば良かった)、板も降ろさずに写真を撮ってすぐ引き上げる。
鍛冶小屋(雪で埋もれてる)の辺りでしばし休憩し、ここから滑降開始。上部はクラスト気味だが、今回持ってきたバンディットなら怖いものなし。朝日連峰を左に見ながら、牛首までの大斜面を豪快に滑る。
馬の背の稜線はほとんど傾斜がなく「牛首」や「柴灯森」といったちょっとした隆起もあるが、南斜面をトラバースしてほとんど登り返しなしに滑ることができた。
それにしてもムチャクチャ楽しい。当初は車を姥沢の駐車場に駐めたこともあり、このまま姥沢駐車場まで滑って終了にするつもりだった。しかしこんな快適な滑降を、あとちょっとだけ滑って終了というのはあまりにもったいない。ということで結局、石跳沢を志津まで滑り降りることにする。志津からのバスの本数は少ないが、13:30のバスで戻れればさほど遅くならずに鳥海山まで行けるだろう。
まずは石跳沢源頭にあたる姥ヶ岳と湯殿山の間のコルを目指す。今いる稜線からの場合、金姥から姥ヶ岳北峰の北西尾根をトラバースで大きく巻いていけば(P10)、登り返しなしで姥ヶ岳の裏側に出ることができる。
姥ヶ岳の裏に出たら、湯殿山へ向かっての快適な滑降(P11)。本コース一番の大斜面が広がり、この上なく楽しい。やはり志津まで降りることにして正解だった。
湯殿山のコルまで出たら、そのまま石跳沢へ。ダマは絶好調。全然止まらずにきれいなテレマークターンで滑っていく。
沢に入るとさすがに雪は重くなるが、それはまあご愛敬。傾斜もグッと落ち、板が引っかかるようになるが、ワックスを塗り直して直滑降気味にグングン滑って行く。
やがて沢が広くなり、いよいよ傾斜がなくなると、ネイチャーセンターに出る。ここで終了するパーティーも多いようだが、我々はまだ先へ。ネイチャーセンターから10分ほどで六十里越街道へ合流。ここで終了だ。
しかしこの終了ポイントはスノーモービラーの一大拠点になっていた。うるさいは排気ガス臭いは邪魔臭いはで怒り心頭。せっかく素晴らしいツアーだったのに、最後にこういう場面で出くわすと非常に悲しい。
下山後はスキーをデポし、志津まで10分ほど歩く。ちょうどバス時間の1:30前にたどり着くことができた。
(2006/5/3)
当初はこの近辺に立ち寄り湯がないと思い、鳥海山近辺で寄ろうと思っていたのだが、よく考えたら志津も温泉街なのであった。専用の日帰り温泉施設はないが、たいていのホテル・旅館で外来入浴を扱っている。
ここは一番目に着いた大きなホテルで、車も駐めやすかったので入っただけ。
風呂の様子は・・・・・・覚えてない
(2006/5/3)
志津には大黒ほていやという古い建物の蕎麦屋があるのだが、営業しているようには見えない。数年前ここで食べたことがあるのだが、なんだか廃墟のようになっている。
上記「つたや」は昼の営業時間が終わっていたので、食事が可能なホテルに適当に入る。月山山菜蕎麦についてはここの組合で値段を統一しているようで、味も変わりはないだろう。なので店名を挙げたことに意味はない。志津温泉全体に対する評価である。
ともかく、うまい。西川町の街中に出羽屋という有名な店があるが、そこの月山山菜蕎麦よりも志津のほうがよっぽどおいしく感じる。